鞍馬天狗
- キャスト
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鞍馬天狗・倉田典膳(野村萬斎):公卿を捨て宗房は倉田典膳 と名乗る
白菊(京野ことみ):小野宗房の父を暗殺した叔父・小野宗行(村井国夫)の一人娘。
幾松(羽田美智子):京の芸妓、桂小五郎の愛妾で、桂の命の恩人かつ同志
桂小五郎(石原良純):長州藩士の巨頭であり、京の勤皇志士の中心人物。
黒姫の吉兵衛(徳井優):スリを稼業としていた盗賊。
土方歳三(杉本哲太):新選組の副長。
近藤勇(緒形直人);新選組の局長
- 第1回「天狗参上」2008年1月17日
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鞍馬山で小野宗房(野村萬斎)は鞍馬の大天狗となった父・宗晴の忠僕・浦部甚太夫(苅谷俊介)と武術の鍛錬をし成長し、浦部亡き後に父を暗殺した叔父・小野宗行(村井国夫)の仇を取る為に山を降りた。
幕末の京で宗房は晒し首を見かけ、長州藩士・桂小五郎(石原良純)から幕府取締方・新選組が行うが宗行の指示だと聞き、小五郎らが同士の首を奪い逃げた、宗房は宗行の屋敷に忍び込み宗行と娘・白菊姫(京野ことみ)に会うと命を狙われた、白菊が逃がし宗行を責めた。
副長・土方歳三(杉本哲太)ら新選組隊士が勤皇志士・桂小五郎らを追うと宗房が止めたが藩士を斬り殺し宗房を狙うが新選組局長・近藤勇(緒形直人)が来て止め、宗房は鞍馬山から来て勤皇と佐幕も判らぬと答え別れた。
宗房は小五郎を助け、置屋「亀福」で芸姑・幾松(羽田美智子)が小五郎を手当てし京は物騒だと言い、宗房は別人になりたいと言う同志に加われと聞き、宗房の父の元屋敷が鬼面の老女が住む化け物屋敷になっていると聞いた。
宗房と小五郎が屋敷に行くと白馬が居た、宗房は仇討ちより名も身分も捨てて汚れた世を正したいと言い小五郎も勧めると、鬼面の老女が現れ捕らえると矢で殺され、白菊と会い新選組が押しかけ宗房は追いつめられた白菊を覆面をして馬で駆けつけ新選組隊士10人を斬り伏せ、宗房は白菊から宗行の配下でも非道者を退治し子の勤めと聞き、名は鞍馬の天狗と言い去った。
脚本:古田求
演出:野田雄介
原作:大佛次郎「鬼面の老女」
- 第2回「宿命の敵」
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新選組は小野宗房(野村萬斎)の人相書を立て探し、新選組局長・近藤勇(緒形直人)は小野宗行(村井国夫)に立札を身内の揉め事と問い、新選組隊士10人を鞍馬天狗1人に切り伏せられたと知り最大の敵と意識した、白菊姫(京野ことみ)は宗行に傷を問われ宗房を狙うか問うと屋敷に閉じ込められた。
宗房は浪士となり倉田典膳と名のり長州藩士・桂小五郎(石原良純)と話した、スリ・黒姫の吉兵衛(徳井優)が新選組副長・土方歳三(杉本哲太)から財布を抜き取り逃げると典膳が助けた、吉兵衛は恩は返すと言った、宗龍禅寺で典膳は小五郎から勤皇志士らに会い中原富三郎(山口馬木也)が自ら討つと言った。
御所・増俊門で小野宗行が覆面剣士に殺された、白菊は新選組から自分を助け鞍馬天狗を思い出し、典膳と小五郎は瓦版で事件を知り幾松(羽田美智子)が白菊を連れ、典膳は鞍馬天狗の居場所を尋ねられ父の仇と聞き鞍馬天狗が辻切りはしないと説くが白菊の気持は変わらなかった。
近藤は隊士が斬られ鞍馬天狗を疑い、吉兵衛が小野宗行が殺された場所で銀煙管を拾い煙管屋で中原に出会い典膳と小五郎に銀煙管を見せ落とし主を告げ、典膳と小五郎は中原を問い詰めると宗行殺害は挑戦だと聞き白菊の仇討ちを言うが無視され、鞍馬天狗が白菊に会い犯人は土佐藩士・中原だと呼び出し典膳が立ち合うと言った。
真葛ヶ原の中原に近藤が藩士と宗行を斬ったと聞き立ち合い斬った、典膳が白菊を連れ近藤とすれ違い中原の死体を見付けた。
脚本:古田求
演出:野田雄介
原作:大佛次郎「銀煙管」
- 第3回「石礫(いしつぶて)の女」
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倉田典膳(野村萬斎)は置屋の芸妓となった白菊(京野ことみ)と京を歩いた、浪士に長州に伝言を取る町女(黒谷友香)と会い、浪士らが新選組・土方歳三(杉本哲太)と藤倉兵馬(西川忠志)に襲われ石礫を受け斬られた、土方は石礫のお喜代と言った。
幾松(羽田美智子)が白菊を置屋で稽古し、典膳は桂小五郎(石原良純)と向いていると話し伝言を取る町女を言うと怪しいと聞き、藤倉とお喜代が隊士の見る目が変わり次は鞍馬天狗と話し、土方がお喜代に藤倉が命を落とし危ないが脱退は出来ないと言い鞍馬天狗殺害で誘った。
桂小五郎ら浪士らが密談すると新選組・村上善之助(白井哲也)と藤倉らが襲い、典膳は鞍馬天狗になり新選組隊士らと闘い浪士らを逃がした、石礫が投げられ屋根の相手を追うと雑踏で見かけた女だった、鞍馬天狗は女を逃がすが黒姫の吉兵衛(徳井優)から正体が石礫のお喜代とで山賊に育てられ投石を仕込まれたと聞いた。
新選組屯所で土方が藤倉らから鞍馬天狗にやられたと聞き近藤勇(緒形直人)に告げ、お喜代に熱心だと言われた、お喜代は藤倉に鞍馬天狗の強さを告げ京から逃げると誘うが断られ、村上と藤倉らの座敷に幾松と白菊が来て、藤倉を新選組隊士の仲間がお喜代との恋仲をからかうと藤倉は隊士と斬り合い死んだ。
お喜代が土方と藤倉の遺体を見て河原で自害を図り典膳が止め知り合い家で藤倉を送り身の上を話し、典膳が山で育てられ似ると出家を促し、典膳が吉兵衛と白菊とに話し藤倉の最後を聞き、寺で暮らすお喜代を土方が連れ出し惚れていると言うが断られ斬ろうとすると鞍馬天狗が現れ止め、土方と斬り合うとお喜代が石礫で助けるが鉄砲で撃たれた。
鞍馬天狗がお喜代と逃げ典膳への伝言を聞き、お喜代は死んだ。
脚本:川上英幸
演出:野田雄介
原作:大佛次郎「女郎蜘蛛」
- 第4回「山嶽党奇談 前編」
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白菊(京野ことみ)が山嶽党が浪士を斬るのを見て命を狙われ鞍馬天狗(野村萬斎)が助けた、京都所司代屋敷で所司代・駒木根監物(石井誼一)と新選組局長・近藤勇(緒形直人)が山嶽党が鞍馬天狗とは違うが使い道があると言い、硝石の密売を突き止めたいと話した。
駒木根は鞍馬天狗から山嶽党の関係を疑われ否定したが脅された、鞍馬天狗は山嶽党を追い、倉田典膳は黒姫の吉兵衛(徳井優)に連れられ京で指折りの豪商・三島屋清左衛門(石黒賢)を見かけ、仏師・今村松慶(北見敏之)と会い吉兵衛に見張らせた。
山嶽党が浪士を殺害し、典膳と桂小五郎(石原良純)と大塚辰真(鈴木浩介)は浪士殺害を話し用心が必要と話し大塚が鞍馬天狗の助けを求め、新選組・近藤と土方歳三(杉本哲太)は死体を調べ山嶽党を始末すると話し、近藤は三島屋が硝石の商いの黒幕と疑い隊士・土方歳三(杉本哲太)らに三島屋を見張らせた。
三島屋が茶屋で遊び幾松(羽田美智子)と酒を飲み夜遊びが減っていると言い出身と父を話し長州への取り次ぎを頼み、典膳と小五郎は山嶽党の真意を考え、典膳が今村松慶の屋敷を吉兵衛と見張り山嶽党を見つけ千両箱が運ばれ込まれた、典膳は屋敷が空で抜け道を見つけ吉兵衛から金の出所が三島屋と聞き、小五郎は三島屋と会い金の都合を言われたが真意を疑った。
典膳と吉兵衛は白菊から小五郎が三島屋と会うと聞き、鞍馬天狗が三島屋に会い山嶽党と松慶との関係を問い仏像を買い外国から国を守る為と聞くが判らず、山嶽党が武器を運び、白菊が大塚に攫われ典膳が鞍馬天狗宛ての書状で白菊が山嶽党に人質で捕らわれ呼び出されたと知り、近藤は三島屋を見張る隊士が倒され脅迫状を読んだ。
鞍馬天狗と近藤勇はおびき出された場所で会い争うと、30人以上の山嶽党が襲いかかった。
(つづく)
脚本:川上英幸
演出:田中正
原作:大佛次郎「山嶽党奇談」
- 第5回「山嶽党奇談 後編」
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(承前)
鞍馬天狗(野村萬斎)と近藤勇(緒形直人)は山嶽党に襲撃され闘い、黒姫の吉兵衛(徳井優)が煙幕を張り鉄砲から逃げた、倉田典膳は桂小五郎(石原良純)に大塚辰真(鈴木浩介)が山嶽党にいると告げ考えを告げた、近藤は土方歳三(杉本哲太)に土方歳三(杉本哲太)が山嶽党にいると言った。
典膳は大塚に鞍馬天狗を斬り金を要求し、今村松慶(北見敏之)ら山嶽党の見守るなかで典膳は鞍馬天狗を斬り倒したが鞍馬天狗は小五郎の偽者だった、山嶽党は鞍馬天狗が死んだと思い典膳をアジトへと案内した、三島屋清左衛門(石黒賢)は幾松(羽田美智子)と小五郎を噂した。
近藤は三島屋に山嶽党に命を狙われていうと言い、典膳は大塚から権勢を奪おうとする山嶽党のたくらみを聞き出した、近藤は隊士に山嶽党の間者がいると土方に探りらせ見付かった、山嶽党に捕らわれた白菊(京野ことみ)が逃げ武器を見て襲われたが典膳が助け吉兵衛と助け出した。
典膳と小五郎は山嶽党の狙いを話し、近藤は所司代・駒木根監物(石井誼一)から三島屋を触るなといわれ山嶽党に襲われたと告げた、近藤は幾松から呼び出され鞍馬天狗となり会い山嶽党の策略を話した、近藤は隊士たちを集めて山嶽党襲撃計画を伝えた、聞いた隊士のなかの山嶽党の間者が知らせ集結した山嶽党を襲った。
典膳は小五郎から異国の計画を見せられ鞍馬天狗となり黒幕の三島屋の屋敷へと向かい、今村が三島屋に再度狙うと言うが鉄砲で撃たれた、そこに鞍馬天狗が来てロシアと通じ日本を売り儲けようとしたと言い争い殺した。
脚本:川上英幸
演出:田中正
原作:大佛次郎「山嶽党奇談」
- 第6回「天狗と子守歌」
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倉田典膳(野村萬斎)と桂小五郎(石原良純)が幾松(羽田美智子)と芸子と遊ぶと、幾松が呼び出され投扇興の助けを頼まれ筑波嶺とかりほの庵を出し勝った、典膳が置屋・亀福に行くと赤子が捨てられ手紙から亀福の元芸妓で5年前に駆落ちした幾濱(宝生舞)が置いていったとわかった。
近藤勇(緒形直人)に土方歳三(杉本哲太)が旗本・根岸家から京で公金横領の手引きした女を探す依頼で3人来ると言った 、林幸兵衛(デビット伊東)と立野右近(三上市朗)と谷津慎之介(唐渡亮)が新撰組の助けは不要と話し赤子を殺すだけと言い、幾濱のふるまいにいらだつ幾松だが赤子の面倒を見て愛情を抱いた、旗本根岸家の3人の侍が赤子が根岸家の跡取り息子で何者かが連れ去ったと言うが、女がいなく幾松が怪しみ追い返した。
典膳が幾濱を見つけ亀福に連れて、幾濱は旗本根岸家の跡取りの赤子で跡目争いのお家騒動で命を狙われていると言い、幾濱は側女の家で働き頼まれて赤子を預かり亀福に隠したと言った、赤子の奪回に失敗した3人は新選組に協力を頼み亀福に来て、幾松は隠れた。
幾松は近藤を呼び出し、赤子が根岸家の跡取りで旗本の跡目争いで子を守りたいと言い、近藤は跡目争いと知り協力を断り、黒姫の吉兵衛(徳井優)が3人の侍を嘘で誘い出し幾松が渡せないと言い芸子らと客が集まり追い返した、3人の侍は金で浪人を雇う企てを立てるが鞍馬天狗が現れ、侍らは助太刀を鞍馬天狗に依頼し、鞍馬天狗は侍らの髷を切り去った。
脚本:川上英幸
演出:吉国勲
原作:大佛次郎
- 第7回「角兵衛獅子 前編」
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角兵衛獅子の杉作(森永悠希)と新吉の兄弟が大道で芸をすると新選組が浪士・白川を追い斬り、桂小五郎(石原良純)と倉田典膳(野村萬斎)らが暗殺人別帳を幕府が作ると疑い、杉作らがお金を騒ぎで無くし困り典膳と小五郎が聞いて小銭を渡した。
杉作らは親方・隼の長七(火野正平)に帰り話すと、桂の名を聞いた長七は土方歳三(杉本哲太)ら新選組に密告して会いに行き、典膳は桂ら同志を逃がして鞍馬天狗となり現れ闘い、近藤勇(緒形直人)が来ると鞍馬天狗は去り杉作は鉄砲で狙われた鞍馬天狗を守り逃がし恩返しと言い近藤は感心した。
長七は杉作を懲らしめると典膳が来て長七を懲らしめて杉作ら子を引取り、置屋・亀福へ連れ黒姫の吉兵衛(徳井優)が見守り、小五郎と幾松(羽田美智子)と白菊(京野ことみ)らが迎えた、夜に土方ら新選組が料亭で暗殺人別帳を荒木十蔵が翌日に大阪に受取に行くと話し、聞いた白菊が杉作に鞍馬天狗の居場所を尋ねた。
典膳は幾松と白菊から杉作が鞍馬天狗を捜し行ったと聞き、杉作は僧に聞くが判らず典膳が馬で来て杉作を乗せて帰り鞍馬天狗とばれて秘密と言われた、杉作は典膳から小五郎宛の手紙を預かり、典膳は大坂城代・御厨(篠井英介)に会い暗殺人別帳を手に入れると言い荒木から割符を奪った。
杉作は長七に手紙を奪われ、典膳は荒木になり大坂城代に会い暗殺人別帳を見た。
(つづく)
脚本:古田求
演出:野田雄介
原作:大佛次郎「角兵衛獅子」
- 第8回「角兵衛獅子 後編」(終)
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(承前)
倉田典膳(野村萬斎)は大坂城代・御厨(篠井英介)から暗殺人別帳を見るが、隼の長七(火野正平)が大坂城代家臣・岩里(海部剛史)に密告し鞍馬天狗とばれて暗殺人別帳を燃やすが、家来らに追われ鉄砲で撃たれ崖から落ちた。
杉作(森永悠希)は桂小五郎(石原良純)や白菊(京野ことみ)や幾松(羽田美智子)に手紙を長七に奪われと言うが小五郎は鞍馬天狗との約束で助けられないと話した、小五郎は黒姫の吉兵衛(徳井優)に相談し、吉兵衛は大坂に行き門番・利助(鍋島浩)から侍が斬り込んだと聞き杉作と来た白菊が酒を飲まし、侍を城内の米倉に追い込むが手出しが出来ないと聞いた。
大坂城代と家来らと長七らは米倉を囲み、負傷を受けた飲まず食わずの鞍馬天狗が力尽きるのを待ち、吉兵衛が調べに行き杉作も忍び込んだ、岩里らは鞍馬天狗を尾引出そうとしたが失敗した、大坂城代は長七に京の新選組に連絡させた、聞いた吉兵衛が小五郎と幾松に知らせ2人が揉め、嵐が来て、小五郎は浪士らに頼んだ。
土方歳三(杉本哲太)と近藤勇(緒形直人)は長七らから知らせを聞き、近藤は1人で大坂城へ向かい、吉兵衛が杉作と白菊に浪士らが近藤を待ち伏せると告げたが、近藤は浪士らを皆斬り殺し、吉兵衛が遮り杉作と白菊が鞍馬天狗の助けを求め断られ弱った所を狙うのは卑怯だと言った。
近藤は米倉の鞍馬天狗に10日後勝負を望みそれまで養生しろと言い、文句を言う大坂城代を咎めた、弱った典膳が現れ近藤は城外に逃がし、白菊は鞍馬天狗が小野宗房(野村萬斎)だと知り連れ去り、10日後に鞍馬天狗は近藤と闘い、近藤が手傷を負うと鞍馬天狗は次回に闘うと言い去った。
脚本:古田求
演出:野田雄介
原作:大佛次郎「角兵衛獅子」
- 感想:
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名のみ有名な鞍馬天狗のドラマ化だ。 現代のヒーロー物世代に、覆面の変身ヒーローを問う。 人間性と人間離れした強さを使い別ける。