Gメン'75 BEST SELECT:1

登場人物

黒木哲也警視/丹波哲郎
関屋一郎警部補/原田大二郎
草野泰明刑事/倉田保昭
津坂真一刑事/岡本富士太
響圭子刑事/藤田美保子(現・藤田三保子)
山田八兵衛刑事/藤木悠
小田切憲警視/夏木陽介
立花吾郎警部補/若林豪
中屋武刑事/伊吹 剛
速水涼子刑事/森マリア
津川螢子警部補/夏木マリ
島谷和彦刑事/宮内洋
田口明夫刑事/千葉裕
吹雪杏子刑事/中島はるみ
村井刑事/有希俊彦
南雲義昭警視/川津祐介
マリコ・寺岡刑事/セーラ
賀川陽子刑事/范文雀
津村冴子警部補/江波杏子

2話:「散歩する囚人護送車」

拘置所で正木(大門正明)が脱獄の準備をしていると関屋警部補(原田大二郎)が潜入捜査に入ってきて、響刑事(藤田美保子)は黒木警視(丹波哲郎)に接触成功と伝えた。
正木は銀行強盗の犯人のひとりで盗まれた金は見つかっていなかった。
正木と関屋は脱走前に他へ移動させられたが、手錠に繋がれたままで逃げ、正木は仲間に電話した、彼は金庫の設計者で仲間に入れられたのだが次第に関屋を疑い、関屋は刑事と名乗った。
2人は厳しい山登りを行い頂上に達するが仲間の一人(上野山功一)に襲撃されて、正木は仲間の場所と盲目の母親(大塚道子)の助けを依頼した。
Gメン達は、仲間のいる牧場を襲撃して犯人を逮捕し、関屋は母親に正木のペンダントを渡し「協力してもらった」と言い、母親は「自首したのね」と答えた。


脚本:小山内美江子
監督:山口利彦
出演:大門正明・大塚道子


感想: Gメン部署の正式設置前の事件で、全員で解決に当たる。
一番最初のメンバーが勢揃いしている。
ストーリーの試行中。

4話:「殺し屋刑事」

強盗団が母子を人質にして銀行強盗に入り、脅すために母子を撃ち殺し7千万円を奪った。
Gメンが駆けつけるが、所轄の紅林刑事(若林豪)は自分で逮捕すると言う、母子は妻子だった。
盗まれた金が海外で使われたとインターポールから連絡が入り、なぜ緊急配置を突破したかが疑問になった。
真一(小野川公三郎)とかおり(田坂都)が浮かび上がるが、紅林刑事の強引な捜査が目立ち、真一は逃走車のスクラップを頼まれて、かおりは真一の子供を身ごもっていたと響刑事(藤田美保子)に言った。
真一はかおりに、犯人(西田健・遠藤征慈)と会うと告げるが紅林の介入で犯人を逃がし、犯人は国外脱出とその前の銀行強盗を計画していた。
真一が漸く告げた銀行に紅林刑事と響刑事が客を装い入ると、かおりがいて侵入した銀行強盗は紅林刑事に気づきかおりを人質にとり逃げた。
追い詰めたGメン達の中で、紅林はかおりを助けようとして撃たれ死んだ。


脚本:高久進
監督:鷹森立一
出演者:若林豪・田坂都・小野川公三郎・西田健・遠藤征慈


感想: 後にレギュラーになる若林豪が妻子を殺された暴力刑事役で出演している。
Gメンは主に全員で活躍する。
響と中屋がやや今回は中心傾向だ。

9話:「ニセ関屋警部補」

牧子(牧れい)が自殺を図り、城南署の犬飼刑事(長門勇)が関屋警部補宛の遺書を見つけ知らないという関屋警部補(原田大二郎)を拘留したが間違いだった。
黒木警視(丹波哲郎)は犬飼刑事の定年前の最後の仕事と言い、響刑事(藤田美保子)は牧子から終電車で掏摸に襲われた所を助けられたと言った。
関屋と犬飼は競馬場で会う約束と聞いて、北里を見つけ逮捕し犬飼が先に取り調べ、護送したが途中で逃がした。
関屋と犬飼は出会いの電車の掏摸団を調べ、山田刑事(藤木悠)は知っており駅で張って響刑事が囮になって現行犯逮捕し、自供で北里が狙っている渋谷の花屋に向かった。
花屋の女・みどり(水原麻紀)は信じなく、張り込んでいると出かけ尾行したが犬飼が刺され撃たれた、北里は逃走した。
花屋を張り込んでいると北里から電話があり、みどりは出かけプレゼントで貰ったネックレスをわたし別れたが、北里はみどりを撃とうとしGメンに撃たれた。
しかし、犬飼は定年の日に死んだ。


脚本:高久進
監督:山内柏
出演:長門勇・水原麻紀・牧れい


感想: 定年直前の刑事の気持ちと失敗とあせりが重なった。
掏摸と結婚詐欺が、組んだ事件だった。

47話:「 終バスの女子高校生殺人事件」

最終バスで女子高生・春子(遠藤真理子)が殺された。
響刑事(藤田美保子)は一月前に剣道場で会いその日も英語の辞書を貸したばかりだった。
祖父(加藤嘉)は進駐軍に娘を襲われた時に警察が助けなかった事で誰も警察も信用しなくなっており、今はその娘の妹(八木昌子)と暮らしていた。
響は春子の前でヤクザ風の男を警察手帳で注意して、春子が正義感を持ったのが原因と思ったが、目撃者が現れ人妻に向かって煙草を吸うのを春子が注意して殺されたらしいと聞いたが顔は見ていず別の目撃者を探したが犯人の顔は見ていなかった。
Gメン全体と目撃者で再現事件をして、人妻が顔を見ていると確認し、東矢産業の早坂(川谷拓三)を調べ始めた。
現場付近で、夜の女性を撮っているカメラマンを見つけ人妻(戸辺夕子)の写真を入手し見つけ、早坂の犯行を確認した。
Gメン全体で早坂を尾行すると祖父が飛び出して刺そうとするが阻止して逮捕した。


脚本:西島大
監督:鷹森立一
出演:遠藤真理子・加藤嘉・八木昌子・川谷拓三


感想: 響刑事の正義感が事実を知る度に揺れ動く。
人の正義か、警察の権力かが判らなくなる。
警官と一般人の差に、迷う。

59話: 「東京-沖縄 縦断捜査網 」

米軍占領時の沖縄の軍事法廷で、マーチンとリチャードに2人の少女が襲われた事件の裁判が行われていたが安仁屋刑事(川地民夫)の証言にかかわらず具志堅(中田博久)の偽証言で無罪になった。
安仁屋は日本へ復帰しないと続くと言い、2人の男は忘れないと言った。
1972年に沖縄が日本へ復帰し、おばあ(原泉)と姉・みゆき(笵文雀)と弟・けん(下塚誠)が、リチャードが拳銃を隠し持っているのを目撃し、けんは東京へ追った。
東京に着いたリチャードを調べたGメンは拳銃を見つけられず、ホテルでリチャードが銃殺され、そこに具志堅という男から電話があった。
拳銃は新里啓治巡査(織田あきら)が奪われてひとりで探していて、リチャードは知らないと言い、新里巡査の部屋に行ったGメンは弟・けんがいて自分が殺害したと言って逃げて交通事故で死んだ。
新里巡査は沖縄の事は本土の人は判らないと言い、響刑事(藤田美保子)は沖縄に向かった。
安仁屋はあけみ(森川千恵子)にけんの死を告げ、やってきた響に占領下の事件はどうにもならないと言い、あけみは被害少女の一人で仕事場は米人相手の酒場しかないと言い、安仁屋はもう一人の被害者、りえは自殺したと言った。
津坂刑事(岡本富士太)と山田刑事(藤木悠)は新里を尾行し、新里は自分が襲われたようにみせて拳銃を持っていて具志堅を撃ち、それはリチャードを撃った銃と同じだった。
リチャードの小包から銃が見つかった。(続く)


脚本:高久進
監督:鷹森立一
出演者:川地民夫・織田あきら・森川千恵子・原泉・笵文雀・中田博久・下塚誠

60話:「暑い南の島 沖縄の幽霊」

(承前)
響は空港で新里を逮捕しようとするが逆に安仁屋に暴行容疑で逮捕され、遅れてきた小田切警視(夏木陽介)に釈放された。
響はあけみを追求するが逆に米軍人に襲われ、安仁屋に助けられた。
恋人どうしの新里とあけみは密かに会い実家に帰ると話した。
響は安仁屋から米軍人を暴行被害を出すように求められるが、新里の実家に向かいはりこんだ。
新里とあけみは実家に骨を届けるが、響に新里は逮捕されるが、響はハブに噛まれた。
(続く)


脚本:高久進
監督:鷹森立一
出演者:川地民夫・織田あきら・森川千恵子・原泉・笵文雀

61話: 「沖縄に響く痛恨の銃声」

(承前) ハブに噛まれた響をはるみは治療したが次第に記憶を取り戻した。
具志堅は退院しマーチンと会って沖縄に向かい、小田切は安仁屋に2人が沖縄に帰って来ると知らせ、安仁屋ははるみ達を探すが見つからず空港に行った。
響とはるみ・あけみ・新里はリチャードが拳銃を隠していた洞窟に向かったが、マーチン達もそこに向かい、安仁屋達も尾行した。
新里はマーチン達を狙うが、具志堅は手榴弾で死ぬが、自分もマーチンに撃たれ死んだ。マーチンは米軍施設に逃げ込み、深追いした安仁屋は警備兵に撃たれて死んだ。
黒木達Gメンも駆けつけ、響はあけみ達に米軍と話すというがあけみとはるみは基地からの秘密の脱出位置に待ち伏せ、おばあは墓の前で自決した。
米軍はマーチン引き渡しは拒否したが立ち退き要求し、出口を包囲した沖縄警察とGメンだが響は、あけみ達を見かけた所を思い出した。
逃亡するマーチンにあけみとはるみは射殺され、響も撃たれながら追いGメンも追った。 響はマーチンに向けて拳銃を発射した。


脚本:高久進
監督:鷹森立一
出演者:川地民夫・織田あきら・森川千恵子・原泉・笵文雀


感想: 古くは日本の支配下にあり、戦後は米軍占領下で差別の中で怨みと過ごした沖縄人の怒りと悲しみが全編を支配する。
何もしらない、響が代表でわずかずつその意味を理解し始めた。
しかし、全ては悲劇で始まり悲劇で終わる。

82話:「刑法240条 強盗殺人罪」

小田切警視(夏木陽介)は高裁の前で片桐老人(大滝秀治)と会うが35年の刑期を終えたばかりで無実を主張しており、孫娘・片桐トシ子(石井くに子)と恋人の古沢信(小野川公三郎)に家に行った。
片桐は小田切の父が巡査をしていた村で戦後直ぐに逮捕されていたが再審を望んでいたが自白手記が合ったが特高上がりの担当捜査官(戸浦六宏)に強引に書かされたというが、捜査官はぼけていて昔の事が全く思い出せなかった。
小田切は殺害現場・実家と調べ父の日記を見つけ、片桐が当日に娘(八木昌子)といたアリバイがあったが肉親故無視されており、片桐を見たという綿貫という男の偽証の可能性を調べ始めた。
片桐は再審の可能性が出て来た事を喜ぶがトラックにはねられ死去し、綿貫は白状した。親族の片桐トシ子の起こした再審請求は認められた。


脚本:高久進
監督:佐藤純彌
出演者:大滝秀治・石井くに子・小野川公三郎・八木昌子・戸浦六宏


感想: 自白主義で起きた誤認逮捕とその再審の難しさを描く。
長い年月は、殆どの記憶と証拠を消しているが中でわずかの可能性を探る捜査が続く。

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