横歩取り戦法:4

横歩取り戦法4・実戦譜

横歩取り:56歩・54歩型


先手後手とも飛先交換型はプロでも流行形だが、56歩と54歩との突き合い形は少ない。
優位の結論があるのかも知れないが、アマでは力戦形のひとつとして指される事がある。
中住まいの形は組みにくいし、角打ちの隙でもある、それよりもいきなり王手にもなる。
88角成から76飛・77銀の形で56飛が王手だ、ただ53角の馬作りもある。
先手は飛を狙うが死なず、後手は1筋を狙うが75香から44桂で思惑と違う終盤になった。指運か?

横歩取り:相横歩取り・83飛


双方とも横歩を取る戦形は、74で飛交換した時の先手で別れる。
先手が83飛と打つ形が一つだ。研究の序盤と、腕力の中盤・終盤という難解な内容だ。
もう一つは、46角・82角・同角成・同銀・55角とする、これも変化は多い。
83飛から竜を作ると一度落ち着くが、手将棋になる。
本局も形勢が揺れ続いたが、先手が35飛ち自陣に打った頃から負担になり差が付いた。

横歩取り:25角・68玉


横歩取りで25角を打つ、変化はあるが、以下33銀までは一つの定跡形だ。
そこで、45角か68玉か77銀か16歩かに別れる。
68玉には42玉が、45角に52玉・23角成・47角成・同銀・28飛を見る。
そこで多いのは77銀だ、52金に79金からの組み替えは珍しい。
先手はその後が課題だ、本譜の18角は攻め駒が増えず後手に駒を渡すので疑問だ。切れ模様になった。

横歩取り:42玉・22銀型


横歩取りで23歩を打たずに42玉と上がる。
34飛に角交換から22銀と上がる、34飛が不安定で難しいと言われていた。
そこで38金が中原新手だ、プロ実戦では後手は86歩とは指さなかったが、作戦負けになりこの形は少なくなった。
後手が86歩とすると、本譜の77角から22角成・31銀としてから77歩と受けて有利だ。
先手は角金ななるが、後手の飛が不安定であり、持駒を使い受けても飛を狙われて悪い。

横歩取り:33角・52玉型


横歩取りで互いに飛先歩交換して、34飛に33角と上がる。
後手は84飛・52玉・72金と空中戦法に構えた、先手は68玉型で36歩から35歩と突いた。
後手は角交換から33桂型が多い、または36歩に86歩から76歩取りを狙う事も多い。
後手の23歩から33銀は飛のぶっつけと銀の活用が狙いだ、先手58金に38歩として流れが急になった。
後手75歩突き捨ても微妙で、攻め合いとなったが、後手の馬・とよりも、後手の玉の弱さが弱点となった。

横歩取り:25角型>77銀


先手が2筋の歩交換して、後手23歩に横歩を取り、以下25角から33銀までは定跡手順だ。
そこで45角か38玉か16歩か、本譜の77銀が選択肢だ、それぞれに展開が異なる。
77銀に後手34角は定跡だ、35金には67角成・同金・79飛があるので68玉も無難で、24歩で角を逃がした。
先手は攻め駒を増やしながら玉を固める構想が必要だ、36歩から37桂と79玉から88玉は妥当だ。
囲えない後手は42玉から自ら前線に立ち、26歩と伸ばして28歩の形は一応の戦果だ。
先手の突如の仕掛けは攻駒3枚で微妙だった、34金・12角に14歩から攻めた。
14香として25桂を残した、13歩・同桂・同桂成・34角・同歩・13香との選択は難しい。
だが24角に23金で攻めが途切れた。14香では13歩・同桂・44金・同歩・13桂成の展開でどうだったか。