相掛り戦法4・実戦譜
浮飛車・棒銀戦法
先手が浮飛車から縦歩取り模様に指すと、後手が飛先交換を保留する。
先手は、77角と歩交換を拒否して、居飛車模様に指して右銀を棒銀模様に進める。
後手は先手の動きに対して、角交換から飛先歩交換と27角打ち込みで対応する。
先手は46角から64歩と逆用して攻めて、互いに激しく攻めあう。
先手の35銀から22歩のやや遅い攻めがぎりぎり間に合い攻め勝った。
疑似縦歩取り・46銀
先手が浮飛車から36飛と縦歩取り模様に指し、後手は飛先交換をしない。
先手は、77角から26飛と戻し、後手32金で86歩交換が無い形に進む。
先手は持歩を生かして35歩から46銀と急に攻めて、以下後手38歩が分かれ目となった、
と金が働くと見る後手と、右桂の活用で攻める先手が速度争いになる。
飛にどちらも弱い形で、79玉の早逃げが利いた先手と、22銀の壁がマイナスになった後手の差が出た。
縦歩取り・28角
先手が浮飛車に74歩と突く、24歩から横歩取りは狙わず、36飛から76歩と突く、86歩交換ならば75歩が狙いだ。
後手42玉は、角と銀が使い難いので狙いがある、先手は27銀と棒銀を見せる。
後手は34歩が狙いで同飛なら45角と25角があるので、58玉と自重した、
次に34飛として、後手は28角と勝負に出た香を取って33香が狙いだ、ただし歩切れなので33飛成から同銀・36香で先手駒得だ。
後手95歩は狙いだったが、以下35飛と逃げて66角で受け難い、22角成もあるし93香成も厳しい。
後手は飛を狙うが駒損が悪化して行った。
新旧対抗型
相かかり模様から先手・後手ともに浮飛車に構える、そして48銀とあがるとひねり飛車は無くなった。
相腰掛銀模様だったが先手は56歩と突く部分的には旧型と呼ばれるが、この時の新型とは5筋不突の腰掛銀を指す。
56歩・57銀と26飛は少なく28飛が多い48金も珍しい形だ、後手34歩に角交換を避けるには55歩とか66歩が普通だが77銀とした。
先手の狙いは38玉の右玉だった、しかし26飛が狭い。55歩から56銀に対して65歩から54歩が取りにくい。
先手は45銀ぐらいで75歩・34銀・44角で飛は狭い、本譜は25飛から55飛と展開して52飛成と勝負に出た。
後手の69飛は危険で55馬・89飛成・79金打があった、先手・79金打ちは疑問で59飛成るでなかなかに龍が死なない。
本譜の46馬は頓死だが、55歩・53飛・91馬は35歩と16歩がある。
矢倉模様
先手25歩に、後手は34歩から33角から22銀と角換り的に受けた、一方では先手は85歩に対して26飛と浮飛車で受けて相かかりを目指した。
76歩に後手は86歩を交換して63銀形を目指し、先手は居角から玉を囲い56銀を目指した。
先手は65歩を交換し、後手は73桂で応じて歩を打たず64銀と進出した。
先手は47銀と立て直し、後手は95歩から仕掛けた、それに先手は75歩から反発して、7筋で戦いが起きた。
先手は82銀から73歩と破ったが、後手は86歩から98銀と突破した。
後手の31玉が遠く、先手の玉が巻き込まれた事で、一気に後手が攻め合いで優位になった。
先手は82銀と72とが邪魔で、飛を攻防に打てず受けを無くして敗れた。
相腰掛銀
相居飛車・横歩取り模様から、先手が横歩を取らず、相掛かりに進んだ。
相腰掛銀に進み、後手は42玉だが、先手は69玉とやや変則だが、79玉と移動して定跡に進んだ。
先手は角交換から組みかえて、45銀とぶつけて開戦した。
先手は角銀で守備金を取るが駒不足気味だ、さらに飛が抑え込まれた。
先手は金銀で攻め、後手は玉を逃げ出す、先手は24金と捨てて追う。
後手はきわどく、入玉を目指して逃げた。
先手は大駒が少なく、入玉も難しく投了した。