四間飛車戦法5・実戦譜
居飛車4六銀右急戦
居飛車が玉方の端の位を取ったので、4六銀右方のやや落ち着いた急戦です。
急戦に対し、丁寧に受け、組み替えの攻防が続くが、結局は大捌きになった。
居飛車の舟囲いと壁銀が、単純な速度争いに強度がなく、あっさりと攻め合い負けとなった。
振飛車が得意とした、大捌きの成功例となった。
居飛車7筋位取+7二飛
居飛車の7筋位取りを予想して、振飛車が牽制する。
居飛車の6八金・8六角・7七桂はとりあえず囲う作戦だが、リスクもある。
後手は先手の形を決めさせたので、千日手含みの待機に出るが、先手は強引に打開する。
一気に大裁きの決戦になったが、位が生きない展開で居飛車が受け身となった。
居飛車位取り+銀冠穴熊
先手の5筋を突いての四間飛車はやや少ない。
居飛車は慎重な持久戦から位取り模様で、振り飛車も飛の展開と銀冠でゆさぶる。
振飛車は銀冠穴熊に組み替え、居飛車も囲いを深く替えたが、手詰まり模様だ。
千日手模様から、振飛車が突如端攻めに出て香損で飛交換して先手で打ち込んだ。
結果は、振飛車の銀が離れ、弱い4筋を攻められて、速度負けとなった、仕掛けが無理か。
居飛車位取り+急戦
5筋を付く四間飛車に居飛車7筋位取りで、振飛車が4五歩から5五歩の急戦では5四歩が生きた。
後手3六歩から5五角から3八歩+1九角成と強引な攻めだが、3二歩を受けた所は苦しい。
豊富な持駒の先手は玉頭からの攻めの機会だが、自重して大駒4枚持つが玉頭を制圧されて、微妙だ。
ただ、入玉含みに逃げて所は良いが、中途半端に攻めて駒を渡して意味が無くなった。
最後は、頓死とは無理気味の攻めを咎められず、居飛車の方針がバラバラだった。
振飛車穴熊対5筋位取
先手・四間飛車は一直線に穴熊に囲う、居飛車は5筋位取りだが争点になり易く効果は微妙だ。
先手・6六銀型に対して7二飛は目的が曖昧だ、5三銀を急ぐか思い切って攻めるなら7三桂・7五歩・8四飛だ。
先手はチャンスかも知れないし、指したい手は多いが、8八飛は甘かった。
8二飛を誘ったが、8二飛でも得は無さそうだ、6四歩の仕掛けで銀交換から6一銀でも攻めは薄い。
ただ、本譜の飛銀交換は自滅だった、5五銀が残り、2枚飛で攻められ桂香を拾われては受け切れない。
5筋位取+2枚銀
四間飛車に対する5筋位取りは急激に減少している。
4筋−6筋が争点になりやすく、玉が居飛車が近いので勝ちにくい様だ。
ただ、3−5筋への早仕掛けの筋はあり、振飛車も警戒は必要だ。
本局は、銀2枚と桂での急戦の成功例だ、5五銀から6四銀で玉の近さが同等になった。
振飛車が裁き損なった形になった。