四間飛車戦法10

四間飛車戦法10・実戦譜

先手四間飛車対3筋位取り


先手は四間飛車に対して、後手は35歩から34銀・22玉・32金と組んだ。
先手は65歩と75歩と位を取り、作戦の分かれ目で88飛とした、漠然とした狙いだが、飛交換の含みがある。
後手は27銀+38飛を注意しながら25歩交換し94歩から84飛と待つ、先手は36歩で1歩持つが傷になり微妙だ。
飽和して、後手は74歩と動き、先手は86歩と動き、後手歩損だが73桂と使い45歩と動いた。
先手は48飛・46歩と治めたが、55銀から66銀で決戦になった、後手36桂が厳しく優位になった。

先手四間飛車穴熊対64銀急戦


先手は四間飛車から直接に穴熊に囲う、後手は急戦を狙い速度重視で右銀を64に進出した。
そこでの先手の対応が疑問だった、64銀は67銀形で65歩の角交換がやりにくい意味がある。
守備としては38金が疑問で39金だ、88飛は75歩に78飛ならば損になった。
先手のミスに後手は、77歩成の桂得で馬を作り、飛で8筋を破った。
先手は徹底抗戦で受けるが、24香から35桂が入っては受け切れなかった。

後手四間飛車対右四間飛車


先手は四間飛車に対して、右四間飛車から56銀と進めて、37桂から急戦を狙った。
後手は33角を保留して64歩と待つ、先手は37桂を跳ねていると、持久戦にはし難い。
ただし、先手は68金寄や59金寄はあるし、86歩から87玉・78銀はあるし、玉を固める手段は有効だった。
本譜は、45歩・同歩・22角成・同飛の形で意外と攻めが単純だった、歩が参加せず4筋だけの攻めでは難しかった。
先手が11角成とした局面は、陣形差があり、既に後手が有利だ、攻め合いがほとんど後手が良くなる。

先手四間飛車対43銀型引角


先手の四間飛車に対して、後手は44歩・43銀から31角と引き、86歩と仕掛けた。
先手は65歩で45歩を狙い73桂を56銀で受けた、後手は64歩が狙いで65桂に64角と引き、85桂と跳ね違った。
その局面は直接の手が双方になかった、先手は26歩と待つが、後手の68歩に59金では悩ましい展開だった。
後手は飛交換から89飛が先手になり、以下66香・73との局面は混戦だが、後手は玉の弱さが厳しく悪そうだ。
25桂・21桂の千日手模様から82飛・89飛の手順を経て、後手は15歩と攻めあったが39玉から48玉が広かった。

後手四間飛車対75歩位取り


後手・四間飛車に対して、居飛車は75歩位取りから銀立矢倉に組み、8筋を伸ばした。
後手は美濃囲いから45歩から54銀・35歩と攻勢を取るが、44飛から34飛は躊躇した。
後手は22飛から43銀・54歩と立て直すが、先手に待たれると難しかった。
先手は46歩から動き、後手25銀から押し合うが、先手がやた押した、ただ23歩成が間に合わず、44銀を取られて69銀を受けては困った。
後手は先手から61歩成とされると受けがなく、細かい攻めを繋ぎ、67金・同竜に88竜が決め手となった。

後手四間飛車対38飛・46銀急戦


後手・四間飛車に対して、居飛車は57銀右形から38飛からの急戦を狙った。
後手は定跡通りに32飛と戦いの筋に寄り、先手は46銀と繰り出した。
後手22角・34歩・同銀と進み、定跡は33歩・同飛・44角か、55銀か、その他もある。
先手は45銀とぶつけて43銀に進み、定跡は36銀からの建て直しだが、34歩と変化した。
34歩は疑問で後手45歩から銀桂交換の裁き合いとなり、先手の66角では88角だが、形勢は後手が優勢だった。