中飛車戦法14

中飛車戦法・実戦譜14

後手中飛車対46金戦法


後手中飛車に対して、先手は46金戦法を選ぶ、後手は32飛と事前に備えた。
35歩の仕掛けに42角と引くが、先手34歩は珍しい、普通は55歩と飛がいない5筋に転戦する事が多い。
後手は34同飛か52金左が多いが、12香と変化した、先手は35金と出て決戦模様になった。
64角に55歩は効果が判り難いが、後手は同角と捌いた、65角は33歩が狙いだが56歩が怪しい手で、同角は55角を見逃した。
後手は44角と金を取ると88金の詰めるになる、34金と避けたが同飛でやはり詰ろで、以下37角成で後手が捌けた。

後手中飛車対46金戦法


後手中飛車に対して、先手は46金戦法を選び、後手は先に32飛と回った。
55歩の仕掛けに同歩と応じ、先手は55同金・54歩・56金も自然だったが、35歩と仕掛けた。
後手52金左も普通だ、先手は黙って55金が定跡形で、後手が54歩ならばそこで34歩がある。
本譜は34歩・同銀・55金なので、43銀で後手の飛が捌き易い、44金の決戦は後手は飛と角が捌けて良しだ。
先手は44金で22歩としたいが、34飛・21歩成・54歩・46桂だが後手も捌ける。

先手中飛車対5筋位取り


先手中飛車から55歩・56銀と構えた、後手は63銀から44銀と来る出して5筋位奪還を目指した。
後手が55歩位を奪還したが形勢は難しい、先手37桂は守りが弱くなり疑問だ、膠着状態になった。
後手は44角から26角・37角成ると打開した、形勢は難しいが、次の46歩が悪手で先手が4-5筋を抑えて逆に優勢になった。
だが泥試合になり互いに疑問手が出て、形勢は揺れた、先手83角が疑問で後手が玉頭戦で有利になるが、攻めきれず切れ模様になった。
先手は馬を自陣にひきつけて優勢になり、それ以降もやや攻めあぐんだが勝った。

先手中飛車から袖飛車


先手中飛車からつの銀中飛車になり、72飛に38飛から35歩と仕掛けた。
先手35同飛が疑問で46銀だった、後手優勢になるが55角が疑問で先手37桂なら難しかった。
後手優勢だが62馬に73角が疑問で躱されていれば難しい、さらに81飛に31桂では36桂も有力だった。
終盤に後手25桂で37桂成が厳しい、その局面で54桂・22玉・42桂成は全て疑問で37桂成を防ぐか、指すかだった。
先手が有利な展開だったが、57歩に47銀と逃げたのがポカで、49飛成で大逆転となった。

先手中飛車・後手棒銀


先手中飛車に対して、後手は53銀左から73銀と棒銀を選んだ。
先手は78金で受けて、さらには木村美濃に組み替えた、後手は1歩交換で満足したがやや消極的だった。
局面が停滞したが、先手が突如、55歩から95歩と仕掛けた、だがどちらも疑問で形勢を損ねた。
後手は素直に応じて優勢だが、先手は35歩でさらに攻めたがこれも疑問だった。
後手44角は当りが強く疑問で先手もやや持ち直したが、直後の45歩が悪手で35角・48金で一気に後手勝勢となり、以降は後手有利のままで終局した。

後手位取り中飛車・47銀位取


後手中飛車に対して、先手は47銀から37桂と積極的だが、後手55歩から押さえられた。
先手は66歩から75歩と、玉頭の位取りに変化した、だが右辺とのバランスが悪く、後手が動きやすくなった。
膠着状態になった先手は、57手目56歩から65歩と打開した、だが傷が出来て疑問だった。
先手44角が悪手で、2筋の突き捨てがなく、56歩の傷が残り、さらに33角と捌かれて一気に形勢が悪化した。
以下は玉の固さに差があり、攻め合うが後手の優勢は動かなかった。