角換り戦法3

角換り戦法3・実戦譜

後手非角交換+右玉


本局は、「角換わり」に分類するのは不適当かも知れません。
先手の角換わりの注文に、後手が受ける立ち上がりから角交換を拒否しました。
後手の主張が、角交換のない右玉で力戦指向という事であまり指されていません。
特にその後は、先手が2五歩突きを遅らすか保留する傾向が多くなりました。 それは、必然的に後手の3三金型が無くなる事になりました。

角換模様>矢倉模様>力戦


本局も、「角換わり」に分類するかどうか疑問です。
角換わり模様から、交換せずに矢倉模様になり、陣形整備の途中で戦いになりました。
飛角交換がされるうちに、互いに玉が弱くなり、直線的に終わりました。
序盤があまり精度が無かったようで、力戦タイプの内容です。
玉の囲いが弱いので、そのままミスが勝敗に繋がりました。

角換模様>相早繰銀・急戦


現在は「後手ゼロ手損角換り」と呼ばれる、「後手1手損」は現代将棋で開拓中で思想が全く異なる。
ゼロ手損角換りのプロは相腰掛銀が圧倒的に多いが、アマは多様で、棒銀・早繰銀も多い。
腰掛銀では2五歩保留が流行だが、本局の早繰銀では普通で、後手は腰掛銀対抗が多いが相早繰銀も流行した事がある。
先手3五歩交換のみで2筋も交換すると1五角の王手飛車があり、後手の7五歩交換に7六歩が普通だが7四歩が問題だった。
後手は6四銀からゆっくりするのが普通だが、6二金と防ぎながら王手飛車を防ぎ、8筋交換まで欲張った。
7三銀から6五桂で王手飛車があり、以下4六馬の飛と成桂取りに詰めろで6三成桂で困った。
以降は先手に勝ちは多数あり、後手も最後は9八金に8八飛打が正解だった。
泥試合になった。

角換模様>矢倉対腰掛銀


後手が振飛車が予想される時の先手の、やや挑発的な序盤だが、居飛車にされると損になり易い。
後手が飛先交換後の、先手が問題だった。
矢倉ではない指し方が必要だった。
角交換で、5筋を突いて持久戦で、飛先も交換では主張がなく、7五歩も狙われた。
特に、後手に8六銀と進出されては、もはや差は広がった。
先手が誘導したが、対策が準備されていなかった。
力戦指向か、銀冠か、右玉か、何か主張が必要だった。
玉頭戦は、差がつくと一方的になる。

2手目角換>腰掛銀対右玉


角道を止める振飛車が全盛の頃に、2手目角交換は指された。
後手の角道を止める振飛車阻止だが、当然に戦後が入れ替わる。
その後に、角交換型振飛車が中心になり、殆どさされなくなった。
角替りの先手の利点が多いことと、角交換型振飛車が普通になった事が理由だ。
従って、後手の腰掛銀模様が予想されたが、右玉だった。
先手は右玉を確認してから、6七金左から7八玉と8−9筋逆襲を見せた。
後手が2−5筋で動こうとしたが、2一飛から2四歩に2三歩とされて攻めが止まった。
逆に反撃されて、5一角が急所であっさり潰れた。右玉と攻勢とがちぐはぐだった。

矢倉対銀冠


現在の角換わりは5筋を突かない形が主流だ。
角交換型では、71角(39角)という狙いが焦点になりやすからだ。
5筋を突く角交換型を旧型と呼ぶ事もある、後手は5筋を突き金銀を盛り上がり銀冠に構えた。
先手は飛先歩を交換し矢倉に囲う、後手の22玉から33桂を見て「角」と「銀歩」2枚替えを目指す。
後手が35歩捨てを選ぶが33桂がマイナスと告白した手だ、選択肢は多いが望まぬ戦いだったようだ。
後手は金銀を盛り上がり、部分的には主張はあるが、全体を見れば攻め味が乏しくバランスが悪い。
8筋に危険がない先手は中央に金銀を上がり、後手が作った馬を消しに行くと作戦勝ちが明白となった。
相居飛車の戦型で攻め味が乏しい形は、勝ちにくく指しこなす事は難しいようだ。