矢倉戦法2

相矢倉戦法(うそ矢倉)


後手は振飛車模様からの「うそ矢倉模様」ですが、最後は通常の6四銀型です。 先後ともに、飛先を突く形は次第にプロでは少なくなっています。先手の方が少しずつ先行している様です。

相矢倉戦法:端攻め


先手が後手の1筋を、飛角香で破りました。普通は、これに桂が参加する「雀刺し」が一般的です。 後手の守備形が悪くて、しかも受け手段も悪く、一撃で破られました。 6二飛型が悪く、十字飛車の見落としです。

相矢倉戦法:早囲い


後手がうそ矢倉模様ですが、結果として先手が早囲い(68玉・78玉・88玉)になりました。 後手は端を突き超したので、棒銀が出来ずに、7三銀を6二銀と立て直しする事になりました。 これが大きな手損になり、厚い先手の攻めと、薄い後手の攻めの攻め合いになりました。 後手が優位になることはなかった様です。

矢倉対4三銀・腰掛銀


後手がうそ矢倉模様から、先手・金矢倉対後手・4三銀・腰掛銀の囲いになりました。 後手は右四間飛車で急戦含みです。先手は飛先交換から後手の囲いの薄さを狙います。 途中、大駒の総交換から攻め合い模様でしたが、後手の入玉狙いの攻防戦になりました。 小駒の成駒が少ないので、入玉は簡単ではなかったです。

矢倉・雀刺し対2二金


矢倉の旧24手組模様から、先手が雀刺しに出ました。 後手の2二金型は、一時期多く指されたが、その後戦型の変化とともに消えています。 矢倉戦法にも速度が重視する時代になると、玉の囲いが弱く、金で端攻めを受ける形は実戦的に不利と見られてゆきます。 本局は、2二金型で端を破られて攻め合いという、最悪の展開になりました。

矢倉・後手うそ矢倉+早囲い


矢倉の出だしでない形から、矢倉模様に変わる組方を、うそ矢倉とも呼びます。 狙う場合も、成り行きもあります。 また、3二金を上がらずに玉を、4二>3二へと移動させる指し方を早囲いとも呼びます。 そして、後手の片矢倉の組方は現在ならば、矢倉藤井システムと呼びそうですが、この対局では 成り行きです。 そして、突然の急戦からの殴りあいから、千日手模様から打開して直ぐ投了という不可解さも、 全て成り行きでしょう。