腕におぼえあり3

キャスト

青江又八郎(村上弘明):元東北の小藩の馬廻り組百石取り。
細谷源太夫(渡辺徹):又八郎の用心棒稼業の仲間。浪人。
文(風吹ジュン):細谷の妻。
由亀(清水美砂):又八郎の許嫁。
佐知(黒木瞳):又八郎が仕えていた藩の隠密組織「嗅足組の江戸屋敷側の女頭目。

スタッフ

脚本:金子成人
演出:田中賢二ほか
原作:藤沢周平『用心棒日月抄』『よろずや平四郎活人剣』

第1回:又八郎ふたたび:1993年1月8日

正徳5年青江又八郎(村上弘明)が桑山藩に復帰して10年後にまた国を追われていたが理由ははっきりせず、又八郎は近習頭取役で妻・由亀(清水美砂)と息子・松三郎(長谷川宙)と暮らし、伍助(瀬川哲也)が勝又新之介(波方清)と相馬数馬(徳留英人)の訪問を告げ、会うと藩の政事の乱れと百姓の困窮と家老・坂井主税(峰岸徹)の登用の偏りを言われ謀反に繋がると答えたが納得しなかった。
又八郎は渋谷甚之丞(渡辺裕之)と剣の稽古をし空席の筆頭家老が家老・間宮兼元(森川正太)は人望がなく藩主は才覚がなく坂井しかなく藩主・柳田利重(長谷有洋)の守り役と聞き、石森左門(近藤正臣)が立ち合いたいと言った。
又八郎は藩士らに追われ関所を避け逃げ、谷口権七郎(蟹江敬三)は老中職を退き日が経つが藩の隠密組織・嗅足組を束ねていて又八郎が相談すると側近が1人だけと言われ、江戸から娘・佐知(黒木瞳)が来たと聞き、半月後に谷口が急死し石森が弔問無用の遺言と言い、その半月後に坂井は筆頭家老になり勝又ら若手の反発が広がった。
又八郎と由亀は渋谷甚之丞に江戸の渋谷雄之介(中居正広)を尋ね、勝又らとの動きを心配され嗅足組に狙われると注意され、又八郎は忍びらが男を襲い目撃し石森が公儀隠密の噂をし去らされ、又八郎の袂に文が見付かり、勝又らが直訴状を出すが同士が次々死に、由亀が斬られ死に、甚之丞は又八郎に江戸に逃げろと言った。
又八郎は出奔し、石森は坂井に又八郎の抹殺を言い、江戸で佐知が相模屋吉蔵(坂上二郎)を訪ね、細谷源太夫(渡辺徹)は妻・文(風吹ジュン)に文句を言うと佐知が訪ね、くの一 お順(かないみか)やおさと(増田未亜)が又八郎を探し、又八郎は江戸に着いた。


脚本:金子成人
演出:田中賢二
原作:藤沢周平

第2回:再会

青江又八郎(村上弘明)は江戸に着き相模屋吉蔵(坂上二郎)を訪ね寝込み、国を追われたと告げ細谷源太夫(渡辺徹)が仕官先が潰れ江戸に戻ったと言い、初村賛之丞(四方堂亘)が職探しに来て又八郎は源太夫に連れられ、文(風吹ジュン)と源太夫に会い、事情を話し合うと娘・美佐(曽根由加)が来て源太夫を仕事に連れ出した。
又八郎は佐知(黒木瞳)が探していると聞き長屋に住み、佐知はお順(かないみか)とおさと(増田未亜)と越前屋を見張り、源太夫と初村は越前屋藤兵衛(津村鷹志)と手代・清助(井上倫宏)に会い脅し文を見せられ襲われ始め番を頼まれ、女中・およね(志喜屋文)が案内し、およねが清助と所帯と金がいると話し主人を弱みを見つけたと話し弥三(草薙良一)に脅迫されると告げた。
およねが初村に呼び出しの手紙を渡し行くと佐知が来たが通り過ぎ、又八郎は渋谷雄之介(中居正広)を訪ね事情を話し、又八郎は源太夫から依頼内容を聞き代わり藤兵衛に弥三に心当たりが無いと聞き疑い、およねが夜に戸を開け金が消え清助が居なくなるが藤兵衛は番所に届けず、又八郎はおよねに戸締まりを尋ね清助に騙されたと聞き脅し文を清助が書いたと聞いた。
初村と又八郎は脅し主は弥三と考え盗賊同士と知り、押し込んだ弥三を斬り盗賊ら追い払い、又八郎は被害がないから届けは入らないと言い、又八郎は役目を終え帰り源太夫に分け、帰り道で佐知に会い誘われ襲われたが又八郎は理由が判らず、数日後に石森左門(近藤正臣)が江戸に入り佐知に谷口の跡を継ぐと伝え子細を伝えず又八郎殺害を命じた。


脚本:金子成人
演出:田中賢二
原作:藤沢周平

第3回:笹舟

佐知(黒木瞳)やお順(かないみか)やおさと(増田未亜)や嗅足組は石森左門(近藤正臣)を頭に迎え謀反人の青江又八郎(村上弘明)の殺害を命じられ、渋谷雄之介(中居正広)は相模屋吉蔵(坂上二郎)を訪ね又八郎の居場所を聞くが断られ、又八郎は用心棒に雇われ岡っ引き・権三(桜金造)が家の様子を探り、頼み人の娘・おゆみ(清水真実)と食事し両親の法要と聞き、叔母・お初(水木薫)と出かけ権三が又八郎に事件が不審と聞いた。
初村賛之丞(四方堂亘)と文(風吹ジュン)が細谷源太夫(渡辺徹)に仕事をしろと言い、又八郎が来て油屋の妾の用心棒と聞き意見違いと説教し、雄之介は美佐(曽根由加)に会い源太夫の居場所を尋ね又八郎らに会い藩の追っ手に襲われたと心配し、又八郎は雄之介と去り長屋に行かせた。
江戸家老・上坂内膳(南原宏治)が石森に滞在を訪ね江戸の働きが弱いと言われ、又八郎はおゆみと友を訪ね帰りを兼七(坂田雅彦)が見張り、雨の夜に一緒に寝て話し由亀(清水美砂)と松三郎(長谷川宙)を思い出し、昼に川で精霊舟と笹舟を流し、おゆみが攫われ権三がおゆみの両親の過去を聞きおゆみの母の前の亭主・兼七の恨みを聞き兼七の娘と知った。
又八郎は弥三(草薙良一)から達吉の住まいを聞き庄八(きたろう)が尾行し、又八郎は兼七とおゆみを見つけ、兼七がおゆみに帰れと謝り又八郎と権三が迎えに来て捕らえ、又八郎はおゆみと帰り佐知が尾行し庄八が物を返せと要求し又八郎は公儀隠密と言うと襲われ、聞いた佐知がおゆみを助け、又八郎は公儀隠密を追い払い、佐知が公儀隠密が何故襲うと尋ね、又八郎は嗅足組の頭を聞くが答えず、理由が聞きたいと言われ事情を話し由亀が嗅足組に殺され理由を知りたいと言った。


脚本:金子成人
演出:長沖渉
原作:藤沢周平

第4回:武士の魂

坂部六佐衛門(長門勇)は麻田藩下屋敷の盗賊対策用心棒の青江又八郎(村上弘明)と初村賛之丞(四方堂亘)を見回り将棋盤を求められ、又八郎の長屋に細谷源太夫(渡辺徹)が来て相模屋吉蔵(坂上二郎)からに又八郎を呼び荒らされた部屋を調べ、おりき(黒田福美)の店で竹蔵(海野真弘)が目撃を聞いた。 佐知(黒木瞳)はお順(かないみか)とお光(幸亜矢子)から新顔を聞き国元の嗅足組と考え石森左門(近藤正臣)に人手不足と言い、渋谷雄之介(中居正広)は文(風吹ジュン)を訪ね娘・美佐(曽根由加)が奉公と聞き帰りに会うと源太夫が見かけた。
又八郎は初村から細谷一家が好きと聞き、坂部から仕官を言われ、又八郎に佐知が国元の嗅足組が江戸に来ていると伝え、公儀隠密が探っていると言い佐知が国元が不穏で探りを言いお順とお光を送り、又八郎は女中・雪野(柾木良子)から初村を聞かれ伝えると楓を取られたと片倉小四郎(猫股博志)に乗りこみ2人を斬り殺したと聞いた。
又八郎は源太夫は初村を追う片倉新十郎(小林大介)と松永東吾(村田暁信)に仇討ちで立ち合い斬られ、見届け人になり源太夫は吉蔵に初村の後の仕事を頼み、2日後に坂部から盗賊が捕らわれ解雇と言われた、帰途に襲われたが斬り合い追い返し、佐知はおさと(増田未亜)から又八郎を国元の嗅足組が襲ったと聞き左門に不審と疑惑が生まれた。


脚本:金子成人
演出:尾崎充信
原作:藤沢周平

第5回:陰謀

青江又八郎(村上弘明)は相模屋吉蔵(坂上二郎)と細谷源太夫(渡辺徹)の喧嘩を見て仕事を待ち、ヤクザが居酒屋女将・おりき(黒田福美)に絡むと見た又八郎と源太夫が追い払い、又八郎の長屋で渋谷雄之介(中居正広)から渋谷甚之丞(渡辺裕之)からの書状と金を渡され藩は筆頭家老・坂井主税(峰岸徹)が治め活気が無いと言った。
中仙道板橋宿でお順(かないみか)とお光(幸亜矢子)は佐知(黒木瞳)に報告し、西尾太郎兵衛(六平直政)が石森左門(近藤正臣)に不審はないと報告し、佐知が公儀隠密の国元侵入と目的を訪ねると無用と言われ、おりきの店で又八郎と源太夫と雄之介が飲むとおしま(星ともえ)が来て酔った。
又八郎と源太夫は吉蔵から遊郭の用心棒の仕事を受け行き、お光(幸亜矢子)と小菊(川俣しのぶ)とあやめ(菊池彩)とひな菊(近江七恵)に会い、楼主(ドン貫太郎)に案内され住み込み代書し、又八郎を佐知が訪ね国元で若者が不満で又八郎を頼るが次々殺され密偵が混ざり、又八郎は生前の谷口権七郎(蟹江敬三)から坂井の名を口にするなと言われたと言うと、佐知が死を疑い嗅足組の扱いで意見が別れたと話し、又八郎が公儀隠密に狙われるかは不明だった。
又八郎は佐知に密書を見せ国元の嗅足組と公儀隠密に狙われ左門と度々会ったと言い、佐知は志乃(三田篤子)から谷口の屋敷から人が行方不明と聞き、左門に谷口を尋ね病死と言われ嗅足組の扱いを尋ね、又八郎に不正が有り巻き込まれたと坂井だと告げ、佐知は仲間に国元の嗅足組との別の行動を告げた。


脚本:金子成人
演出:尾崎充信
原作:藤沢周平

第6回:過去の男

青江又八郎(村上弘明)と佐知(黒木瞳)はおりき(黒田福美)の店で密書を調べ、石森左門(近藤正臣)が佐知を見張り、又八郎は鮫島屋長兵衛(角野卓三)を狙う喜太郎(宮下直紀)を追払い、細谷源太夫(渡辺徹)と文(風吹ジュン)が宮参りし、渋谷雄之介(中居正広)と美佐(曽根由加)が会うと源太夫らに見付かり文は知っていたと言った。
おりきがおあき(坂上かおり)から好きな桶職人・喜太郎が変と聞き、又八郎が来て相談されると、源太夫と文が来て美佐の事で喧嘩し、佐知が又八郎を呼び出し坂井主税(峰岸徹)が江戸に来ると告げ、又八郎はおあきと喜太郎を見かけ、鮫島屋の側で夜鷹(塩見多恵子)が喜太郎に言い寄り逃げ、又八郎はおりきに喜太郎が鮫島屋を狙うと言うとおりきから恨む訳を鮫島屋が過去を隠していると聞いた。
又八郎は喜太郎に会い鮫島屋を殺すと聞きおあきの事で迷っていると言い、又八郎は鮫島屋に過去を話し喜太郎が狙うと告げ詫びて手打ちを持ち掛けると用心棒を解雇された、相模屋吉蔵(坂上二郎)が又八郎に理由を尋ねるが答えず、おりきに事情を話し手紙で坂井の江戸入りを知った。
坂井と左門が予定と、密書と公儀隠密と又八郎を話し江戸・嗅足組の佐知が谷口の死を疑うと告げ、又八郎は坂井を見張るとお順(かないみか)とおさと(増田未亜)とお光(幸亜矢子)から動くなと言われ佐知から任せろと言われた。
翌日に又八郎は坂井を尾行し左門に見付かり逃げ、長屋に帰り鮫島屋の市松(山岡弘征)から鮫島屋の連絡を告げ喜太郎と行き、生駒屋の件と謝られ喜太郎が認め手打ちし、帰りに鮫島屋が雇った浪人に襲われ斬り、おあきが喜太郎を手当てした。


脚本:金子成人
演出:田中賢二
原作:藤沢周平

第7回:対決

佐知(黒木瞳)は石森左門(近藤正臣)から坂井主税(峰岸徹)の近くに青江又八郎(村上弘明)が現れたと聞き坂井の江戸訪問を知ったか疑問と聞き、又八郎は長屋で竹蔵(海野真弘)と松三(櫻木健一)に会い、細谷源太夫(渡辺徹)と文(風吹ジュン)は神保家用人・内藤(加地健太郎)から美佐(曽根由加)の佐々木伊織との縁組を聞いた。
又八郎は美佐から縁談を聞き渋谷雄之介(中居正広)に相談すると答え、佐知から呼ばれ勝手に坂井に近づき嗅足組の頭領・石森に疑われたと言われ、坂井の動きを江戸嗅足組が尾行すると、夜に駕篭をおさと(増田未亜)が尾行し長戸屋(前田昌明)に行った。
又八郎は佐知から聞き、松三が番頭に妹・おさとが主人に手籠めにされたと文句を言い主人に会うとおさとが違う人と言い、様子を又八郎が見ておりき(黒田福美)の店で佐知に昨夜の人物が主人と告げ、雄之介が源太夫に美佐と将来一緒になりたいと言うと拒否されたが美佐は源太夫と言い争った、源太夫は相模屋吉蔵(坂上二郎)から仕事を貰い、長戸屋で石森に浪人が顔を確かめたと告げ用心棒を雇えと言われた。
正徳6年正月に坂井は江戸を発ち、又八郎は相模屋と話し、石森は西尾太郎兵衛(六平直政)から佐知の動きを聞き手を打つと話し、お順(かないみか)が志乃(三田篤子)から谷口家周囲を聞き帰りに西尾一味に襲われ、又八郎は佐知から長戸屋と坂井の繋がりを聞き、お順が志乃と会えなかったと報告し、又八郎は長戸屋の側で用心棒の襲われ源太夫が居て斬り合い、源太夫は仕事を止めさせられ文から美佐の縁談を断ったと聞いた。
又八郎は源太夫に会い仕事が無くなり縁談も無くなったと泣かれ長戸屋の古い手拭いに古い印があり絵図と同じで、佐知は手紙で国元の八重とお初が行方不明と知った。


脚本:金子成人
演出:長沖渉
原作:藤沢周平

第8回:疾風(はやて)

正徳6年冬江戸で青江又八郎(村上弘明)は相模屋吉蔵(坂上二郎)で細谷源太夫(渡辺徹)と坂部六佐衛門(長門勇)の指名の仕事で行き、女中・多恵(森山祐子)に会い藩主の娘・鶴姫(ともさかりえ)の警護を頼まれ、大家・茂兵衛(川辺久造)が松三(櫻木健一)に家賃を求めた。
江戸嗅足組のお栄(尾高久美子)とお光(幸亜矢子)が佐知(黒木瞳)の命で桑山藩に向かうと襲われ、知らせを受けた佐知が老爺(三川雄三)宅で重傷のお光に会い国元嗅足組に待ち伏せられ動きが漏れていると聞き、お順(かないみか)が西尾太郎兵衛(六平直政)に佐知と又八郎の関係を詰問され既に佐知を裏切ったと言われ国元の出来事を調べていると話した。
又八郎と源太夫は鶴姫に会い浪人を見たと名を聞かれ屋敷に泊まれと言われ、坂部から外出の警護を頼まれ、鶴姫に長屋に案内を求められ源太夫の家に行き文(風吹ジュン)と会い、又八郎は渋谷雄之介(中居正広)から国元・渋谷甚之丞(渡辺裕之)からの手紙を受け取り、又八郎の長屋に行き松三から家を入れ替わると言われた。
又八郎と源太夫と鶴姫はおりき(黒田福美)の店で竹蔵(海野真弘)と会い、鶴姫が目刺しを食べ酒を初めて飲み酔い寝込み屋敷に運び坂部から公儀の目に触れると取り潰されると嘆かれた、国元嗅足組がお光を襲い一家を殺し佐知が見つけ、又八郎と雄之介が長屋に戻ると佐知が役人が居ると止め、殺害された松三が運び出された。
又八郎は自分が狙われたと知り、佐知が国元嗅足組と言い、石森左門(近藤正臣)を斬りに行く又八郎を佐知が止め、雄之介が国の不満者が動き始めたと自重を求めた、坂部は源太夫から又八郎の事情を聞き、3日後に帰国する鶴姫が又八郎と源太夫に気ままな町歩きが楽しかったと言った。
桑山藩で甚之丞が家老・間宮兼元(森川正太)と公儀隠密潜入が長戸屋が大口屋と変わった裏の疑惑があり坂井主税(峰岸徹)が関わると告げた、佐知はおさと(増田未亜)から国元から急ぎの書状が石森に届いたと聞き又八郎に石森の帰国を告げ、又八郎と佐知は石森の帰国を止め様とするが逃げられた。


脚本:金子成人
演出:吉田雅夫
原作:藤沢周平

第9回:浮草の女

青江又八郎(村上弘明)と佐知(黒木瞳)は絵図面が6年前開墾の新田と考え長戸屋と坂井主税(峰岸徹)の印を考え、石森左門(近藤正臣)の動きが不明で江戸嗅足組に石森と通じる者がいると考え、佐知は江戸嗅足組に国に向かったお久とさよが不明と伝え、細谷源太夫(渡辺徹)が女から弥助(牧村泉三郎)がおまつ(順みつき)を名指しと聞きおまつを尾行し男から金を取れと言われるのを聞いた。
又八郎はおりき(黒田福美)の店で源太夫からおまつと弥助を話しおりきの知り合いのおなみ(松永麗子)から父・弥助の行状を相談され調べたと聞き、作蔵(小木茂光)がおりきにまと割り付き、又八郎は渋谷雄之介(中居正広)から渋谷甚之丞(渡辺裕之)の書状を受け取り新田捜査が発覚し石森らに襲われたと知り、源太夫宅で佐知と新田の不正を確かめ、文(風吹ジュン)が坂井の記号がいちじくと読み、又八郎は坂井の屋敷のいちじくの木を思い出した。
作蔵がおりきに金を求めると又八郎と源太夫が来て、源太夫とおなみがおまつの家に行き作蔵がおまつに金をせびり、おなみがおまつを見て父の相手が母と言い口論した、又八郎は源太夫から聞きおりきに作蔵と切れろと話すと作蔵が来て金を求め、又八郎と源太夫は作蔵におまつとおりきから金を無心と責めると見たおりきが手切れ金と言った。
佐知はおさと(増田未亜)から国元に呼ばれたと聞き止め、又八郎と会う見張りを命じ、お順(かないみか)に場所を告げると国元嗅足組と西尾太郎兵衛(六平直政)来て内通者と知り問い詰めると人質を聞くが刺し殺した、佐知は又八郎にお順の内通と殺害を告げ、嗅足組は浮草だと言い抱き合い、又八郎から国に向かうと言われた。
又八郎は相模屋吉蔵(坂上二郎)と源太夫に見送られ国に向かい、石森が江戸に戻り、佐知はおりきを訪ね又八郎は国に戻ったと告げ飲みあった。


脚本:金子成人
演出:長沖渉
原作:藤沢周平

第10(e)回:それぞれの道

青江又八郎(村上弘明)は桑山藩に入り伍助(瀬川哲也)とおもよ(此島愛子)と青江松三郎(長谷川宙)に会い、渋谷甚之丞(渡辺裕之)に会い家老・坂井主税(峰岸徹)への不信が生まれ始めたと聞き、坂井は藩主から不審な噂を問われ否定し、間宮兼元(森川正太)が反論すると小野平佐衛門(児玉謙次)が柳田利重(長谷有洋)が諫め、間宮が甚之丞に又八郎を呼ばせた。
又八郎は「昨夏に若手藩士の不満が起き、同じ頃に公儀隠密が新田開発の不正を掴み、又八郎が密書を入手したが、坂井が国元嗅足組に又八郎らを襲わせ由亀(清水美砂)を殺し新田開発の不正を揉み消そうとした」と言い密書を見せ、証拠を求める坂井と刺し違えると言うと、坂井は借金対策と言い谷口は知っていたと告げ、又八郎は坂井に退陣を求めると自害した。
江戸の上坂内膳(南原宏治)は坂井病死の知らせを受け、石森左門(近藤正臣)は藩邸から旅籠に移り尾行した佐知(黒木瞳)が嗅足組の裏切りと襲うが傷つき、坂部六佐衛門(長門勇)が病の文(風吹ジュン)を看病する細谷源太夫(渡辺徹)を訪ねると渋谷雄之介(中居正広)が美佐(曽根由加)の母に薬を届けに来て又八郎の帰参を告げた。
坂部は源太夫に国に帰り家族を考えろと朝田藩への仕官を求めた、3日後又八郎は江戸に戻り佐知が迎え、おさと(増田未亜)が石森が待ち構えていると告げ、又八郎と佐知は石森に会い佐知は谷口の死は毒殺で嗅足組が裏にいる谷口の考えが嫌になったと聞き、又八郎と石森が斬り合うと石森に落雷し、相討ちで石森を倒した。
2月後に7代将軍が死去し、又八郎は江戸で桑山藩に復帰し、佐知に国元の命で嗅足組解散を命じ、次将軍吉宗が藩の隠密を嫌うのが理由だと言うと、佐知は承伏出来なく又八郎に殺されるのは本望と自害を図ると止め、お家取り潰しを避けるためと説得した。
相模屋吉蔵(坂上二郎)と又八郎とおりき(黒田福美)が雄之介と美佐の祝言を行い、相模屋は店を閉め、源太夫は仕官し、それぞれ別れて旅立った。


脚本:金子成人
演出:田中賢二
原作:藤沢周平

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