「三匹が斬る1」

キャスト

矢坂平四郎(高橋英樹):殿様
久慈慎之介(役所広司):千石
燕陣内(春風亭小朝):たこ
お恵(杉田かおる)

第1話:「十萬両!ここが名代の浮世風呂」

甲州街道を江戸に向かう、殿様こと矢坂平四郎(高橋英樹)と千石こと久慈慎之介(役所広司)とたここと燕陣内(春風亭小朝)はそれぞれいわくありげだった。
江戸は深川八万坪の松の湯の前に人が集まっており、陣内が露天販売を始めるが主人(藤岡拓也)があぶないと言い、風呂にいた殿様に娘・お恵(杉田かおる)が始まるから危ないと言った。
千石が石を載せた車を店に突っ込ませ、聖天一家の庄兵衛(遠藤太津朗)が立ち退きを迫っていた。
たこと殿様が助けて店を開くと三次(桜木健一)が女湯にうなぎを投げ込み、たこと殿様から話を聞いた千石が怒り、奉行所与力・荒巻がぐると言って寝返った。
3人は場所に拘り過ぎると感じ、与力は聖天一家を捨てて奉行・酒井監物と手を結び、生き残った三次は島送り先で松の湯付近に大金が埋められていると言った。
3人は奉行達に大金を見つけさせてから斬り捨て、金は公儀に返した。
陣内とお恵は、少しくすめていた。

第2話:「花一輪、雨も上がるか中山道」

暴風雨の中山道の矢部宿場は川止めで本陣に中津藩と加賀藩が止まり、他の宿も一杯だった。
先に宿を取っていたお恵(杉田かおる)は殿様(高橋英樹)と陣内(春風亭小朝)を相部屋に誘い手数料を取りそこに親子・きよ(松尾嘉代)大吉郎・阿波地大輔)が加わった。
夜に親子は仲間と本陣の中津藩を襲うが、遅れて追って来た千石(役所広司)らに邪魔されて多くが殺された。
千石は、中津藩家老・速水(織本順吉)に雇われたがお家乗っ取りを狙っているようだった。
きよは、殿様達に中津藩に奪われた扇の為に立花藩の禄が減らされたので取り返したいと頼み、陣内が忍び込むが宝箱の仕掛けで見つかるが、殿様は隠し場所が違うと考えた。
陣内は爆弾を作り、千石は速水が自分を殺そうとしている事を知り川越で速水から扇を奪い撃ち取った。
殿様は扇を破り、千石は速水の裏切りを中津藩主に述べ、藩主は立花藩への禄の返却を約束した。

第3話:「仇打ちの、乙女も愛でよ秋花火」

仕官試験に急ぐ千石(役所広司)に八重(野口早苗)・五兵衛(下塚諒)が仇の平田勘兵衛として斬りかかった。倉田城では最後に平田勘兵衛(高橋悦史)と久慈慎之介実は殿様(高橋英樹)が残っており、立ち会うが殿様は2両で負けた。
江戸へ向かうカピタン(クーゼル)を本陣へ案内役を探して、一行を襲い責任をなすりつける者を家老(和崎俊哉)が探していた。
殿様・千石・陣内(春風亭小朝)・お恵(杉田かおる)・八重・五兵衛が出会い、仇と事情を知ったが、殿様は平田からカピタンの警護を頼まれ疑問に感じ、仇討ちを願った2人は平田は認めたが警護の任の後と答えた。
カピタンと平田の一行が襲われ、殿様はカピタンを救うが荷物は盗まれた。
城で仇討ちを認めるが、倉田藩は平田と五兵衛を斬り八重を捕らえた。
カピタンは荷物は爆弾に使う硝石と言い、殿様の頼みで警護の礼として陣内の付き添いで洋式甲冑を天守閣に運んだ。
甲冑から殿様・千石が現れ、家老一味を斬り硝石のありかを聞いた。 陣内は硝石を爆発させた。

第4話:「赤トンボ、花嫁行列通りゃんせ」

千石(役所広司)は子供(福原学)に剣を教える宿亭主(河原崎長一郎)を見かけ、殿様(高橋英樹)は花嫁行列を不安に思う嫁となだめる婿に会い、陣内(春風亭小朝)は道で商売中に子供(岩戸隼人)に高価品を買う差配(長谷川哲夫)の一行に出会った。
千石が亭主と子供と母(佐野あつ子)の宿に泊まると、駆け落ちの2人がおりそれを追ってヤクザ(江幡高志)たちが連れ戻しに来たが、その後に宿を乗っ取る高浜城代配下・三枝(小沢象)の一団が襲って宿を占拠した。
世継ぎ騒動で、江戸から帰国する鶴丸派と、家老の孫を世継ぎ派の争いで鶴丸を宿で待ち伏せ殺す計画だった。
殿様は鶴丸一行が偽の空籠と見て取り、本物を探すと茶店で3人を待つお恵(杉田かおる)と陣内にあい本物の一行が陣内の会ったものと知った。
本当の鶴丸一行は途中で花嫁以外は花嫁行列と入れ替わって脇道を進み、宿では千石が通信文を宿亭主から子供に持たせて殿様達に走らせた。
花嫁行列に化けた一行の差配(長谷川哲夫)が家老派への裏切りで、待ち伏せ宿へ向かったが、子供から千石の文を読んだ殿様と陣内が駆けつけ、家老派の陰謀をつぶした。

第5話:「空っ風、可愛い女の恨み文字」

船下りで殿様(高橋英樹)・陣内(春風亭小朝)・お恵(杉田かおる)は上州に入るが京公家の「日光例幣使」の通り道で皆が困っていた。
千石(役所広司)はその行列に百姓が斬り込んで警護の幕府役人(小林昭二)に殺される所に会い、道中で大金を集めそれが無い所では夜伽の娘を出させていた事を聞いた。
千石は無理に斬り込む覚悟の清吉(江藤潤)に頼まれて本陣に向かうが殿様・陣内に周囲全体に迷惑をかけると止められた。
日光についた例幣使(西田健)は配下2名に昨年の札を小藩や庄屋に配りもてなしが出来ず金を払わせる事を指示した。
殿様は、例幣使3名が舟遊び等で一晩幕府役人の警護が無くなる事を知り、そこを狙う事にするが、その前に清吉が討ち入り斬られた。
例幣使3名が幕府役人の警護から外れ舟に乗るが船頭は陣内で、3名共に殿様や千石に斬られた。

第6話:「鬼と呼ぶ、男に惚れて薄化粧」

若槻代官所の代官(石山律雄)は贅沢禁止令をだして無理難題で、羽織組と呼ばれる岡っ引きにあらゆるものを贅沢として集めさせていた。
殿様(高橋英樹)は小唄の師匠・お絹(鈴鹿景子)と知り合い、三味線をつぶした鬼の半次郎(荒木しげる)を殺してほしいと言った。
千石(役所広司)は腹痛を医師(宮口二郎)に助けられ手伝いをした。
陣内(春風亭小朝)・お恵(杉田かおる)は道で商売をするが贅沢として陣内は捕らえられた。
殿様とお絹は半次郎のつけると2人組に襲われ傷を負い、医師と来た千石と会った。
殿様はお絹に鬼は易しく、それ以外に本当の金目当ての大鬼がいて、半次郎が例外と言った。
代官は手下に、まもなく来る八州見回りの前に半次郎と医師の始末を命じた。
お絹と医師は八州見回りに対する証言者を探すが、襲われ殺された。
千石は禁止されている高札の意見書を書き、殿様と共に捕まる時に半次郎に八州見回りに証言させるように頼んだ。
八州見回り・早川頼母(佐竹明夫)に半次郎が直訴するのを聞いた代官は千石と殿様を殺すべく牢に火をつけたが陣内に救われ、3人は代官を斬った。

第7話:「勇み肌、男はご法度女人里」

陣内(春風亭小朝)は牢から出されて殿様(高橋英樹)が迎えに来るが、一緒に出たおさよ(三浦リカ)は襲われたが殿様が大男(ストロング金剛)から助けた。
千石(役所広司)は江戸から帰ったお千(赤座美代子)の一行を助け女人の里に泊まり込み風呂でお千の刺青を見た。
お恵(杉田かおる)は文書作りの仕事を殿様に世話した。
陣内はおさよを女人の里の送り、千石と会いそこが罪人にされた女達の集まりと知った。翌朝に犬神の勝蔵(田中浩)が来て家捜しをするが千石が止め、お千は口実を作ってしまった、女の生きる里が作りたいと言った。
殿様の文書に小島屋は満足するが田島屋辰造や彦坂と結託して儲けていてお千縮緬が邪魔で、勝蔵は元すりのおみえを脅かしてお千の鑑札を盗ませ様としたがお千は防ぎ、江戸の呉服屋が安いお千縮緬の商売に来たが帰りに襲われるが千石とお千が助けた。
その間におさよが攫われ、お千は体を張って小島屋に取引に行くが悪たくみに、三匹は悪人を斬った。

第8話:「父恋の、凧空に舞い草枕」

浜崎藩で、殿様(高橋英樹)は凧を揚げて亡き母の遺言を父・村上源一郎(山本亘)に伝えようとする新太郎(伊勢将人)にあい、千石(役所広司)は襲われた目付高倉源衛門(近藤洋介)と娘・しず(柿崎澄子)を助け手伝う事になった。
お恵(杉田かおる)は旅絵師・夢楽から絵にしたいと頼まれ、絵を見た陣内(春風亭小朝)は商売を考えた。
浜崎藩は水晶の抜け荷の疑いがあり幕府の隠密が潜入していて藩が探していたが、次席家老・岡田主膳(深江章喜)と蔵介(五味龍太郎)と大黒屋が結託していた。
千石は蔵介をつけて岡田主膳を見つけ、逃げ出した隠密を斬り、藩内は隠密狩りが始まり、目付高倉は次席家老をいさめに行くが逆に斬られた。
殿様は隠密が夢楽で村上源一郎と知り、武士と隠密を捨てる事を告げ、水晶取引の日に皆が大黒屋に集まると知り千石・陣内と父の仇討ちのしずと乗り込み、斬り捨てしずは仇を討った。
千石はしずに筆頭家老に全てを告げる様に言い、村上と皆で国境を越えて舟で脱出した。

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