医龍2(シリーズ2)
- 医龍
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「医龍-Team Medical Dragon-」は、乃木坂太郎作画による日本の医療を題材とした漫画です。
それを原作とするテレビドラマは、2012年までに3シリーズ作られている。
医龍2は、その第2シリーズで心臓移植がテーマで、裏に医療ビジネス化のテーマもあります。
医龍 -Team Medical Dragon- 2 (シリーズ2)
原作:永井明(原案)・乃木坂太郎(漫画)
監督:水田成英・葉山浩樹
放送局:フジテレビ
放送期間:2007年10月11日 - 12月20日
話数:全11回
- KARTE:01 2007年10月11日>「復活!!チームドラゴン!!母の命か胎児の命か…余命2ヶ月の心臓病患者は妊娠7ヶ月!!絶対子供はあきらめない!!運命の緊急手術が始まる」
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明真大学付属病院は主力医師の海外留学等で臨床実力が低下しており危機になっており、野口賢雄(岸部一徳)をリスクマネージャーとしてタイから呼び戻した。
朝田龍太郎(坂口憲二)は国際医療協力隊を経てアメリカで心臓移植を学んだ。
チームドラゴンのメンバーに匿名の召集依頼が送られ、長崎の藤吉圭介(佐々木蔵之介)は難病患者を抱えていた。
医療ライター・片岡一美(内田有紀)は明真大学に向かう途中にひき逃げにあうが丁度帰国した朝田に救われた。
野口は改革のために優秀な臨床医師を集めて、公開手術を計画しチームドラゴンを利用使用とした。
藤吉の患者はバチスタ手術適用患者で妊娠しており双方を助ける事は困難だったが、朝田は長い検討の末、妊娠27月での帝王切開とバチスタ手術を決断し、公開手術と交換条件にするが野口は認めなかった。
外資に買収された北洋病院に頼みに行った伊集院登(小池徹平)は片岡と偶然会い話をすると、片岡は野口と北洋病院での執刀の承諾を取り付けた。
北洋病院に入院した富樫ゆかり(りょう)は事故で緊急手術が必要になるが、その日は公開手術と重なった。
鬼頭笙子(夏木マリ)の司会で始まった公開手術は45分後に執刀医が朝田から霧島軍司(北村一輝)に替わり、北洋病院に駆けつけた朝田と荒瀬門次(阿部サダヲ)と共に2つの同時手術が始まった。
赤ん坊を無事に取り出しバチスタ手術を始めた頃に、赤ん坊が先天性官疾患と判り朝田はバチスタ手術を伊集院と里原ミキ(水川あさみ)に託し、未経験の赤ん坊の手術を携帯電話での鬼頭の指示で強行するが、新たな障害が見つかりその対策は行われていなかった。朝田は過去の失敗例を鬼頭から聞きその改良で成功させた。
霧島の公開手術、伊集院のバチスタ手術も成功した。
翌日の新聞では妊婦のバチスタ手術は明真大学で行われていたとなっており、チームドラゴン召集も富樫ゆかりと藤吉の出会いも片岡が仕組んだと判り、野口と片岡は明真大学と北洋病院をビジネスに利用しようとしていた。
- KARTE:02 2007年10月18日>「捨てられる患者」
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明真大学の野口(岸部一徳)と北洋病院の片岡(内田有紀)は提携して優秀な医師を明真大学に集め、野口は心臓移植認定病院を目指し難度の高い患者を高価な費用でみる方針で、片岡は寂れた北洋病院を高級人間ドッグ施設に変えようと狙っていた。
西沢(牟田悌三)が以前に明真大学で心臓手術を受けたが調子が悪く再検査を求めるが、病院はクレーマー扱いし、孫は怒って記者会見を荒らした。
藤吉(佐々木蔵之介)は診察して本当の心臓病と判断し、診察せずにクレーマー扱いした伊集院(小池徹平)を責め朝田(坂口憲二)に詳しく診察して貰った。
片岡は新しい心臓外科医を探し、意見の合わない野口はチームドラゴンを割って3人を北洋病院に移動された。
西沢の症状は、前回手術の不具合を示していた。
- KARTE:03 2007年10月25日>「その手術は失敗する」
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3人が移動した北洋病院の医局はなにがしかの問題を抱える医師が集まっていたが、朝田(坂口憲二)は医長・善田秀樹(志賀廣太郎)に新しいチームを作ると言った。
片岡(内田有紀)は明真大学にアメリカから鬼頭(夏木マリ)をスカウトしてきた。
西沢(牟田悌三)が心臓発作で北洋病院に運びこまれ朝田は緊急手術を決めるが、参加するのは切りたい血管外科医・外山誠二(高橋一生)だけだった。
西沢の原因は、過去の手術で体内に残したガーゼオーマであり心臓に付着していた。
外山は剥離に失敗し、いやがる麻酔医・小高七海(大塚寧々)を引き込み朝田は手術を成功させた。
藤吉(佐々木蔵之介)は取り寄せた前回手術内容から、野口(岸部一徳)の医療ミスと気づき、片岡は金で解決しようとした。
西沢は、医療裁判も金も断り退院していった。
- KARTE:04 2007年11月1日>「絶対殺せない患者」
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早く心臓移植認定施設の認可の欲しい野口(岸部一徳)にたいして片岡(内田有紀)は元厚生労働大臣・恩田(竜雷太)のこねに頼る事を提案し、恩田は明真大学で健康診断を受けた。
過去に外科医・藤原から医療ミスの責任を転嫁され、北洋病院でも外山(高橋一生)から軽んじられているME技師・野村博人(中村靖日)の事情を聞いた伊集院(小池徹平)は、チームの一員と言い、朝田(坂口憲二)はそのような外科医でないと言った。
女子高生が急性虫垂炎で運びこまれ付き添った緒方美羽(黒川芽衣)は心臓に痛みがあったので、後日北洋病院に来て小高(大塚寧々)話すと小高は触診で異常を見つけた。
藤吉(佐々木蔵之介)と朝田のエコー検査で複数の疾患が見つかりベンタール手術が必要と判ったが、美羽は恩田の愛人の娘で可愛がっておりチャンスと見た野口たちは明真大学に無理矢理転院させた。
鬼頭(夏木マリ)と藤原が術前検査すると、血液が見つかりにくいバーディバーと判明し、野口は厄介者と言ったが、美羽はそれを聞いた。
明真大学を抜けだし歩いて北洋病院に来た美羽は症状を悪化させ倒れ、訪問していた木原(池田鉄洋)からバーディバーと聞いた北洋病院の医師達は途方にくれた。
- KARTE:05 2007年11月8日>「決行!! 運命の無輸血手術」
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朝田(坂口憲二)は緊急手術を決意して、外山(高橋一生)と野村(中村靖日)に参加要請し、善田(志賀廣太郎)・藤吉(佐々木蔵之介)・伊集院(小池徹平)はバーディバーの血液探しを始めた。
美羽(黒川芽衣)を見た片岡(内田有紀)は驚き、野口(岸部一徳)は助からないと思っており表面上だけ残念がり、恩田(竜雷太)は急遽北洋病院に駆けつけた。
片岡は恩田に北洋病院の最高の執刀医が手術すると伝えた。
バーディバーの血液探しは少量のみしか見つからず、血液のないままで朝田は循環停止で手術可能な40分で手術を始めたが、病状は悪化しており次々に手術場所が増えて循環停止可能時間は過ぎた。
朝田は諦めかけたメンバーに血液希釈を行うと言い、ためらう野村をチームでカバーすると励ました。
片岡は血液管理の難しさから小高(大塚寧々)を説得して手術室に入れたが、いくら希釈しても最低限の量は必要であり、血液は時間と共に消耗するので手術時間は短いと言った。
血液センターを出た輸送車が交通停滞にあい、伊集院はバイクで受け取り病院に運び込んだ時、朝田達が丁度手術をぎりぎり終えた所で、輸血を始めた。
無輸血手術の成功に、野口・鬼頭・恩田は驚くが、片岡と野口は明真大学の功績に変えた。
- KARTE:06 2007年11月15日>「もう1人の天才外科医…」
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伊集院(小池徹平)は手術コンテストの練習をしているが外山(高橋一生)は一番だったという、朝田(坂口憲二)は外山に外科医として一番大切な事が欠けていると言った。
朝田の評判で患者は徐々に増えるが、外山は老婆の心臓手術を短い時間で行った。
嵐が来て北洋病院は停電になり、全員で患者の移動等の対応に追われ、朝田は途中で手を怪我した。
老婆の症状が急に悪化し、停電の中で補助電源・懐中電灯・手動発電機等で再手術が始まり、外山は最初の手術で不具合があった事に気づくが周囲の応援でやり遂げた、そしてそこ以外にも患者が痛みを訴えていた事を思いだしそこも手術した。
翌日、外山は患者と付き添いに自分の責任と丁寧に誤った。
荒瀬(阿部サダヲ)は小高(大塚寧々)を訪れ、復帰をうながすがまだ無理と言われた。外山は野村に次いで、朝田のチームに入った。
- KARTE:07 2007年11月22日>「復活!!スーパードクター」
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末期の食堂癌患者の高見(高橋ひとみ)が明真大学からリスクを避けて北洋病院に送られて来た、数年前に西南大学・消化器外科時代の松平幸太朗(佐藤二朗)が娘・加奈との間で生体間肝臓移植した患者であり、高見親子は松平に全服の信頼を持っていた。
松平は西南大学のエースだったが出世をあせり論文の改竄を行い、医療ミスの理由で退職させられていて、それ以後まともに手術を行っていなかった。
明真大学で手術の準備をしていた荒瀬(阿部サダヲ)は残念がり、一方小高(大塚寧々)は息子に会うために出かけたがかなわなかった。
手術をおくらす松平だったが、食道癌の悪化でそばの動脈が破損して出血して、併行手術が必要になり、朝田(坂口憲二)のグループが血管再建を行おうとすると片方の肺だけをコントロールする装置がなかった。
荒瀬が様子を見に来ていて対応し、松平が食道癌の再建を血管再建と交互に行ったが新たに肝臓に癌が見つかった。
松平は転移でなく、独立癌と見立て生体間肝臓移植で小さくなっていた肝臓からぎりぎりで癌を取り除いた。
野口(岸部一徳)は片岡(内田有紀)の提出した融資計画を無視して、他の会社と結ぼうとしており、善田(志賀廣太郎)はリスクのある患者をたらいまわしにする野口を昔と同じと言った。
- KARTE:08 2007年11月29日>「絶対に許せない麻酔医!!」
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小高(大塚寧々)は息子の誕生日に会えず辞職を考えていた、片岡(内田有紀)は北洋病院の破綻遅れと野口(岸部一徳)の他の投資会社への接触に悩んでいた、善田(志賀廣太郎)は野口の変わらない性格に倒すしか無いと思い、伊集院(小池徹平)は外山(高橋一生)の手術の腕に自身の才能に悩んでいた。
黒田弘紀という少年が血管バイパス手術で両親が手術を求めて来たが、少年は小高の息子で父は別れた前の夫だった。
喘息の少年は小高が麻酔医として忙しい時に、病気を悪化させて別の麻酔医のミスで医療事故に遭い、夫はそれから医療事故弁護士となっており、執刀チームメンバーに小高が入るのを拒んだ。
手術が始まり、動脈破裂で難航し小高は息子を助ける為に手術に参加して、成功させた。息子は小高を好いており、小高は以降は手術に参加すると朝田(坂口憲二)に告げ、メンバー招集を告げた。
心臓移植認定サイトビジットに拘る野口と、心臓移植実施に拘る鬼頭(夏木マリ)にも温度差があった。
善田は片岡に、野口を協力して倒す事を持ちかけた。
- KARTE:09 2007年12月6日」>「余命2ヶ月!!奇跡の手術」
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朝田(坂口憲二)はチームを集めて音部雄太(田中碧海)の手術を説明したが、心臓移植が必要な状態だが9才子供のドナーは認められておらず、全体でもドナーは少なく、心臓移植認定病院が必要で他の内臓疾患の併発の可能性が大きかった。
伊集院(小池徹平)は自分の能力の限界に悩むが松平(佐藤二朗)の並でも自分の能力を知っておればやれる事は多いという言葉に励まされた。
野口(岸部一徳)は持病の狭心症で倒れ病院の立場を守る為に木原(池田鉄洋)以外には告げず、5日後の心臓移植認定サイトビジットまでに直すために朝田(坂口憲二)を頼って北洋病院の来た、片岡(内田有紀)は融資先とサイトビジットが通れば朝田のチームで子供の心臓移植を明真大学が行う条件を出した。
鬼頭(夏木マリ)は心臓移植の最初の患者として知名度の高い山野文彦(中村まこと)を提示した。
朝田は狭い切開場所からの複雑な手術を成功させて、野口をサイトビジットに間に合わせ、サイトビジットは成功したが、野口は別の融資先との話を進め、朝田の患者は手術が難しく術前に死ぬと言った。
朝田のチームは明真大学で荒瀬門次(阿部サダヲ)・里原ミキ(水川あさみ)と再会した。
- KARTE:10 2007年12月13日>「総力戦!!運命の心臓移植」
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鬼頭(夏木マリ)のチームの患者、山野(中村まこと)は心臓移植待機リストも上位と思われドナーさえ現れれば移植手術が行われる状態で準備に入った。
朝田(坂口憲二)のチームの患者、雄太(田中碧海)は子供でドナーが見つかる可能性は少ないが準備を始めた。
朝田は先に手術するであろう鬼頭のチームに伊集院(小池徹平)を加えた。
雄太の容体が急変し、肝硬変と診断され生体間移植が必要になり、母親(長野里美)から肝移植をすると決め松平(佐藤二朗)が対応する事になった。
手術当日に、鬼頭チームの患者のドナーが見つかり伊集院(小池徹平)が受け取りに出かけるが患者の容体が急変して、鬼頭は手術不可能と臓器移植ネットワーク連絡した。
雄太の肝臓の生体間移植も始まっていたが、そこに鬼頭が断ったドナーの提供の連絡が入り、朝田は肝臓移植と心臓移植の同時手術を決意した。
片岡(内田有紀)は野口に知られないようにしたが、伊集院は空港への途中で山火事で立ち往生になった。
- KARTE:11 2007年12月20日>「運命の4時間!!最後の手術」
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片岡(内田有紀)はヘリの手配をして、移植心臓はぎりぎり間に合うが子供に大人の心臓移植という障害と共に、朝田の患者の癒着は激しく外山(高橋一生)と二人でも半分も進まなかった。
朝田は片側で癒着剥離を止め、術式の変更を行うが見学していた霧島(北村一輝)は藤吉(佐々木蔵之介)に時間が空きすぎていて成功率は非常に少ないと言った。
朝田達は、手術をぎりぎり終えたが心電図が異常を示し、朝田は再度切開して触診での対策を行い成功した。
パーティー会場で誇らしげに野口が肝臓移植と心臓移植の同時手術の成功を述べようとしたが、善田(志賀廣太郎)が集めたスキャンダルが背後に映し出された。
一方、山野は鬼頭が霧島が持ち込んだ次世代型人工心臓移植手術が成功していた。
野口が行おうとしていた融資先は野口個人の瑕疵条項違反で、片岡に権利を移動させており、片岡は鬼頭と善田に明真はスケールメリットを生かした総合病院で、地域医療は北洋病院が行うと言った。
- 医龍2:感想
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代表的な医療ドラマです。
医療は個人ではなく、チームの総力が大切というコンセプトはどのシリーズでも同じで、特徴であり説得力もあります。
大きな課題に望むためのチーム作りが各回のサブテーマで、最終的に到達します。
ただ、色々な患者と病気と医療技術が登場するので、個々の回も見応えがあります。
毎シリーズで医療の衰退や医師の問題や経営の問題を裏テーマとしています。
むしろ、こちらが現実なものですが、なかなか直視できにくい深い問題です。