角換り戦法2

角換り戦法2・実戦譜

棒銀3


不思議な事に、現在では「ゼロ手損・角換わり」と呼ばれる形です。
先手の主導権が大きいと言われますが、逆に1手緩い手を指すと立場が変わります。
先手が先に守りに入ったために、後手が棒銀に出ました。 先手は、筋違い角の定跡形で受けようとしましたが、この形は右銀が早繰り銀で、玉が居玉の形が普通です。 本局は、玉が攻めの場所に近く、角の頭を狙われました。

棒銀4:54角・38角


先手棒銀>後手早繰銀+54角>先手38角>2筋で銀歩交換>後手33金戦型です。
升田定跡といわれる38角は、一番激しくなります。
この形は、徹底した持久戦か、激しい攻め合いになります。 28飛と引いて、27歩・同飛・同角成。同角の展開が穏やかです。

筋違角+坂田流向飛車


向飛車に入れるべきかも知れませんが、内容は角換わり筋違角です。
1手損角換わり+四間飛車が多いと同様に、筋違角と向飛車との組み合わせも多いです。
54か43の角が22飛+33金と、連動しやすいからでしょう。 この戦型は、玉を囲えない力戦になりやすいです。形勢判断は厄介でアマは全く判りません。大差になりやすいです。

棒銀5


現在、一番多い棒銀形です。ただし、ゼロ手損角換わり自体が少ないです。
後手は素直に、1四歩から銀香交換して、1六歩とする形です。変化は多いです。
後手は焦土戦法ですが、先手の飛車を押さえ込まないと苦しくなります。 ゼロ手損角換わりの減少と共に、この形もほとんど見なくなっています。

相早繰銀2


早繰銀で飛先での銀歩交換を目指すには、王手飛車の筋を消す必要があります。
先手は、1六歩として消して、後手は4二玉で消しました。
王手飛車の筋を消さない場合は、3筋の歩交換のみになります。 後手が、先手の飛先の銀歩交換を許す時は、8筋の継ぎ歩が手筋です。先手の8三歩から6六角の筋は 後手5五角が有ると成立しません。結局は、8八歩と受ける形です。

鎖鎌銀対早繰銀


角換わりの右銀には、棒銀・早繰銀・腰掛銀が有名です。
そかしその他にも、腰掛けず銀(4七銀)>右玉も含むや、鎖鎌銀(3六銀)も有ります。
鎖鎌銀は、飛先歩交換相懸りでは多いが、飛先歩を交換しない時は2五銀がないので、殆ど見かけません。 4五銀のチャンスは不確実で、4七銀の立て直しは手損になりやすいからです。 見かけない力戦が予想されます。