四間飛車戦法6

四間飛車戦法6・実戦譜

56歩型四間飛車対棒銀


四間飛車が5筋を突くか、突くならいつかはは作戦の別れ目だ。
居飛車の5筋位取りを警戒するときは早いが、それ以外は急がない事が多い、後手が持久戦の場合は特に微妙だ。
本局は早く突いたが、後手は棒銀作戦で、対して67銀型で7八飛と廻るがタイミングが遅く、75銀と出しては損が多い。
実戦は先手の駒得に進むが、駒の働きに差があり形勢は難しい、それでも先手が強引な攻め合いに出た為に、駒の働きの差で受けが無くなった。
先手は終始、振飛車とは異なる動きが多い異色の指し方だった。

7筋位取り対44金型


四間飛車に対する居飛車位取りだが、8筋・6筋と歩交換して囲いが遅れている。
四間飛車の54銀型は6筋位拒否で普通だが、43金から63銀引くの構えは少数派だ。
先手の持久戦モードに空間が多いので強引に仕掛けたら、居飛車ものった。
確かに3三金が残る形は、居飛車がメリットがあるが、玉の囲いの差の意識が薄かった。
飛角交換を繰り返し、攻め合いになると、居飛車の囲いは弱く桂によわかった。

7筋位取り・77桂型


四間飛車に対する居飛車位取りだが6筋の突き合いから7筋を取る。
後手の72飛の揺さぶりに86角・77桂とするのは手堅いが囲いの進展は乏しい。
先手は打開が難しく、4筋歩交換で進展を狙う、そこでの後手の端攻めが波乱となった。
以下競り合い、17桂なっては後手は成功とは言えない、ただ先手の陣形が悪い。
後手が駒損で29飛成とした局面は難しい、69香の遮断は必要だった、飛は狙われるが後手への攻めが遅いので仕方がなかった。

四間飛車穴熊対雁木


四間飛車は居飛車が角道を止めたので一直線に穴熊に組んだ。
居飛車は位取り模様だが、雁木のままで角を右辺に活用し、68金右と4枚集結した。
玉の堅さと遠さと金銀の密集の優位性は微妙となった。
流れとしては攻め駒の少ない居飛車は決戦を望み、振飛車は抑え込みを目指す事となった。
長い押し合いは居飛車が成果をあげ、千日手模様の振飛車の粘りは、2枚角の形に変形して破れた。

5筋位取り対急戦


四間飛車に対する5筋位取りから後手が4筋の歩交換を目指す作戦は、次第に減った。
理由は本局の振飛車側の歩交換を拒否する48飛が増えたからだ。
この状態で闘いが起きると32玉に近く厄介なのだ。
本局は千日手模様になり、何故か居飛車が打開したが、4筋の傷が大きくその対応が拙く一気に形勢を損ねた。
44桂が厳しい状況は後手に最悪で、68飛が王手飛車で取られては悪い。

穴熊対玉頭棒銀


四間飛車穴熊に対しての、玉頭棒銀は慣れないと脅威だがやはり短調だ。
本当は、攻めの体制が出来ても、他方面の絡みを待つのが正解だろう。
ただし狙いが判り易いので、対策を取られるので、結局は最初からの複雑化が必要だろう。
先手は最少の準備で仕掛けたが、途中で86歩を突く局面で攻めが停まり、22歩を打つ局面で切れた。
それを反省するなら仕掛け前に86歩を突くとか、自陣整備もあるが、後手もその分指すので成立は難しい。