日本巌窟王(2)

スタッフ

原作:アレクサンドル・デュマ・ペール
脚本:小野田勇
監督:岸田利彦・高野喜世志・松本美彦・田中賢二・池村憲章

10:仮面の宴

お夕(浜木綿子)ら盗賊団は永井信濃守上屋敷を襲い帰途に水野十郎左ヱ門(林与一)に出会いお夕は「積年の恨み」と言い闘うが逃げ、神谷十太夫(有川博)と加賀爪丹波(玉川伊佐男)と諏訪左源太(東野英心)と肥前屋徳兵衛(安部徹)は寺尾伝内(川島満)の死体が持たせられた花を岩屋島の恨みと話し復讐の予告と考え原喜平次(野口貴史)が死体を始末した。
葵月之介(草刈正雄)と玄達(三木のり平)がおこま(永島暎子)から父が病と聞き異国の花作りを頼み喜平次を次に狙うと言い、加賀爪が琉球屋敷からの出入りを調べると月之介に会い部屋に籠もっていたと聞き、加賀爪が十太夫から月之介を探す策を聞き琉球副使を疑い深雪(山本みどり)の利用を考えた。
尚竜(三波豊和)と月之介が琉球拳法を稽古し、真美(三林京子)と仲宗根春哲(奥村公延)が財宝を金へ変える仕事から戻り、会い宴を開き十太夫を招きたいと告げ、水野は平内(根岸一正)らに盗賊に会ったと告げ島原の事を言われ、追うと考えた
お夕は襄馬(寺田農)を介抱し身代わりにしたと謝り水野を狙った理由を話し、寺尾の死骸を見た玄達が遊郭で飲み騒ぎ金をばらまき、おりんに疑われ奉行所にお尋ね者と捕らわれ、月之介は宴の準備で玄達の逮捕を知らず、十太夫は謹慎が解かれ琉球屋敷の宴に招かれ関係者が呼ばれ月之介が迎え、喜平次らも踊りに招かれ、真美が深雪と話し、月之介が琉球拳法を見せそれぞれが思いを巡らせた。


監督:岸田利彦
脚本:小野田勇

11:孤剣闇を斬る

葵月之介(草刈正雄)は長屋でおこま(永島暎子)から玄達(三木のり平)が捕らえられたと聞き文吉(上田忠好)が帰り事情を聞き岡っ引きが見回り、玄達は相良平八(蟹江敬三)に責められ岩屋島の囚人は認めず、夜に肥前屋徳兵衛(安部徹)と神谷十太夫(有川博)と原喜平次(野口貴史)に相良が月之介の居場所は知らぬと報告し、十太夫は長屋の見張りを止めさせ月之介に罠に掛けると考えた。
翌日に大家(柳沢寛)が蠍(綿引洪)を連れ長屋の新入りと告げ、小谷宗庵(長浜藤夫)が役人に牢見学を頼み月之介を連れ玄達を診て脱獄方法を告げ、襄馬(寺田農)が片目が潰れお夕(浜木綿子)が謝り一角(堀田真三)と新五郎(宇南山宏)が金を要求し、月之介がおこまの連絡文を読み、お夕が仲間に襲われると、居合わせた月之介が盗賊を斬り助け、身分を明かし長い話を全て語り甚兵衛の財宝を語り、お夕は聞き月之介の望みに使って欲しいと答え手伝うと言った。
玄達は相良に放免され、肥前屋と十太夫と喜平次は蠍に会い月之介殺害を命じ、玄達が長屋に戻され大家が預かり、月之介はおこまと文吉から聞き見張りを疑い、月之介は文吉に化けておこまと長屋に戻り見張りを見つけ、文吉が支度して戻り、白頭巾の月之介が玄達に会い落合場所を告げ、刺客らと闘い殺すと蠍が来て一騎討ちで鎖鎌と闘った。


監督:高野喜世志
脚本:小野田勇

12:裏切り喜平次

葵月之介(草刈正雄)は蠍(綿引洪)と闘い、玄達(三木のり平)とおこま(永島暎子)と文吉(上田忠好)らが騒ぎ、相良平八(蟹江敬三)ら奉行所が来ると双方が去り、玄達が隠れ家で待つと月之介が来て江戸を離れると言った。
神谷十太夫(有川博)は深雪(山本みどり)に月之介が寺尾殺害を告げ裏切っていると思いこむと言うと、原喜平次(野口貴史)が肥前屋徳兵衛(安部徹)を連れ月之介と玄達を逃がしたと告げ、水野十郎左ヱ門(林与一)と菊路(片平なぎさ)に天草右京(志垣太郎)が会い度胸があるが鼻が高いと言われ人の値打ちは人にあると答え、小谷宗庵(長浜藤夫)が奇妙な患者を話し盗賊と知り、右京が聞いた。
口之津道軒(信欣三)と襄馬(寺田農)がお夕(浜木綿子)と盗賊仲間を話すと右京が来て、水野に斬られた傷で医者を突き止めたと告げ、阿久里(宮下順子)は朝倉帯刀(汐路章)を誘惑すると十太夫が来て見て、加賀爪丹波(玉川伊佐男)が尚竜王(三波豊和)と真美(三林京子)と月之介に日光参拝の手筈を告げその後帰国と聞き、十太夫からの招きを伝えると尚竜王が真美と月之介での対応を答えた。
十太夫が阿久里に不満を言うと帯刀を仲間にすると言い誘い、月之介は真美に復讐を話し、水野と右京らが隠れ家を探し、十太夫の宴で真美が喜平次を呼び話し誘い、喜平次が肥前屋に真美の願いを告げ、肥前屋が月之介に琉球拳法を見たいと言い蠍を相手に呼び立ち合うが琉球拳法で闘うが途中で止め、真美が槍の舞を踊った。
真美が喜平次から十太夫の悪事を聞き証しを求め、喜平次から盗んだ悪事の文を見せられ信じると答え、場所を変えて会うと言い喜平次をお夕と襄馬が待ち白頭巾が来て襲い、十太夫を裏切ったと言いお夕が罠に掛けて斬り殺し死体を十太夫に送った。


監督:松本美彦
脚本:小野田勇

13:伊達姿女若衆

喜平次が殺され、諏訪左源太(東野英心)や肥前屋徳兵衛(安部徹)や加賀爪丹波(玉川伊佐男)が葵月之介(草刈正雄)の復讐と知るが、肥前屋は逆襲を考え蠍(綿引洪)に依頼し、神谷十太夫(有川博)が神道流・生駒八双(林邦史朗)を引き合わせた。
月之介は法然和尚(木田三千雄)と碁を打ち激しい気性と言われ、真美(三林京子)が名を沖琉之助と変え女若衆で来て男心を聞かされ、白頭巾と女若衆を蠍が尾行し、真美が加賀爪と土屋伊織(久保晶)に日光行きの支度をさせ、江戸で吉原が見たいと言い、月之介と名と姿を変え行き、真美ははぐれ坂部三十郎(深江章喜)らに絡まれるが水野十郎左ヱ門(林与一)と天草右京(志垣太郎)が止め、唐渡りの拳法と言った。
右京が引き受けると月之介が止め、加賀爪と土屋が水野を止め、宴を設け太夫がが真美に酒をつがせ、千草(結城しのぶ)が加賀爪と坂部の話しを聞き月之介につぐが加賀爪に親の仇と言い元勘定方・鏑木の娘と十太夫に切腹させられたと言い席を立った。
月之介は千草に幼い頃を知ると告げ話し込み、水野と坂部が席を立ち、加賀爪が恨みの書かれた手紙を見て十太夫らに知らせると月之介を疑うが、加賀爪は違うと琉球の使節と言うが、十太夫が八双に日光道中で殺害を命じた。
数日後に加賀爪と土屋は大久保彦左衛門(西村晃)に招かれ、琉球使節の随行と警護を聞き、水野が白塚組4名が随行と言い、5月に尚竜王(三波豊和)と真美と月之介が随行員と日光に出発した。


監督:田中賢二
脚本:小野田勇

14:襲撃日光街道獄

琉球使節は日光を目指し、尚竜王(三波豊和)と真美(三林京子)と葵月之介(草刈正雄)に加賀爪丹波(玉川伊佐男)と土屋伊織(久保晶)が要人の挨拶を告げ休息の席を設け、大久保彦左衛門(西村晃)と水野十郎左ヱ門(林与一)と坂部三十郎(深江章喜)と朝日奈段平(和田一壮)が近くで見守り月之介と似て居ると噂した。
生駒八双(林邦史朗)と配下らは行列を追い、近江屋女将・お町(片桐夕子)を旅に呼び、様子を蠍(綿引洪)が見ていた、彦左衛門と水野が月之介に昔の知り合いと似ているとと話すと月之介は知ると答え、尚竜王が江戸城で加賀爪に迷惑な噂を言われたと言うと、水野が月之介の吉原通いの噂を話した。
吉原で玄達(三木のり平)が千草太夫(結城しのぶ)身請けに現れ月之介の使いと言い、千草に手紙を渡し惚れたか身の上が似ているかと言い、琉球使節は小山に泊まり月之介は加賀爪に曲輪遊びで遊び出るかも知れぬと言い、月之介と真美が加賀爪に怪しい者が出そうと話した。
加賀爪が出かけ白頭巾が尾行し、八双はお町と遊ぶと加賀爪が様子が変で襲撃見合わせを言うが聞かず、加賀爪が警護を緩めさせ手引きし八双らが集まると白頭巾が現れ巌窟王と名乗り、蠍がお町を襲い、白頭巾が八双配下と斬り合い殺し傷ついた八双が逃げ戻るとお町が犯され殺されていた。
白頭巾が真美に戻り八双を逃がしたと告げ、月之介に戻り再度信じ合い、翌日に加賀爪と水野が町外れでの斬り合いを話すと、加賀爪に復讐の予告が届いた。


監督:高野喜世志
脚本:小野田勇

15:月之介ふたり

葵月之介(草刈正雄)と真美(三林京子)と尚竜王(三波豊和)と仲宗根春哲(奥村公延)ら琉球使節一行は日光に到着し詣で、大久保彦左衛門(西村晃)は土屋伊織(久保晶)から加賀爪丹波(玉川伊佐男)が病気で休むと聞き怒り、加賀爪を訪ね新八(笠井一彦)が来て生駒八双(林邦史朗)の連れのお町(片桐夕子)が殺され足止めと告げた。
水野十郎左ヱ門(林与一)と坂部三十郎(深江章喜)と朝日奈段平(和田一壮)らは宿舎に控え、加賀爪が水野に月之介からの警護を頼むが信じず、月之介は真美に琉球に戻れと言うが断られ離さぬと約束し、玄達(三木のり平)と瀬川菊次郎(仲恭司)は旅籠亀屋でおみよ(中島葵)とおしん(龍のり子)に誘われ泊まり、月之介と真美は水野と会い話すと彦左衛門が来て加賀爪の様子を話した。
加賀爪が水野から詰問され、玄達らを蠍(綿引洪)が見て見張り、玄達と菊次郎は新しい講釈を話し日光を参拝し、月之介が尚竜王に策略を話し賭けで役者を増やすと言われ、尚竜王は彦左衛門と水野を呼び2名が再度参拝したいと供を頼み、真美が玄達と菊次郎に会い月之介の身代わりに菊次郎がなり、生駒八双(林邦史朗)らは追って来た。
菊次郎が月之介に変装し、尚竜王と菊次郎と真美と玄達が彦左衛門と水野を供に参拝に向かい、加賀爪に新八と八双の配下が来て打ち合わせと言うと日光を離れ会いに行き、月之介が見て白頭巾で追い加賀爪と新八らを襲い、加賀爪が神谷十太夫(有川博)の罠と言うが斬り殺した。


監督:松本美彦
脚本:小野田勇

16:玄達辻講釈

琉球使節の行事が終わり帰国が近づき、葵月之介(草刈正雄)と真美(三林京子)が尚竜王(三波豊和)に礼を言い、神谷十太夫(有川博)が来て別れの挨拶を言い、加賀爪丹波殺害犯は不明で、肥前屋徳兵衛(安部徹)と諏訪左源太(東野英心)が蠍(綿引洪)と十太夫を待ち加賀爪が脅され逃げたと言い、十太夫が来て琉球使節が出発したと言い、蠍は月心が月之介で白頭巾を見たと言った。
琉球使節は品川に来て、土屋伊織(久保晶)と阿部豊後守(庄司永建)が挨拶し水野十郎左ヱ門(林与一)が加賀爪から聞いたと告げ、生駒八双(林邦史朗)は配下と箱根で行列を待ち伏せるが月之介は居なく、蠍は気づき江戸に戻り、月之介と真美は蠍の尾行に気づき、十太夫らは月之介の正体に気づいた。
江戸に辻講釈・玄達(三木のり平)が現れ、復讐綺談・巌窟王を語り、虚無僧姿の月之介が聞き役人が来ると笛で合図し、玄達は新しい隠れ家に帰り月之介と真美が待ち、月之介は話しに真美を出さず十太夫が聞いた時の危険を考えるが、玄達は場所を変えて続け、常連が次に現れる場所を予想した。
左源太が辻講釈の場所を探し、次は左源太殺しと聞き怒り、城内で仲間から聞かれ名指しの笑いものと言われ疑われ言い訳し旗本全体の恥と言われ、天草右京(志垣太郎)が聞くと八双らが来て襲うと右京が助け八双と斬り合い、玄達をお吟(水谷良恵)が逃がし話しが本当と聞き出し、玄達を絵草紙屋に連れ絵草紙にして売ると言い、危ない仕事で儲けると誘った。 絵草紙が出た事で、敵が現れる事になった。


監督:池村憲章
脚本:小野田勇

17:真美姫捕わる

玄達(三木のり平)は辻講釈が難しくなり、浅草橋場に葵月之介(草刈正雄)と真美(三林京子)が隠れ家を設け、月之介は玄達を探しに出て、真美が玄達の手紙を受け取り、玄達はお吟(水谷良恵)に操られ隠れて絵草紙を書き売り、坂部三十郎(深江章喜)らに天草右京(志垣太郎)が神谷十太夫(有川博)や肥前屋徳兵衛(安部徹)らが出る講釈と探した。
真美が右京らを見つけ茶店で玄達を尋ねるが答えられず、肥前屋らが真美を見つけ様子を見て尾行させ隠れ家を見つけ蠍(綿引洪)に知らせ、月之介と真美は絵草紙を見て仲間を心配し、お吟の茶屋を告げると月之介は復讐に利用を考えた。
月之介は名を偽り若年寄・朽木民部少輔(浜田光夫)に会い絵草紙と十太夫宛ての書状を見せ入手先は明かさず、偽名がばれるが天の死者を名乗ると受け取った、蠍らが真美を襲い生け捕りにした、十太夫は老中・松平伊豆守(金内吉男)から絵草紙を問われ朽木が調べると聞き、肥前屋と諏訪左源太(東野英心)に伝えると揉めた。
肥前屋は真美を人質に月之介を誘うと言い、瓦版屋(矢崎滋)を捕らえ版元を聞き、お吟は玄達に江戸を逃げて書きためると告げ、水野十郎左ヱ門(林与一)が伊豆守から十太夫らの警護を命じられ複雑な思いを持ち、月之介は真美奪還の策を練った。


監督:田中賢二
脚本:小野田勇

18:いのち燃える夜

葵月之介(草刈正雄)は捕らわれた真美(三林京子)が神谷十太夫(有川博)と肥前屋徳兵衛(安部徹)に責められる夢を見て襲撃を避け仮眠し、水野十郎左ヱ門(林与一)は十太夫から警護は不要で真美を捕らえたと聞き、月之介は肥前屋の寮を襲い人質が居ると知り、肥前屋は真美を抱こうとして諏訪左源太(東野英心)や蠍(綿引洪)から月之介が現れたと聞いた。
肥前屋は真美を囮だけに使うのは惜しいと思い、水野は坂部三十郎(深江章喜)と朝比奈段平(和田一壮)と天草右京(志垣太郎)から十太夫から不要と言われたと伝え、大久保彦左衛門(西村晃)からも捕らえると言われた。
月之介を蠍らが襲うが居らず真美の呼び出し状を残した、読んだ月之介は十太夫の家を襲い深雪(山本みどり)を攫い手紙を残し去り、水野らは肥前屋と生駒八双(林邦史朗)に会い、十太夫が深雪が攫われたと交換を求められたと告げられ水野らは引きあげ、深雪は月之介に問うが誰を信じるかと問われ子の父で夫だと十太夫の命を嘆願した。
白頭巾の月之介と深雪は、十太夫と肥前屋と真美が会うが、八双らが襲い白頭巾の水野が来て月之介と真美を逃がし、月之介と真美は大事な人だと抱き合い妻と呼びいのちの火を燃やした。
肥前屋と十太夫が左源太が色々言い振らすと話し、松平伊豆守(金内吉男)の下城行列に天草右京が直訴し月之介殺せば取り立てを望み、肥前屋と十太夫が左源太を船で逃すと言い八双らに斬り殺させ海に投げ入れると、白頭巾の月之介が八双を斬り殺した。


監督:岸田利彦
脚本:小野田勇

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