三間飛車戦法12

三間飛車戦法12・実戦譜

石田流対位取り棒金


相振飛車模様の出だしで、駆け引きで対抗形になる。
先手・石田流に対して、後手は45歩位取りから棒金に出る。
後手は1−4筋に勢力を張るがそれを使わずに、83金と棒金に出る双方で抑えるのは難しい。
先手は97角は抑えられたが、4筋を反発して5筋でぶつかる、11角成で部分的には成功だ。
後手は破った8−9筋と、遊ぶ84金に玉を逃げ出す。
先手の馬と成桂がぎりぎり追い、67角成とした後手はまだ入玉には2手遅い。
後手73銀は見落としだが、そこでは苦しい局面だ。

後手升田式石田流


後手が升田式の早石田流を目指す、強引だ。
先手は後手35歩・32飛の形に、22角成から65角の決戦はあるが、それは見送った。
その結果は後手ながら、升田式早石田組みに進んだ、後手としては成功だがその後の手詰まりは先手の時と同じだ。
後手は22銀を64銀と繰りかえて、84歩から74歩として54歩と突く。
対する先手の36歩が危険だった、58金右と上がっているので決戦になった。
先手は17角から54飛では攻めきれない、後手の38歩から79銀は如何にも細い攻めだが、先手は受けにくい。
後手が桂を入手して、7筋を攻めて繋がった、同時に後手が勝勢になった。

67銀型三間飛車>88飛車


先手の67銀型三間飛車は65歩急戦の対策が必要だ、後手の攻勢になりやすい。
65歩に68飛と廻れば、守勢になるが難解な局面だ。
現行の対策では、68銀・78飛型から88飛と受ける展開がより難解とされている。
本局は67銀で88飛と廻った、後手は角交換から桂と飛を狙うか、馬を作る狙いがある。
先手は、その対策が必要だが、86歩と反発する、如何にも危険だ。
後手が66歩とすれば後手の銀得になり、先に82飛として先手に攻めがあるかどうかだ。
77角から角交換で後手に手番が行くと、やはり形勢は悪い、42同銀で切れており、投了となった。

66歩>居飛車対石田流


先手の66歩からは相振飛車模様だが居飛車を選ぶ、57銀は36歩・38飛は消えるが46銀が狙いだ。
後手は穴熊途中で44銀から13角と攻めを急ぐ、その後に囲い合うが58飛に36歩と突く。
浮き駒がある後手が飛交換を避けると再度囲い合う、だが72金寄が86角があり出来ないので31角として開戦する。
後手は攻め合いを目指しがんばるが、以下63銀成から77馬となると後手が一旦治めた形だ。
先手は85歩から87香と攻め、後手は48とを作り待つ、先手は95歩から96桂は選ばず84桂と強襲した。
後手は73桂打から94銀と強く受けて、先手は97桂と攻めるが19龍の利きが強い。
先手が84歩とした時に、86香が厳しく87銀と使い後手が94桂の連打で先手の囲いを崩した。

居飛車37桂・55歩位取り


先手の居飛車は急戦45歩仕掛けを見送り、55歩交換を目指し、後手が避けると55歩型を目指した。
後手は43銀・13香から15歩と仕掛ける、先手は24歩突き捨てを逃した。
突き捨て遅れは24同角の応手が出来て結果的に遅れた、37桂・47金から45歩と仕掛けた。
以下55金から43銀・44銀の形は24歩突き捨てがあれば成功形だ。
本譜の84角に24歩は遅れた、それで飛の交換になった。
そこでは玉の囲いが、先手2枚対後手3枚になり、攻め合いで遅れた。
後手の15歩と先手の24歩が、効果が見えにくい闘いだった。

居飛車棒銀+45歩対62角


先手の居飛車は棒銀から38飛・35歩と仕掛ける。
後手は43銀から54歩・51角・62角と受ける、先手は46歩から45歩と絡める。
後手は55歩と突き角道を止める、同角ならば54銀を狙う。
先手は46銀から55銀と圧力を掛け、後手は35歩と45歩と一旦応じて反発する。
後手の37歩成・同桂・25桂で決戦になり、飛を取り合い攻め合いになるが、先手のと金が大きい。
後手の攻めがやや薄く、受けに廻る事になるが、84玉と追われて苦しい。
後手は粘るが届かなかった。