中飛車戦法12

中飛車戦法・実戦譜12

原始中飛車風>急戦


先手中飛車は57銀・78金と構えて、後手74歩に46銀と急戦含みにした。
後手のオーソドックスな舟囲いに対して、先手は38銀・39玉の1手省略した囲いだ。
58飛・46銀形で55歩・同歩・同銀は原始中飛車と呼ばれる形で、簡単には成功しないと言われている。
本局は片美濃に囲い77角・78金と組み全体の構えは違うが、55銀の瞬間に定跡で86歩から85歩と継歩で困った。
86歩に同角は同飛・同歩・69角や、54歩・同銀・66角がある、以降は39玉の位置が悪く先手は速度負けした。

後手中飛車>46金急戦


後手中飛車に対して、36歩から57金と急戦を狙う、後手は82玉形での受けを嫌い62銀と変化した。
後手は82玉として本譜手順の54歩の所で72銀が多い、本譜でも54歩・56金・72銀の順はあった。
62銀形で後手は42角・38飛・24歩と動いた、ただ46歩から45歩で受けに廻ることになった。
44歩・同角から角交換して46飛で後手は25桂が重い、35銀と勝負して、33歩から振り替わりとなった。
72玉形で42とが負担の後手は飛を捨てて勝負に出た、58金とした形は受け難く69竜と詰めろをかけた。
駒を渡し過ぎた後手玉に詰みが生じていた、72玉形が負担となった。

先手中飛車>64金急戦


先手中飛車に対して、74歩から64金と急戦を狙い、先手は78飛と備えた、78金もあった。
後手55歩に58飛は珍しい1手パスのイメージだ、同歩が普通で58金左もあった。
後手は守備が遅れていて5−7筋が薄い、76歩・同銀・55金に75銀が意表だった、後手は56歩・65歩を嫌い86歩としたが捌かれた。
99とを取ったが54歩・51香は苦戦だ、飛交換からは先手の囲いが強く優勢だ。
中盤の37桂成から後手は攻めたが届かなく、先手41飛で攻守が変わった。
だが後手97角成に対しての35歩から34香が疑問で、36歩から79馬から57馬が詰めろで逆転した。

後手中飛車>変則右四間飛車


後手の飛先不突中飛車に対して、先手は変則的だった、56歩から47銀はあっても次の36銀は不思議だった。
後手は53銀型を選んで4筋を受け4筋で飛が向かい合うが、角頭が意外と安全だった。
先手は66歩と角交換を避けたが1歩損で45歩と抑えられた。
後手も直ぐに攻める手段はなく、陣形整備と手待ちが行われた。
先手は38飛から動くが46歩の傷があり疑問だった、以下銀交換から飛角交換へと進み後手がリードした。
先手は64歩を頼りに攻めるが、自陣が弱く攻め合いは勝てなかった。

後手中飛車>5筋位取り


後手は55歩突きから中飛車に構えた、結果的にはごきげん中飛車の陣形だ。
先手は居飛車で46歩・47銀から77銀・66銀と繰り出し、後手は44歩・43銀・54銀と迎えた。
先手は直ぐに56歩から55歩の位を奪還して55歩位取りに変わった、ゴキゲン中飛車は5筋の歩交換ならばあまり位にこだわらない。
後手は角銀中飛車に組み、先手は48飛から4筋と6筋の歩交換して、部分的には狙い通りだが手を広げ過ぎとも言えた。
後手84歩・66角に54歩と仕掛けた、77桂に45歩で先手は同銀直ぐと誤った、同銀左で55歩と65歩共に難しい。
本譜は55歩・44歩から一直線の駒の取り合いとなり、51との瞬間に後手の手番で56歩が大きく、先手は受けは難しかった。

後手中飛車>46金急戦


後手の中飛車に対して、先手は79銀型で46金と進出した、後手は32金から35歩に45歩と開戦に応じた。
先手46金戦法では、68銀型、68銀57銀型、79銀型、68金型等色々な陣形があるが手数も含めて一長一短だ。
後手は32飛も多いが、32金から45歩も多く、35歩では33桂もある。
後手55歩に同歩なら本譜も相場だが57飛成は後手の成果だ、後手はより良さを求めて19角成と急襲したが37角から65銀で難しい。
後手は半囲いだが先手は35金が働かず玉も弱い、どこまで攻めあっても先手が少し苦しい、。
攻め合い1手差だが後手に詰めろがかかりにくく、先手玉の補強が出来ない状況で、後手の攻め合い勝ちとなった。