向飛車戦法3

向飛車戦法3・実戦譜

後手阪田流向飛車+筋違角


先手が飛先を早く伸ばし、後手の32金から33角成・同角成・同金から後手は向飛車にした。
先手は38銀と65角と2筋を防ぎ、88銀から77銀と進めて、36歩と突いた。
後手の35歩と24歩を警戒したが、後手は45角と打ち68玉・36角と歩を取った。
後手は22飛と54角と金で2筋を狙い、先手は飛と金と銀で守った。
勢力的には膠着状態だが、玉の側に寄せる47金から再度闘いが始まった。
先手は捌けたが、55馬から飛銀と角2枚の交換になり、41飛を狙われた。
先手は対応を誤り、攻め合いに出て、頓死した。

後手向飛車+75歩位取り


向飛車は角が移動した位置に飛が振られる、そのために居飛車が飛先を伸ばして角で受けた後の戦法のイメージがある。
本譜の様に33角・22飛と2手使用すれば良いのだが、25歩としないと意味は薄い。
先手は2-4筋からの急戦を避け、75歩位取りを選ぶ、後手は62飛とまわる。
飛の振り場所はどこでも同じだったか、急戦を避けたのかは微妙だ。
本局では先手は後手の動きに応じて動き、後手は手損から駒損につながり作戦負けになった。
35歩は効果がなく、24歩は逆用され、55歩の仕掛けも逆用された。
54金で守備が弱くなり、62歩を見落とし54竜と取られ、76と67からの攻めは途絶えた。

後手力戦向飛車対左美濃


後手の振飛車模様に先手は36歩と様子を見て、後手は62銀で居飛車の可能性を残す、先手は79角から24歩を含みに組んだ。
後手は53銀から22飛として対応し、先手左美濃で後手力戦向飛車の対抗となった。
後手に24歩から33角に先手は低く26歩と受けた、25桂の含みだが、後手は64銀として仕掛けを誘った。
先手は玉の固さで強行し、後手は25歩と桂得を主張した。
後手は49飛から19飛成と駒得を拡げ、先手は65銀から75角と張り付いた、そして待望の24桂が廻った。
先手は41飛から駒損を回復し、後手は受けに廻り粘りに入った。
先手は48香から44桂で後手陣を破り、43銀で受け無しとなった。

先手向飛車対13角


先手・向飛車から57銀型に対して、後手は64歩・73桂と急戦模様にしたが、仕掛けずに途中で44歩として持久戦模様に変わった。
先手が46銀から58飛と展開すると、後手は45歩から55歩・54銀と位取りで応じた、やや変調か・・?。
先手76金に対して後手13角で闘いが起きた、88歩と75歩と後手が攻めたが、99とと73とを比較すると先手の方が得をした。
後手はと金を抑えようとしたが逆に加速して、63とと破られた、後手の速い攻めがなくて形勢がはっきり差がついた。
後手は玉と飛と角が接近した為にまとめて目標となり、受け一方になり次第に駒損が重なった。
後手は先手の囲いにまったく手が付けられず、そのままで敗勢となった。
後手は73桂をはねてから持久戦に変化したのが疑問で、先手の陣形が固かった。

先手変則坂田流向飛車


相居飛車の相横歩取り風の出だしから先手が85歩に77角と受けて、同角成・同金と変化して、向飛車に振った、26歩が無ければ坂田流だ。
先手は玉を28に囲い、38銀とちょんまげ美濃に組んだ、定跡の48銀・59金は27が弱い。
後手は33銀から42玉としたが、先手の動きに合わせて、63銀・73桂・72金と守備を急いだ。
囲いの整備が難しい先手は、75歩交換から84歩と突いて仕掛けた。
一気に捌きあいになり、先手51角成に後手87飛成と進み、99竜に87飛だが27香が厳しかった。
後手は35桂・36玉に49竜で勝っていたが83歩が緩手だった、52銀から41金打では攻めきれず27玉でやりなおしになった。
だが玉の形の差が大きく、以下は先手は歩切れもあり受けきれなかった。

先手急戦向飛車48銀型


先手は向飛車に振り、38玉・48銀型から、86歩と開戦した、以降はひたすらに戦いを求める。
後手は先手の仕掛けに対して、ひたすら穏やかに応じて戦いを避け続ける。
先手は77桂から76銀と繰り出し、さらに57銀と金銀を前線に押し出した。
後手は玉の囲いを優先して、長期戦になれば有利と考えて目指した。
後手は100手目に47銀打と打ち、さらに46角と王手飛車を掛けて崩した。
後手は端攻めの対応に失敗して、紛れがある終盤になった。
最後は泥試合的になったが、後手が逃げ切った