独眼竜政宗4
- スタッフ
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脚本:ジェームス三木
原作:山岡荘八『伊達政宗』
- 第28回:1987年7月12日:知恵くらべ
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天正19年に聚楽第で伊達政宗(渡辺謙)は片倉小十郎(西郷輝彦)と留守政景(長塚京三)と原田左馬助(鷲生功)は豊臣秀吉(勝新太郎)と羽柴秀次(陣内孝則)に謁見し前田利家(大木実)と石田三成(奥田瑛二)から都に留まれと言われ、秀吉は千利休(池部良)が橋立の壺を献上せしないと告げ、淀君(樋口可南子)が鶴松を連れ来た。
政宗は官位を受け、利休と古田織部と会い秀吉は気まぐれだと告げ、秀吉に三成と淀君は利休を批判し、まもなく秀吉は利休を堺に追放した、徳川屋敷で政宗は徳川家康(津川雅彦)にいいがかりと告げ刃向かうと国替えになると言われた。
利休は京に戻るが軍勢に囲まれ切腹させられた、政宗は怒るが近寄り過ぎと小十郎に止められ、政宗は秀次から領土仕置きで「大崎・葛西を加えるが一揆が起きれば没収」「会津近辺は没収」と聞き小十郎が代わりに受けた。
政宗は喜多(竹下景子)に小十郎の振るまいを謝り愛姫(桜田淳子)に宥められ、愛姫は政宗にお東の方を許して欲しいと頼んだ、1月後に猫御前(秋吉久美子)が鬼庭綱元(村田雄浩)らと京に着き側室候補を藤姫と百合姫を連れ、憔悴した政宗が迎えた。
喜多と愛姫は綱元らに政宗が手立てを尽くすが駄目で臣下の礼を装う、お東の方に心を悩ますと告げた、大崎・葛西で叛乱が起き政宗は秀吉と三成に会い、家康と利家から正念場で鶺鴒の眼は二度と通用しないと言われた。
政宗は帰国し、小十郎と綱元と左馬助は政宗の思惑を問い、秀吉に試されていて知力で天下を狙うと知恵くらべと答えた。
演出:樋口昌弘
- 第29回:1987年7月19日:左遷
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天正19年9月に伊達政宗(渡辺謙)は大崎・葛西を攻め山家国頼(大和田伸也)が戦で死に、8月に関白の朱印状が届き、猫御前(秋吉久美子)が懐妊した。
京で喜多(竹下景子)は猫御前を気遣い正室の子になると告げ、愛姫(桜田淳子)は北政所(八千草薫)から気遣われ、8月に鶴丸が死に豊臣秀吉(勝新太郎)と淀君(樋口可南子)が嘆いた。
秀吉は朝鮮出兵を決め諸大名に出兵を命じ、政宗と片倉小十郎(西郷輝彦)と伊達成実(三浦友和)は浅野長政(林与一)と石田三成(奥田瑛二)から米沢・伊達を含む6郡を召し上げ蒲生氏郷に与えると告げ、政宗は納得出来ず発案者の徳川家康(津川雅彦)に岩出山で問い「左遷でなく大崎葛西は広く海もあり可能性が大きい、氏郷も北への左遷だ」と告げられ、時に逆らうのは難しいと聞いた。
米沢で政宗は家臣らに伊達ゆかりのものは全て岩出山に移すと告げ、羽柴秀次と深く繋がり次を目指すと告げた。
羽柴秀次(陣内孝則)と長政は山形城で最上義光(原田芳雄)と会い駒姫(坂上香織)と過ごし、家康より自分を頼れと告げ、駒姫の上洛を求め、義光は3年の猶予を求めた。
天正19年初冬に政宗は家臣らと米沢を去り、岩出山城に移り、暮れに猫御前が男子を産んだ。
演出:樋口昌弘
- 第30回:1987年7月26日:伊達者
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岩出山で伊達政宗(渡辺謙)と片倉小十郎(西郷輝彦)と鬼庭綱元(村田雄浩)と鈴木重信(平田満)らは朝鮮出兵を算段し、伊達成実(三浦友和)は政宗に知行の不満を告げ、文禄元年正月に政宗はお東の方から進物を送られ小袖の礼を聞き、政宗は上洛途中に猫御前(秋吉久美子)と子に会い彦五郎と名付けた。
稲葉是常坊(石橋雅史)が喜多(竹下景子)に秀吉の愛姫(桜田淳子)呼び出しを告げ、喜多は一存で側室・藤姫を身代わりに送り、豊臣秀吉(勝新太郎)は受け入れ、政宗は京に着き愛姫に小袖進物を問い詰め、愛姫から藤姫献上を聞き喜多を在所でも閉門蟄居を命じた。
小十郎と綱元は喜多を見送り、政宗は関白・羽柴秀次(陣内孝則)に会い太閤・秀吉の言葉を問われ小次郎の守り役・粟野藤八郎(潮哲也)が粟野木工助として使えていた、小原縫殿助(岡本富士太)が小次郎の遺骸の埋葬を行い切腹した。
朝鮮出兵が始まり、政宗は伊達勢の扮装を目立つ様に派手に整えて出陣した、秀吉は伊達勢を側に置かせた、4月に名護屋城に入り浅野長政(林与一)は秀吉自身の出馬を止め、秀吉は母・大政所危篤の知らせで京に戻った。
演出:吉村芳之
- 第31回:1987年8月2日:子宝
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豊臣秀吉(勝新太郎)は朝鮮を攻めた、伊達政宗(渡辺謙)と伊達成実(三浦友和)と片倉小十郎(西郷輝彦)は待機し、遠藤文七郎(中村繁之)が出奔したが政宗は許し、翌年伊達勢は釜山に上陸した。
秀吉は淀君(樋口可南子)に羽柴秀次(陣内孝則)への不満を告げ、淀君は懐妊し、粟野木工助(潮哲也)は秀次に淀君懐妊を告げた。
政宗は山形の保春院(岩下志麻)に手紙を出し、伊達勢は普州で闘い原田左馬助(鷲生功)が風土病で死に、秀吉と前田利家(大木実)は蒲生氏郷(寺泉憲)から嫡男誕生を聞き大坂に戻りお拾いと名付けた。
政宗は朝鮮から引き揚げ、政宗は愛姫(桜田淳子)に朝鮮出兵は失敗だったと告げ、兵五郎(福原学)の呼び寄せを決め、秀次は政宗と氏郷と最上義光(原田芳雄)に太閤と関白がどちらが上か問い頼ると告げ、義光に駒姫(坂上香織)を求めた。
駒姫は上洛し秀次に差し出され、政宗と愛姫は兵五郎(福原学)を迎え、政宗は愛姫から懐妊したと聞いた、秀吉は吉野山で花見を開き仮装を行い、政宗は石田三成(奥田瑛二)から関白が不興で御曹司差し出しは控えると聞き、秀吉は秀次が近づかないと思った。
秀吉は秀次を呼び問い詰め殺生を責めた、文禄3年に成実は政宗に武芸に励めと告げ、愛姫は女子を産んだ。
演出:吉村芳之
- 第32回:1987年8月9日:秀次失脚
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愛姫(桜田淳子)は女子を産み伊達政宗(渡辺謙)は五郎八姫と名付け、京で蒲生氏郷(寺泉憲)が急死し鬼庭綱元(村田雄浩)は毒死の噂があると告げ、大内定綱(寺田農)は豊臣秀吉(勝新太郎)と石田三成(奥田瑛二)の気性を疑い氏郷は関白・羽柴秀次(陣内孝則)と親し過ぎたと告げた。
秀次と駒姫(坂上香織)に会い政宗は領地に戻ると告げると早く戻れと命じられ、政宗は岩出山城に帰国し用人・鈴木重信(平田満)らに会い国元の押さえを頼んだ。
覚範寺で父・輝宗の墓に参り虎哉宗乙(大滝秀治)と再会した、数日後に政宗は虎哉宗乙と秘かに右念山の弟・小次郎の墓に参った、帰途の道で保春院(岩下志麻)と出会い政宗は岩出山城に迎えたいと告げるが断られた。
政宗は猫御前(秋吉久美子)と会い、京で秀吉と北政所(八千草薫)は三成から秀次の謀反の動きの噂を聞き詮議を命じ、伊達屋敷で愛姫は兵五郎(福原学)は蔦(音無美紀子)から秀次の高野山蟄居を聞いた。
秀次は高野山で謹慎し、愛姫と蔦は最上義光(原田芳雄)から駒姫も打ち首になると北政所への口利きを求められ、北政所は秀吉に秀次の妻子の助けを求めたが断られ義光の娘の命乞いしたが叶わず、秀次は切腹し、岩出山の政宗は秀吉から上洛を求められた。
政宗は浅野長政(林与一)は堺で定綱から秀次の妻子の処刑と義光と長政の息子の蟄居と、秀次と親しい大名の処罰の風説があると聞き、長政は政宗から別れ、定綱は病で大坂に留まり様子を見る案を告げた。
演出:西村与志木
- 第33回:1987年8月16日:濡れ衣
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文禄4年に羽柴秀次とその妻子の処刑が行われ、伊達政宗(渡辺謙)に謀反荷担の嫌疑がかかった、政宗と伊達成実(三浦友和)と片倉小十郎(西郷輝彦)と大内定綱(寺田農)らは上洛せずに大坂・施薬院全宗(唐沢民賢)の屋敷に入り、豊臣秀吉(勝新太郎)はそこに使者を送った。
政宗は使者らに申し開きし謀反と無関係と告げ、石田三成(奥田瑛二)が後ろにいると知った、京・最上屋敷で愛姫(桜田淳子)は最上義光(原田芳雄)に謀反の真意を問うと駒姫の母が自害していた。
津田の里で秀吉と淀君(樋口可南子)とお拾いと前田利家(大木実)らは伊達家臣の直訴を受け、数日後に秀吉の使者らは施薬院屋敷で政宗に「流罪し兵五郎(福原学)の家督を譲り、聚楽第の屋敷の蟄居」を命じた、成実と小十郎は不満だが政宗は処分を受けると告げた。
政宗はやむなく上洛して伊達屋敷に入り、伊達が焼き打ちする噂があると聞き門を開けさせた、成実と留守政景(長塚京三)は徳川家康(津川雅彦)に秀吉への取次を頼み家臣が勝手に頼んでいると知り、家康は秀吉に政宗の思いが家臣に伝わっていないと告げた。
岩出山から家臣が次々上洛し、猫御前(秋吉久美子)に兵五郎が継ぐと告げ、政宗は家臣らに兵五郎の後見を石川昭光(睦五朗)に命じ山家公頼(中西良太)を守り役にし、それぞれの役目を指示した。
政宗は愛姫に秀吉の死までまてと告げ、不審な高札が立ち義光と政宗を告発し、家康は秀吉に本気で観念している政宗に手を差し伸べ忠誠を誓わせろと告げ、秀吉は流罪を取消し家臣の連署を求め、政宗は秀吉に拝謁し兵五郎に秀宗の名を貰い、豊臣とお拾いへの忠誠を誓わされた。
演出:樋口昌弘
- 第34回:1987年8月23日:太閤の死
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慶長元年に猫御前(秋吉久美子)と守り役・山家公頼(中西良太)は6才の兵五郎(福原学)に元服の作法を教え、伊達政宗(渡辺謙)らが元服させ伊達秀宗とした。
政宗は指南役・浅野長政(林与一)と絶交し、政宗と鬼庭綱元(村田雄浩)は豊臣秀吉(勝新太郎)に高齢まで生きる血筋と秘訣を告げ茂庭の姓を貰い、賭け将棋で香の前(高師美雪)を貰った。
伊達成実(三浦友和)は政宗を秀吉への対応を非難し言い争い迷い、成実は妻・登勢(五大路子)を離縁し諸国流浪の旅に行くと告げ、政宗は片倉小十郎(西郷輝彦)と綱元から成実の出奔を聞き、綱元は成実探索の旅に出た。
秀吉は倒れて言動が怪しくなり、明の施設に約束違反と告げ朝鮮出兵を決め、政宗は手配を担当し徳川家康(津川雅彦)から無謀と言われ、石田三成(奥田瑛二)が淀君(樋口可南子)を訪問する訳が判った。
政宗は秀吉から秀頼(石井保)を頼まれ、秀吉は上杉を会津に移し蒲生を移し、三成が伊達と家康を牽制した、朝鮮遠征は進まず、秀吉は花見を行い、五奉行と五大老を呼び、家康に秀頼に千姫を嫁がせ、三成に秀頼の指南役を命じ、慶長3年に秀吉は死んだ。
演出:吉村芳之
- 第35回:1987年8月30日:成実失踪
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伊達政宗(渡辺謙)は愛姫(桜田淳子)に伊達成実(三浦友和)の離反の責任を告げ悔やみ、政宗は石田三成(奥田瑛二)と淀君(樋口可南子)に呼び出された。
堺の茶人・今井宗薫(谷啓)が政宗を訪れ五郎八姫(塙紀子)と徳川家康(津川雅彦)の六男・忠輝の縁組を求め、愛姫に話し、猫御前(秋吉久美子)から伊達秀宗(福原学)の縁組を求められた。
成実の居場所が判ったが政宗の最後の使者・片倉小十郎(西郷輝彦)の帰参に応じず、政宗と小十郎と留守政景(長塚京三)と大内定綱(寺田農)は角田城召し上げを決め、城受取を妻・登勢(五大路子)と留守居役が断り、闘いで成実の家臣らが討ち死にし妻子は自害した、政宗は報告を受け成実への詫びを考えたが成実は失踪し。
家康は浅野長政(林与一)と三成ら奉行から縁組を咎められ、逆に淀君一派を責め、前田利家(大木実)が死に家康の力が強まり、政宗は松平忠輝(岡田二三)と家康に会い三成に喧嘩を売ると知り柳生宗矩(石橋蓮司)が三成一派の密議を告げた。
三成は反対派に追われ家康の屋敷に逃げ、家康は三成を在所に引き上げさせた、淀君は北政所(八千草薫)から豊臣の支えは家康のみと言われ、政宗は猫御前から香の前(高師美雪)の懐妊を聞き茂庭綱元(村田雄浩)に預けた、政宗は愛姫から懐妊を聞いた。
演出:吉村芳之
- 第36回:1987年9月6日:天下分け目
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慶長4年に石田三成に代わり徳川家康(津川雅彦)は大坂城に入り、今井宗薫(谷啓)の仲介で伊達政宗(渡辺謙)の6才の娘・五郎八姫(塙紀子)と自身の六男・松平忠輝(岡田二三)との婚儀を進めた。
政宗は茂庭綱元(村田雄浩)から香の前の次男誕生を聞き綱元の子として育てさせ、蔦(音無美紀子)から愛姫(桜田淳子)の嫡男出産を聞いた、政宗は片倉小十郎(西郷輝彦)と留守政景(長塚京三)と大内定綱(寺田農)に嫡子に虎菊丸と命名すると告げ、愛姫に伊達秀宗(福原学)と共に育てると告げた。
猫御前(秋吉久美子)は山家公頼(中西良太)から秀宗の成長次第で政宗の考え方も変わると聞き、慶長5年春に猫御前も2人目を宿した。
家康は上洛しない上杉を謀反と見なし政宗と最上義光(原田芳雄)に討伐を命じ自身も江戸に戻り南から攻めると告げた、政宗は愛姫ら家族に上杉討伐を告げ定綱を後見役にした、6月に政宗は伏見を出発した。
政宗は家臣らに北ノ目城を本城にし目付役・宗薫を紹介し、上杉の白石城を攻めたが苦戦し、亘理定宗(坂西良太)勢が城を攻めると伊達成実(三浦友和)が現れ攻め入り、伊達は攻め入った、成実は政宗に帰参した。
京・伊達屋敷で愛姫らは定綱から石田三成(奥田瑛二)が挙兵を聞き、北政所の屋敷に立ち退いた、7月17日に大坂城で三成は淀君(樋口可南子)に会い徳川討伐の朱印状を求めたが断られ家康を先に求められた。、
小山で家康は三成の挙兵を知り、結城秀康(新田純一)と秀忠を宇都宮に残し、政宗に白石城に留め、最上家親(堀広道)に義光の上杉討伐を命じ、家康は江戸に戻り、政宗は家康に上杉との和睦を匂わせた、家康は政宗に領地返還を知らせ政宗は動きを止め、上杉は最上を攻め、最上義康(畠山久)は政宗に援軍を求め保春院の書状を渡し、政宗は援軍を出した。
演出:西村与志木