三間飛車戦法15

三間飛車戦法15・実戦譜

先手56銀・天守美濃急戦


後手の三間飛車に、先手は46歩から56銀と構え、次ぎに86歩から天守美濃に構えた。
後手は45歩は受けず35歩と突いて持久戦の対応を目指し、先手は45歩と仕掛けた。
後手は42飛から45同銀と決戦に応じた、53銀は33角成から24飛、55銀は同銀・同歩・34銀を避けた。
49と21に飛を成あい、後手は好位置44に角を打ち、先手は88角の合わせから77桂と強く受けた。
結果的に後手の77角成の筋が残りリスクが高い、あるいは飛の成あい自体も難しいかったかもしれない。
先手は16角から43銀と2手スキをかけたが、銀の質駒が生じた、77角成・同玉・65桂・87玉は69龍・同銀・77金・97玉・88銀・98玉・43金で受けがない。
先手は44角以降に55歩と突く手、あるいは59金引での紛れもあったが、やや攻めが遠かった。

先手75歩位取り対・石田流穴熊


駆け引きの末に後手の三間飛車穴熊大して、先手は75歩位取りから銀立ち矢倉から8筋・6筋の位も取った。
後手は穴熊だが94歩が負担になり、36歩交換から45銀と動いた、15角と16飛は徳か微妙だ。
後手は上部が薄く飛が捌けない、先手も飛や36銀が負担で混戦となった、動き合ったが互いに敵陣に飛を打って攻め合いになった。
先手は95歩と端攻めが有効で有利になり、後手は31香は苦しく、先手は2枚の馬が強かった。
74馬切りから9筋に殺到して94歩で受けが難しい、93玉に99香に歩をたたき、95歩に先手は94歩だが平凡に95香だった。
本譜は後手は96歩から95香の攻めが廻り勝負となった、先手の71銀不成が玉を逃がし疑問だった。
56香・66桂に67金は詰めろだが、79竜で詰みがあった。

後手43銀型三間飛車対45歩急戦


後手は43銀から三間飛車に構え5筋不突きに対して、先手は46歩と37桂から急戦を狙った。
先手は68銀が微妙で、後手54銀に45歩と仕掛けた、変えて47銀や57銀左や57銀右や55歩など手が広かった。
後手は囲いが終わっている事もあり42飛から迎えうち、64歩や94歩を突いていないので玉周辺の紛れが少ない。
先手は44歩と決戦を選んだが同飛に対して同飛とは取りづらく、45歩では本譜の一直線になった。
先手は32角から34馬に期待したが、64角が厳しい、55桂と止めたが同銀から決戦になりそれは後手も捌けている。
先手は21飛から34馬と攻めたが43歩の受けに44歩をためらい(55馬がある)57銀右では以下守備に追われる事になった。
以下は先手に攻めがなかなか廻って来なく、後手の美濃囲いが生きた。

後手三間飛車対57銀左型45急戦


後手は43銀から三間飛車に構え、先手は36歩と46歩を突き急戦を見せてから、68銀から57銀左と構えた。
後手は美濃囲いに組み、先手は45歩と仕掛けて42飛に37桂と形を決めた。
後手は仕掛けの待ち形が難しい、94歩は96歩で得になりにくく、14歩も同様で、12香は68金直ぐで同様だ。
64歩は64角が消え傷にもなり易いが、先手が待つと74歩から63金となると一気に進展する。
先手は44歩から定跡形で攻め、角桂交換から45同飛に46歩と受けた、定跡の41飛は23飛成で35歩からのと金作りを目指す。
43飛は21飛成で32角を狙う、本譜42飛は21飛成に33角を狙うが、先手は先に33角として以下飛角交換になった。
以下先手は駒得かれ丁寧に受けた、後手65角成に66銀が受け過ぎで43角とされて長期戦になったがまだ駒得だった。
先手71角から72金に、後手は69龍・同玉・58香成のチャンスだが同金・同香成・同玉で詰まない。以下は先手が逃げ切った。

先手三間飛車対5筋位取り


先手は78飛と三間飛車に構え、後手は53銀左から65歩の急戦含みに指すが、先手はひたすら仕掛けを待った。
先手は37桂を跳ねず65歩を待つが、後手は仕掛けず73桂も保留して55歩交換を狙った。
先手は67銀と受けると後手は54銀から5筋位取りに変化して、先手は97香から98飛とするが65歩と突かれては遅れている。
先手は37桂としていないので45桂の攻めがなく、95歩を突くが86歩とされて間に合わない。
先手は44銀と抑えこまれて、45銀から決戦に行くが67銀とされては苦しい。
先手は飛角交換から受けに廻るが55角から銀を抜かれ、82角を攻めるが角道を変えられない。
先手は26桂とするが25銀と受けられ、18玉と早逃げしたが57成銀されて有効手がない。
以下後手が攻め勝った、先手は待ち過ぎたが特に37桂を指すべきだった。

先手早石田対後手72金型


先手は75歩から78飛と升田式石田流に構え、後手は76飛に角交換して33銀・42金と備えた。
先手は77桂と跳ねたが77銀も有力だ、早仕掛けがないと銀が使いにくい、79銀から68銀は隙が出来やすい。
後手は94歩を受けず、先手は95歩を伸ばし72金に対して97銀と動いた、ただし96銀から85銀は手数がかかる。
後手は9筋を利用して逆に94歩と仕掛けた、96銀・95歩・85銀でどうか、後手に手段は多そうだ。
先手が94同歩と応じると、以下同香以下67角成までは一本道だ、26飛に74歩で先手は8−9筋が重い。
先手は65歩から香を入手するが防戦に追われた、ただし後手も65桂からの攻めや、35馬からの飛と馬の交換は成果は少ない。
後手は駒得が大きいのでゆっくりと対応したが、責め損なっていた。
それでも先手の逆転にはならなかった。