四間飛車戦法12・実戦譜
先手四間飛車から角交換
先手は四間飛車に構え、後手は53銀右から55歩と伸ばした。
先手は78銀型のままで65歩と伸ばし、後手は57が傷と見て、56歩と仕掛けた。
角交換から57角から馬を作ったが、先手が46角と直ぐに消しに行ったのは疑問で、67角と打って収まり難い。
後手は1歩得で馬がいるので95歩から動いて駒得を目指した、ただ駒得は維持したが安定な指し方ではなく長期戦になった。
終盤に46桂から65角となり、はっきり優勢になった、どこかで攻め合い勝ちを目指す必要があった。
後手四間飛車対持久戦
後手の四間飛車に対して、先手は68銀から57銀右と構えたが、仕掛けず持久戦になった。
令和では79金型が増えた、あるいは68銀ではなく68金直も多い、68銀は持久戦で難しいと考えられている。
先手は66歩から持久戦を選んだが、雁木に組むが玉頭が弱いがこれ以上は固め難い、69飛・32飛の局面は先手がやり難い。
先手は46歩から2歩を持って42歩として、と金を作ったが後手が25桂から24飛と捌くと受けが難しかった。
後手が銀損で28飛成と侵入した局面は、先手は適当な受けがない。
先手四間飛車対棒銀
先手の67銀型四間飛車に対して、後手は73銀と棒銀を選んだ。
先手は47銀から38飛と袖飛車に変化し、後手は31玉から32金と角道を止めずに受けて、75歩と仕掛けた。
後手は75歩から73銀と立て直すゆっくりした展開だが、先手の78飛から38金の整備に、65歩と再度仕掛けた。
先手は受けが難しく、後手が角交換から86飛は成功形だ、以下飛角交換から82飛で先手は駒が捌けていない。
先手は全ての駒で受けるが、37歩と3筋の歩交換を逆用されては主張が無くなった。
先手四間飛車から角交換
先手の67銀型四間飛車に対して、後手は73銀と棒銀を選んだ。
先手は84銀に対して65歩から角交換したが、33角・46角と打ち合った、直後に先手が仕掛けた。
後手は普通に応じて、歩損の先手は66角と動くが86歩で困った、以下66飛・87角までで先手銀損となった。
先手は75香から73香成で駒損を挽回したが、直後の79飛に49銀打が疑問だった、66角の方が難しかった。
後手の端攻めが受からず、押し切った。
先手四間飛車対右四間飛車急戦
先手・四間飛車に対して、後手は右四間飛車から腰掛銀にした、先手も56銀と相腰掛銀に組んだ。
先手の96歩の有無を含めて定跡形で、後手は直ぐに85桂から65歩と仕掛けた、先手・86歩から85歩から89飛成・61飛成も定跡だ。
その形は後手15歩が取れず16歩・18歩に進む形も定跡だ、その間に先手が何をするか?、壁銀の後手は薄い。
本譜は後手77角と変化して、先手の対応は55銀が質駒となり、15歩からの攻めがやや受け辛い。
以降は少しずつ後手の攻めが速く、先手に攻めがなかなか回ってこなくなった。
棒銀急戦対後手四間飛車
後手・四間飛車に対して、先手は57銀左急戦策を取り、37銀と棒銀を目指した。
後手は32銀形で45歩と角交換を目指し、先手は角交換から88角と打ち角切りから24飛までも定跡の一つだ。
その形は後手も捌けていて不満はない、46歩は手筋で、同銀右・45桂・66銀・65歩・77銀と進む。
本譜は45同歩が疑問で後手が優勢になった、ただし55桂に41歩が疑問だった、先手43銀が悪手で63桂成から88銀で難しい。
以降は後手が優勢だが、54馬から63馬が疑問手で同竜・同銀・84歩でまだ難しかった。それを逃してからは先手にチャンスはなかった。