書店員ミチルの身の上話
- 登場人物等
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スタッフ・キャスト
脚本:合津直枝
原作:佐藤正午「身の上話」
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古川ミチル(戸田恵梨香)
竹井輝夫(高良健吾)
上林久太郎(柄本祐)
初山春子(安藤サクラ)
高倉恵利香(寺島咲)
古川千秋(波瑠)
豊増一樹(新井浩文)
立石武子(濱田マリ)
沢田早苗(浅田美代子)
古川継徳(平田満)
ミチルの夫(大森南朋)
2013年
- 第1回:「平凡な女」
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宝くじ払い戻し場で高額当選・2億円が出た。
教会で「死んだ後も子供が幸せに、私の妻・ミチル・・」(大森南朋)。
25才の古川ミチル(戸田恵梨香)は長崎の町の書店に勤めていて、同期の初山春子(安藤サクラ)・単行本担当の立石武子(濱田マリ)・店長代理の沢田早苗(浅田美代子)と働き、東京の大手出版社の豊増一樹(新井浩文)が時々来ていた。
ミチルの誕生日に幼馴染みで東京に行っている竹井輝夫(高良健吾)からプレゼントのケーキを貰い、交際している上林久太郎(柄本佑)から釣りの高級竿をプレゼントされ家で妹・古川千秋(波瑠)や父・古川継徳(平田満)が高級竿を話題にした。
ミチルは初山に、秘密の営業マン・豊増との不倫を打ち明け、送って行く事で最後にと言われ、ミチルは歯痛を口実に店を出るが同僚から宝くじ購入を頼まれ、東京へ帰る豊増を待つ間にバラで購入した。
見送りがそのまま空港に行き、飛行機に乗って東京へ出ると、竹井に会うがごまかしホテルに入った。
買った宝くじの結果発表まで10日だった。
- 第2回:「嘘」
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ミチル(戸田恵梨香)は「東京で豊増(新井浩文)と一夜を楽しみ長崎に帰る」と初山(安藤サクラ)に連絡し、家族には初山の家に泊まると伝えた。
しかし翌朝寝過ごして飛行機に乗り遅れて帰る気を無くし、職場の沢田(浅田美代子)には東京の病院での検査の理由で10日の休みを取り、実家や職場の友人等に適当に嘘をついて東京に居ついた。
ミチルは地元の後輩学生・竹井(高良健吾)の部屋に泊めてもらい、豊増との関係を続けるが10日は直ぐに過ぎた。
ミチルの嘘の矛盾はばれて上司・沢田は怒り、上林(柄本祐)から本当の事を聞かれた父・継徳(平田満)は沢田にどうにもならないと言われ、信用金庫のキャッシュカードを使用不可にした。
ミチルは金を下ろせなくなり、初山から無事に地元に帰れなくなり面倒見切れないと言われ呆然としたが、宝くじ売り場で番号を調べてもらうと2億円が当選していた。
- 第3回:「宝くじ」
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長崎の書店の立石(濱田マリ)らから宝くじを送れと連絡があり、ミチル(戸田恵梨香)は、しばらく東京にいるが宝くじは送ると返事した。
ミチルは実は宝くじを1枚多く購入していたと気づいた。
竹井(高良健吾)の部屋にガールフレンド・高倉恵利香(寺島咲)が来て、色々と聞いた。
上林(柄本祐)は初山(安藤サクラ)にミチルの事を聞き、妹・千秋(波瑠)は父・継徳(平田満)に姉に厳しすぎると言い、ミチルとの約束をキャンセルされた豊増(新井浩文)は家庭で妻から不妊問題で悩まされていた。
ミチルは、当選券は自分のものと決めて、残りの宝くじを同僚の初山(安藤サクラ)に送り、もう帰らないと伝えた。
- 第4回:「秘密」
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2億円の当選金を銀行に預けたミチル(戸田恵梨香)は、宝くじ読本をもらい担当の山本時子から色々の注意を聞いた。
地元・長崎では上林(柄本祐)がミチルの居所を探していた。
高倉恵利香(寺島咲)に会ったミチルはテンションが高いと言われ、注意事項を思い出し、豊増(新井浩文)と会うが当選を誰にも告げられない事と誰も信用仕切れないジレンマがあった。
ミチルは銀行員・山本と会い、新しい生活のため竹井(高良健吾)の部屋を出て新しい部屋に住む事になった。
豊増(新井浩文)には仕事探しを頼み、高倉と引っ越し祝いをしていると上林が訪れた。
- 第5回:「後始末」
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ミチル(戸田恵梨香)の部屋に突然、上林(柄本佑)が来て豊増(新井浩文)にミチルの居所を聞き、ミチルは上林の煙草を吸ったり強引な姿を始めて見て、立石(濱田マリ)と豊増が繋がっていると知り、豊増の浮気のひとつと聞きショックを受け、上林は無理に長崎に連れ戻そうとしたが一緒に居た高倉(寺島咲)がフライパンで殴り上林は倒れて動かなくなった。
現れた竹井(高良健吾)はミチルに警察が絡むと如何に面倒かを言い、高倉は竹井が学生でなくて料理教室の助手と言った。
竹井は当日を知っているのは3人だけで上林を森に捨てると言うが、日頃と事なり計画的で冷静だった。
- 第6回:「疑念」
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竹井(高良健吾)は上林(柄本佑)の死体処理し、ミチル(戸田恵梨香)は始めて見る竹井の冷酷さに驚き、殺人現場のマンションを変えようとするが不自然な行動を禁止され毎日通う様に言われた。
豊増(新井浩文)は妻に金の使い方を不審がられ、ミチルにアルバイトを紹介し書店で働き始めたミチルを帰りに待ち伏せるが豊増に不審があるミチルは、上林に住所を教えた事や豊増が何故住所知っているか尋ね、上林は来ていないと言った。
長崎との電話で宝くじの高額当選があった事や上林の事を聞かれるがミチルはとぼけ、豊増は信用出来ないとも言った。
会社の金を使い込んだ豊増はミチルを待ち伏せて、一緒に逃げようと迫った。
- 第7回:「別れ話」
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豊増(新井浩文)はミチル(戸田恵梨香)に逃げようと頼のむが、ミチルは断り500万円を渡して豊増との別れを決めた。
豊増は約束の時間にミチルの部屋に現れず、銀行から降ろした金と置き手紙を残し出かけ帰宅後に無くなっていたので終わったと思った。
沈みがちな高倉(寺島咲)はミチルに、竹井(高良健吾)が怖いと言い2人が互いに監視させられているとも言った。
高倉に竹井から電話で呼び出しがあった。
しばらくして、竹井からミチルに電話で高倉が自殺したと連絡が入った。
- 第8回:「正体」
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ミチル(戸田恵梨香)は竹井(高良健吾)から、高倉(寺島咲)が列車自殺したと聞き新聞で確かめ自分のせいと思い、遺書を探すと豊増(新井浩文)のメモを見つけ驚いた。
タテブー(濱田マリ)は宝くじ屋や豊増の会社に電話して調べ始めた。
祖母の葬儀で長崎に帰った竹井は、ミチルが宝くじの当選金2億円を持ち逃げしたというタテブーの話を聞き、沢田(浅田美代子)に「叔母さん」に任せると東京に戻った。
初山(安藤サクラ)は宝くじ屋でミチルが忘れた傘を見つけた。
ミチルは夢や妄想に悩まされ、真相を話して欲しいと竹井に迫りフライパンで殴りつけた。
- 第9回:「放浪」
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竹井(高良健吾)の正体を知りフライパンで強打したミチル(戸田恵梨香)はマンションを出て、訪ねてきた初山(安藤サクラ)に会うが故郷に戻らないと答えた。
高速バス乗り場でタテブー(濱田マリ)を見かけたミチルは旅に出て、バスで初老の大黒夫婦に逢い誘われて京都を旅行した。
竹井は気がつき、タテブーは豊増(新井浩文)退職を知り、竹井に会った。
子を亡くした大黒夫婦の話に心を動かされミチルは長崎に帰り遠くで父・継徳(平田満)を見るが妹・千秋(波瑠)に父に話さぬ様に言い、初山からタテブーが帰って来ないと聞き故郷を後にした。
ある町のバス乗り場で、ミチルはある男(大森南朋)と出会った。
- 第10回:「告白」
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バス運転手・香月(大森南朋)はいつもと違って何故にミチル(戸田恵梨香)が気になるのか判らなく、妻はもういないが母・聖子(吉村実子)の民宿食堂にミチルを連れていった。
ミチルはやつれ果て、話相手が欲しく香月(大森南朋)に、故郷を離れてからの身の上話を語ったが全てで無かった。
香月の母の食堂を手伝うミチルは元気を取り戻し、民宿が満員の時は香月の家にも泊まるが、客が撮った写真がブログに載り竹井(高良健吾)から香月とミチルに別々に電話があった。
ミチルは香月に隠していた全てを打ち明け、香月は小さな罪と言い、二人は結婚してミチルは子を宿した。
しかし香月を呼び出した竹井は、香月の妻殺しも調べており自殺を迫った。
香月はミチルに自分の身の上話の手紙を書いた、そして「自分は自首し、その後竹井とミチルを告発するが、ミチルの罪は軽いだろう」と、それを読んだミチルは宿した子と香月を待った。
- 感想:
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前半は、正体不明のナレーターの夫以外は、主人公の気まぐれな話に見える。
次第に、宝くじの当選で金銭が問題になり、豊増の浮気が多数発覚する。
次に、上林と竹井の主人公の知らない姿が現れると突然にサスペンスに変わる。
怪しい人物や出来事と思える事が増えるが、既に人間不信になっていた主人公にはそう見える。
実際の真実は・・・。
後半にやっと登場する夫との絡みで、急に話が展開する。
視点がサスペンスを読んだドラマだ。