雲霧仁左衛門(1995)

キャスト

雲霧の一味
雲霧仁左衛門(山崎努):雲霧一党の頭
木鼠の吉五郎(石橋蓮司):雲霧一党の二番手
七化けのお千代(池上季実子):何にでも変装する。
因果小僧六之助(佐藤和久):つなぎ役などをこなす青年。
州走りの熊五郎(本田博太郎):つなぎ役から潜入まで何でもこなす男。
寝牛の治平(奥村公延):盗人宿の管理から仁左衛門への繋ぎ
玉虫のおもん(佐藤恵利):治平の娘。
黒塚のお松(大橋芳枝):仁左衛門の盗人宿で家事。
白糸のおみつ(小田切優美):仁左衛門の盗人宿で家事。
富の市(六平直政):引き込み役。
おかね(深浦加奈子):
山猫の三次(山田辰夫):引き込み役。

火付盗賊改方
安部式部(中村敦夫):火付盗賊改方長官。
山田藤兵衛(西田健):火付盗賊改方与力。
岡田甚之助(平泉成):火付盗賊改方与力。
高瀬俵太郎(鷲生功):火付盗賊改方同心。
井口源助(河野実):火付盗賊改方同心。
政蔵(不破万作):岡っ引。通称「浅草の政蔵」。
桶屋の安太郎(山口真司)

密偵 お京(増田恵子):通称「めんびき(女掏摸)お京」。
留次郎(三浦賢二):通称「鹿伏の留次郎」。
豊次郎(芝本正):主に張り込みや尾行を担当する。
粂三(廣田行生):元は仲間集め、

その他
辻蔵之助(丹波哲郎):仁左衛門(辻伊織)の実兄。
櫓の福右衛門(小野武彦):盗賊の頭。
松屋善兵衛(神山繁):名古屋の豪商。
越後屋善右衛門(草薙幸二郎):豪商。
由之助(ひかる一平)

スタッフ

原作:池波正太郎
監督:工藤栄一・齋藤光正・舛田明廣・原田雄一・小笠原佳文・原田徹・杉村六郎
脚本:宮川一郎・古田求

1:おかしら(90分スペシャル、1995年11月29日)

雲霧一党の頭・雲霧仁左衛門(山崎努)は長屋に戻り、火付盗賊改方与力・山田藤兵衛(西田健)らが密偵・留次郎(三浦賢二)に仁左衛門を尋ねると見たことがなく、同心・高瀬俵太郎(鷲生功)と岡っ引・浅草の政蔵(不破万作)が繋ぎ方法を尋ねると3月前の盗っ人宿を教えたが空だった。
寝牛の治平(奥村公延)に七化けのお千代(池上季実子)が挨拶し、近江屋にばけた雲霧一党の二番手・木鼠の吉五郎(石橋蓮司)が婚礼に向かい、武蔵屋清兵衛(原哲男)宅で準備しつなぎ役・因果小僧六之助(佐藤和久)が酒屋にばけて出入りし婚礼行列が着き、若旦那・清太郎(伊庭剛)が迎えしきたりと錠前を渡し婚礼が行われ、その夜に州走りの熊五郎(本田博太郎)が様子を見、清太郎が酔い寝込みお千代が女中の引き込み・白糸のおみつ(小田切優美)と薬で眠らされた店の連中を見て、仁左衛門ら一味を引き込み蔵の錠を開け金を盗み去った。
翌朝に盗賊改・山田が来て金とお千代が無く、お千代の長屋も空で留次郎は清太郎が惚れたのは七化けのお千代だと告げたが長屋も近江屋も空で、治平と六之助とお千代を黒塚のお松(大橋芳枝)と治平の娘・玉虫のおもん(佐藤恵利)が待ち、お千代は仁左衛門に6月振りに会い、まだ火事が怖いかと聞かれ幸せだと答え、仁左衛門は一味が大きく終わりにする為に2-3年金を集めると話し、小頭・吉五郎が盗賊改長官・安部式部(中村敦夫)就任を伝えると仁左衛門は仕事を中止し相手を調べると言い、山田らが新長官準備しぼやくと安部が来て叱り雲霧一党逮捕が目的と言うと、高瀬が密偵は金が掛かり自分らも窮乏と訴え安部は私財を使うと答えた。
安部は山田と密偵・お京(増田恵子)に会い雲霧一味らしき男に近づくと言い、仁左衛門と吉五郎は医師・竹村玄洞(早川純一)が高利貸しで浪人が守り、仁左衛門は盗賊改が待つと考え様子見に仕事を考え富の市(六平直政)に密偵に注意と伝え、富の市が玄洞屋敷に按摩に行き、料理屋でお京が草間の勘蔵(片桐竜次)を奥に呼び入れ誘い、勘蔵は仲間に玄洞押し込みを指示し、熊五郎が玄洞の番頭の女房・おさと(川崎あかね)が殺され六之助に引き込みを入れる時と言い、仁左衛門は刀商人で盗賊改に近づき安部と話し、6年前に縁を切った勘蔵を見て尾行しお京と会い、お京が玄洞屋敷に働きに入った。
仁左衛門は吉五郎らに勘蔵も狙うと告げ急ぎ働きで今夜と考え、仁左衛門は吉五郎と張り込むと富の市が向かいの家に役人が居ると伝え、勘蔵一味がお京に戸を開けさせ入ると盗賊改が押し込み、仁左衛門らが勘蔵を捕らえ責めると自害し熊五郎に捕り方に紛れて蝋形を取らせ、熊五郎は合い鍵を作り仁左衛門らは寝る浪人を気絶させ金を盗み出し、山田は暁清兵衛門一味逮捕を告げると政蔵が雲霧一味が玄洞から金を奪ったと伝え、安部は人別改めを指示し、熊五郎と仁左衛門は川に潜り逃げ去った。


監督:工藤栄一
脚本:宮川一郎

2:狙われた男(1995年12月13日):46m

雨の日に駒寺の利吉(螢雪次郎)は、六之助(佐藤和久)が船宿佐原屋に入るの見、六之助はおもん(佐藤恵利)と話し、利吉は密偵・留次郎(三浦賢二)に伝え30両要求し、山田藤兵衛(西田健)は金を放談し、岡田甚之助(平泉成)は不満だった。
吉五郎(石橋蓮司)が仁左衛門(山崎努)に岡田への工作を話し始め、お千代(池上季実子)が岡田と八重(塚本加奈子)と会うのを見て近づき、印籠を買うと熊五郎(本田博太郎)に連れ高く買った、利吉は金を受け取り留次郎を六之助に連れるとお千代と船で出かけ、留次郎が追うと捕らえられ密偵と聞いた六之助が刺し殺し、利吉は病で、盗賊改めは利吉を探し、佐原屋の廃棄処置をし六之助は吉五郎から留次郎の黒幕調べを言われた。
六之助は盗賊改め屋敷を探ると仁左衛門が止めて仕置きなしと言い、安部(中村敦夫)と山田が留次郎を話し、お京(増田恵子)が呼ばれ利吉の住まいを尋ねられ答え山田が探し、岡田はお千代に呼ばれ熊五郎が儲けすぎたと金を渡し山田の名を出し、利吉が盗っ人宿を知っていて探していると答え、岡田は八重に店を辞めろと話した。
高瀬(鷲生功)と政蔵(不破万作)が利吉の家を突き止めるが死んでいた、山田は利吉の死を隠し見張り、六之助と熊五郎は利吉を探し近づくと盗賊改めが待ち伏せ、吉五郎と六之助と熊五郎は罠に掛かり六之助だけが捕らえられ安部は辛抱強く責めさせ、仁左衛門は安部の屋敷の見取り図を調べお千代に岡田の様子を尋ね、会い金を渡し安部の屋敷に火を付けさせ、火消しに化けた仁左衛門らが六之助を助け出した。


監督:斎藤光正
脚本:宮川一郎

3:兄いもうと(1996年1月10日):46m

安部(中村敦夫)は部内に内通者がいると疑い、山田(西田健)は与力・岡田(平泉成)の所在が不確かと告げ、岡田は六之助(佐藤和久)の似顔絵を不確かと言い尾行する政蔵(不破万作)から女遊びの金を出どこを聞かれ古道具屋に連れ、別れてから八重(塚本加奈子)を訪ねると吉五郎(石橋蓮司)がいてしばらく預かると金を渡した。
仁左衛門(山崎努)は盗賊改めと六之助の立て看板を見て、吉五郎と名古屋の豪商・松屋善兵衛(神山繁)の様子を尋ねお千代(池上季実子)の出番と言い、吉五郎が松屋に公家の後家と白姫を紹介し、男が盗賊改めに六之助の情報を売りに来た、六之助は母の墓に参りと娘を見かけるとヤクザが襲い助けて逃げ盗賊改めが尾行した。
六之助が娘・おしの(小林綾子)を熊五郎(本田博太郎)とおみつ(小田切優美)の家に連れ母の墓と聞き、吉五郎と白姫に化けたお千代が松屋に会い過ごし、六之助はおしのの話しから妹と考え養い親が殺され借金で身を売ると聞き、安部と山田は男を呼ぶ名を聞き伊助(吉田次昭)と聞き岡田が盗みみた、熊五郎は吉五郎に相談しおもん(佐藤恵利)が長屋を調べ吉五郎は話しが合いすぎると仁左衛門に告げた。
六之助は急ぎ、岡田は山田を誘うが断られ熊五郎に六之助を呼ばせ伊助が売ったと伝えた、おしのが逃げ六之助が刺し殺し長屋で伊助を殺し、仁左衛門は吉五郎に安部が嵌めようとしたと言うと熊五郎が六之助の殺害を告げ、お千代が仁左衛門に松屋が自分を名古屋に連れると伝えると仁左衛門は名古屋に向かった。


監督:斎藤光正
脚本:宮川一郎

4:川止め(1996年1月17日)

盗賊改めの探索でも雲霧一味は見つからず、山田(西田健)は与力らに安部(中村敦夫)が一味を江戸から逃さぬ様に周辺に配備を依頼すると伝えた、名古屋の豪商・松屋善兵衛(神山繁)を狙う雲霧一味は江戸を発ち島田宿で大井川を渡る予定だが雨が降り、宿の主人が仁左衛門(山崎努)に挨拶し、沢田喜兵衛(清水章吾)がおみつ(小田切優美)を家に招くが断り、奉行所が吉五郎(石橋蓮司)の宿改めを行い川止めの連絡が入った。
熊五郎(本田博太郎)が小屋で六之助(佐藤和久)と会い川止めと伝え、脇本陣でお千代(池上季実子)は松屋と過ごし、おみつは熱を出し沢田に連れられ、盗賊一味が脇本陣を襲い金を要求し雲霧を名乗り、松屋を襲うとお千代が1人を質に追い返した。
熊五郎と六之助は盗賊一味が雲霧を名乗るのを聞き尾行し、沢田とおみつを見かけ、吉五郎がお千代の噂を仁左衛門に告げ雲霧を名乗る盗賊一味を話し、熊五郎が沢田が関係すると言い、沢田がおみつに死んだ娘・おようを話し、連絡を受けた山田は高瀬(鷲生功)と政蔵(不破万作)を島田に行かせ、沢田をおもん(佐藤恵利)が尾行し浪人らが襲い仇と言うと吉五郎が邪魔し、逃げる浪人らをおもんが尾行し隠れ家を見つけ与平(深見亮介)に会い逃げると聞いた。
吉五郎とおみつは沢田から事情を聞き、吉五郎はおもんから聞き仁左衛門が浪人らを待ち伏せ倒し奉行所に送り、お千代が面通しで認め高瀬らが偽と知るが捕らえたのが本物と考え、六之助の人相書きを奉行所に見せ、仁左衛門はお千代に松屋に川止めを解かす指示を出し雲霧一味は川を渡り、仁左衛門はおみつに会い沢田が死んだと聞き連れた。


監督:舛田明廣
脚本:宮川一郎

5:使い鳩(1996年1月24日)

仁左衛門(山崎努)と吉五郎(石橋蓮司)が岡崎で松屋善兵衛(神山繁)とお千代(池上季実子)が名古屋到着と話し、仕込みは山猫の三次(山田辰夫)と言い、松屋が使用人にお千代を女房にすると紹介し使用人の名を教え、盗賊改め・安部(中村敦夫)は山田(西田健)に高瀬(鷲生功)の手紙を見せ助けにお京(増田恵子)と使い鳩を送らせ、高瀬と政蔵(不破万作)は名古屋に着き、吾作が治平(奥村公延)も病で松屋に連れた。
お千代は治平を知り合いと言い、松屋は養生を言い、治平はお千代に吾作が山猫の三次と告げた、お京が高瀬と政蔵に来て、お千代は見取り図を受取ると桔梗屋が来たと知らされ吉五郎と会い、吉五郎は大須の料理屋へ行きお松(大橋芳枝)とおもん(佐藤恵利)が迎え、仁左衛門に見取り図を渡した。
六之助(佐藤和久)が吉五郎に仕込み役を頼むが隠れておれと言われたが無視し出かけ、お松は仁左衛門に報告し、高瀬が病から助かるが治療費が足りずお京が博打に行き金を作り六之助を見つけ尾行したが逃げられ、六之助が料理屋に逃げ仁左衛門がおもんにお京を尾行させると旅籠に戻り高瀬と政蔵に金を作り六之助を見たと告げ手紙を書くが、おもんが聞き鳩をを逃がした。
仁左衛門と吉五郎はおもんから聞き、高瀬は町奉行・桜田(西園寺章雄)に手紙を江戸に送る願いを断られ、お京は尾張藩の手紙の中に混ぜて送る事を頼むとおもんが見て、吉五郎が飛脚を待ち伏せて高瀬の手紙を奪い、仁左衛門が六之助を責め桑名に行かせ最後と言い、盗賊改め・山田は鳩が空で帰り安部が高瀬へ連絡させ、10日後にもお千代は多くの蔵のどこに金があるか判らなかった。


監督:工藤栄一
脚本:宮川一郎

6:張り込み(1996年1月31日)

お千代(池上季実子)は松屋善兵衛(神山繁)に泊まって行けとねだると「自分と共にある」と聞き、山猫の三次(山田辰夫)に注意し、お京(増田恵子)が高瀬(鷲生功)と政蔵(不破万作)に飛脚が手紙を盗まれたと伝え雲霧の仕業と考え、おもん(佐藤恵利)が見張り仁左衛門(山崎努)に連絡し吉五郎(石橋蓮司)と打ち合わせた。
盗賊改め・山田(西田健)ら数人が名古屋に向かい密偵・豊次郎(芝本正)や桶屋の安太郎(山口真司)が高瀬らを探し会い、直ぐに引き揚げおもんが新手を仁左衛門に伝え、山田らは宿泊先の寺から茶店を見張り、お千代と三次と治平(奥村公延)が松屋の部屋を調べ、松屋がお千代に婚礼の日と妾と手を切りその後に金の出し入れを教えると言った。
政蔵とお京が茶店が盗賊宿と疑い山田は六之助(佐藤和久)を探し、盗賊・櫓の福右衛門(小野武彦)が三次を呼び止め金を渡し、松屋が戻りお千代に金蔵への抜け道を教え夜に出かけ梶山(草薙良一)から公家の婚儀を詳しく聞かれ席を外し吉五郎(石橋蓮司)から聞いた仁左衛門が教えた。
吉五郎が松屋の治平と抜け道を調べからくりが動くが三次が止め結果を仁左衛門に知らせ手間暇がかかり、三次が福右衛門と会うと山田と高瀬が見つけ、福右衛門が三次を責め雲霧の松屋押し込みを問いおきね(速水典子)が三次の世話をし、盗賊改めが福右衛門の盗賊宿と茶店を見張るが限界になっていた。


監督:原田雄一
脚本:古田求

7:松屋襲撃(1996年2月7日)

名古屋で盗賊改め・山田(西田健)らは茶店と福右衛門の盗賊宿のうどん屋を見張るが確証得て居らず、仁左衛門(山崎努)が吉五郎(石橋蓮司)に山猫の三次(山田辰夫)の繋ぎが途絶えていると疑い、治平(奥村公延)がお千代(池上季実子)と三次を疑い、仁左衛門らも盗賊改めに見張られていると感づいていた。
盗賊改めは茶店で騒ぎを起こさせるがお松(大橋芳枝)が1人で対応し、治平は三次を尾行しうどん屋を見つけ、三次はおきね(速水典子)に入れ込み、治平がお千代の使いで茶店に行くが居らず桑名に行き六之助(佐藤和久)とおもん(佐藤恵利)に会い繋ぎを伝え、仁左衛門と吉五郎に会い返事を受け取った。
山田と政蔵(不破万作)らが三次を見つけ尾行し松屋に帰り、引き込みと考え山田はうどん屋と松屋に絞り見張り、お千代が三次に繋ぎを頼み日付を遅く言い桑名へ行かせ、仁左衛門は熊五郎(本田博太郎)に三次殺害を命じ、うどん屋から福右衛門(小野武彦)と三次が出て盗賊改めが尾行し、お松がそれらを見て吉五郎に知らせ、三次が桑名のおもんと六之助に会うと争い逃げる三次を熊五郎が殺し、密偵・豊次郎(芝本正)が尾行していると六之助に言い殺した。
仁左衛門が吉五郎に今夜決行と命じ、見張る盗賊改めらを襲い倒し、松屋を襲撃し鍵を求め拒まれるとお千代を人質にして脅し得て、金を盗み運び出し、仁左衛門はお千代をねぎらい、山田が駆けつけると仲間は埋められ松屋は妻を取られたと嘆いた。


監督:小笠原佳文
脚本:宮川一郎

8:まわしもの(1996年2月14日)

雲霧一味と盗賊改めは江戸に戻り盗賊改め・山田(西田健)は与力・岡田(平泉成)を見張り川崎万衛門宅に行き八重(塚本加成子)と会うと吉五郎(石橋蓮司)が訪ね、おもん(佐藤恵利)が父・治平(奥村公延)と働き仁左衛門(山崎努)がお千代(池上季実子)に最後の大仕事を話し、吉五郎が仁左衛門に岡田の様子を伝え次の仕事を尋ねた。
熊五郎(本田博太郎)は岡田に呼ばれ会い帰った山田らと安部(中村敦夫)の話しが聞きたいと言われ、山田は岡田を疑うと岡田が名古屋の様子を聞いた、山田は安部に岡田が不審と告げ、政蔵(不破万作)と高瀬(鷲生功)は岡田の行く店を繋ぎと見張り、熊五郎は繋ぎが多すぎて岡田の様子がおかしいとおみつ(小田切優美)に仁左衛門に伝えさせ、仁左衛門は盗賊改めに見張られていると知った。
岡田は熊五郎に仁左衛門に会わせろと要求し吉五郎が聞き、熊五郎は盗賊改め・村田(竹村健)に尾行され殺し吉五郎が怒り、仁左衛門が岡田に価値が無くなったと考え、岡田は安部に雲霧一味を探索し接したと伝えた、山田は様子を見ると言い、岡田と盗賊改めは繋ぎ・源助(河野実)を斬った。
仁左衛門は吉五郎と熊五郎を逃がし自ら岡田始末を言い、村田の通夜に安部と山田がまちぶせ、吉五郎は八重を逃がし、治平とお千代が八重の叔父夫婦に化け岡田を呼び出し盗賊改めが追うと、仁左衛門が岡田を斬り殺し消えた、。


監督:工藤栄一
脚本:宮川一郎

9:不知火の勇五郎(1996年2月21日)

人足寄せ場から不知火の勇五郎が脱走し、政蔵(不破万作)と高瀬(鷲生功)から似顔絵を見たお京(増田恵子)はいい男なのに何故大泥棒かと尋ね、町に人相書きが貼られ仁左衛門(山崎努)とお千代(池上季実子)が見て話し、盗賊改めが斬られた男・仙之助(河西健司)を政蔵の家に運び込み重病で嘗め帳を見つけ、聞いた安部(中村敦夫)は不知火の勇五郎の形で現れお京を呼んだ。
おもん(佐藤恵利)と治平(奥村公延)が六之助(佐藤和久)が持って来た絵をお千代に渡し勇五郎を調べさせ、仙之助が政蔵の家から出て尾行するが消え熊五郎(本田博太郎)の店に逃げ込み1件を自分で買うと言い、仙之助が粂三(廣田行生)を訪ね仲間集めを頼むと勇五郎と言われ熊五郎が頭と答え、おもんと六之助が北町奉行所から勇五郎の書類を盗めお千代に渡し仁左衛門は禁足した。
勇五郎=安部は熊五郎に会い仁左衛門に会わせろと求め、熊五郎が尾行するとお京が化けた女郎屋に行き、熊五郎は仲間に専と勇五郎を伝え、仁左衛門は1対1で会うと言いお千代も連れた、勇五郎と仁左衛門は襖ごしに話しお千代が隠れ聞き、仁左衛門はお千代の鈴で試し安部と見抜くが盗賊改めが襲いお千代が捕らえられた。
吉五郎(石橋蓮司)と仁左衛門は熊五郎に岡場所で粂三とお京を捕らえさせ、盗賊改めがお千代を責めるが答えず、安部は粂三とお京との交換を求められると応じ、安部と高瀬がお千代を連れ交換場所に行き、仁左衛門は吉五郎と粂三とお京を連れ、交換し斬り合うと盗賊改めが襲い吉五郎の爆裂弾で逃げた。


監督:工藤栄一
脚本:宮川一郎

10:拾った娘(1996年2月28日)

深川岡場所で六之助(佐藤和久)と吉五郎(石橋蓮司)が朝帰りし、六之助が足抜き騒ぎに関わり吉五郎が止めたが深入りし、娘・おひさ(及森玲子)を熊五郎(本田博太郎)の古着屋に連れ父・与助(上田忠好)が相模の軍次(谷口孝史)に借金した事情を聞き、与助の長屋へ行き霞の七三(津嘉山正種)に会い連れた。
吉五郎は仁左衛門(山崎努)に相模の軍次の悪行を告げ、仁左衛門と吉五郎らが軍次一味を襲い証文を取返し燃やし軍資金を取り屋根船を奪い逃走し、軍次は政蔵(不破万作)に雲霧が現れたと伝え高瀬(鷲生功)らに伝え、吉五郎は与助を訪ねた七三に会った。
吉五郎は七三から与助と組んで仕事したが伊兵衛は死におひさは吉五郎の子だと聞いた、仁左衛門はおみつ(小田切優美)からお松(大橋芳枝)が相模の軍次の事で不満だと聞き、安部(中村敦夫)は力があると判ったと言い、お千代(池上季実子)が吉五郎がはっきりしないと言い、吉五郎は与助とおひさを訪ね、熊五郎はお千代と仁左衛門と話した。
吉五郎は七三から与助の治療費用を話しまむしの多十(久賀大雅)一味と組む盗みを要求された、六之助が仁左衛門の使いで来て吉五郎におひさと関わるなと告げ好きな女と言うと否定され、仁左衛門とお千代が六之助に違うと言い、治平(奥村公延)が仁左衛門に霞の七三の事を告げた。
吉五郎は七三に話すと、仲間と居ておひさらを質に盗みを要求し、六之助とお松と熊五郎が与助とおひさを医師に連れ出し、仁左衛門が与助におひさが誰の子か聞き七三に脅され吉五郎に子と偽ったと聞き出し、仁左衛門は吉五郎におひさが子でなく七三が組んだ芝居と告げ、吉五郎と七三とまむしの多十一味が商家に乗り込むと仁左衛門らが待ち伏せ捕らえ盗賊改めの門外に並べた。


監督:工藤栄一
脚本:宮川一郎

11:おかね富の市(1996年3月7日)

政蔵(不破万作)が配下と見回り盗賊一味を見つけ鳩栗の大五郎(金子研三)の手下・甚助(塩見三省)と争い逃がし、盗賊改め・山田(西田健)に報告し、大五郎は甚助らに300両では少ないと言い、甚助は日本橋の井筒屋を狙うと言い、吉五郎(石橋蓮司)が仁左衛門(山崎努)に井筒屋を見せ油問屋で裏で悪儀な金貸しと告げ半年前から富の市(六平直政)を入れたが繋ぎはないと告げた。
菜売り・おかね(深浦加奈子)は井筒屋清右衛門(前田五郎)に来て富の市に会い、富の市は帰りおかねに惚れ困りおかねが来て謝り目が見えると知られ言い寄り、熊五郎(本田博太郎)が見て仁左衛門と吉五郎とお千代(池上季実子)に告げ、おかねは頭・夜兎の文蔵(須賀不二男)に告げ最後の勤めと言い、富の市は井筒屋から金蔵は三重で全てからくりと聞き、熊五郎からおかねが密偵と疑われ怒った。
政蔵が甚助を見つけ盗賊改めを呼び張り込み、おかねは助三(入鹿尊)に急かされ富の市の絵図を写し、助三は大五郎に渡し文蔵殺しを言われた、富の市と熊五郎の話しをおかねが聞き、仁左衛門が吉五郎とお千代と話し六之助(佐藤和久)に見張らせお千代がおかねに行き、富の市はおかねに何が目当てか問い追い払い六之助が尾行した。
おかねは文蔵に帰り井筒屋の図面を知らず、助三が大五郎に渡したと言い襲い殺し、盗賊改めが踏み込み、六之助がおかねを助け仁左衛門らに連れおかねが文蔵と働き大五郎に裏切られたと全てを話し、富の市に惚れたのは本当と謝った、仁左衛門は2人を許すがおかねは去らず仁左衛門の仲間に入った。
山田と高瀬(鷲生功)らは大五郎の居場所を知り、吉五郎が井筒屋のからくりを調べ仁左衛門に知らせ押し込みを決め、富の市とおかねが助三を襲い熊五郎が手伝い殺した、盗賊改めが大五郎一味を押し込み捕らえ、仁左衛門らは井筒屋に押し込みからくりを破り金を奪った。


監督:原田徹
脚本:宮川一郎

12:引き込み(1996年3月14日)

和田屋の手代・伊助(田中隆三)がお時(南條玲子)を引き入れ倉で抱き合うと盗賊団が押し込みお時が逃げ伊助が斬られ川に落ち店は雲霧一党・おちか(泉知奈津)を含め殺され、熊五郎(本田博太郎)とお千代(池上季実子)が伊助を見つけ生きていた、盗賊改め・安部(中村敦夫)と山田(西田健)らが調べ大勢の荒仕事で、伊助が消え探した。
お千代が伊助を看病し、伊助は気づき和田屋主人(峰蘭太郎)は殺されたと聞きお時を不明だが、人相書きが出回ると聞きお松(大橋芳枝)が来た、仁左衛門(山崎努)は吉五郎(石橋蓮司)と熊五郎とお千代と六之助(佐藤和久)らと引き込み・おちかが殺され誰かに横取りされたが、出来過ぎと考え狙われ取り戻すと考えた。
熊五郎は大工・弥一(伊藤敏八)に見取り図を尋ね、おけいが弥一から手なずけた伊助が生きていると告げ血桜の銀蔵(亀石征一郎)は雲霧に勝てないと後悔を聞き、弥一は政蔵(不破万作)と高瀬(鷲生功)に捕らわれ安部と山田は拷問に掛け、伊助がお松を縛り逃げ六之助が尾行し奈良屋に行きお時を聞くと居なく盗賊改めが待ち伏せ六之助を見つけ、伊助が家でお時に会い六之助が見た。
安部と山田は雲霧一味が伊助を尾行すると知り雲霧を狙い、仁左衛門は吉五郎は銀蔵の仕業と知り策を練り、お時と伊助は寺に行き六之助が尾行し政蔵が尾行し、寺で銀蔵一味が待ち伏せ狙うと雲霧一味が襲い銀蔵を捕らえ、仁左衛門が銀蔵に金の在処を白状させ、それを政蔵が床下で聞いた。
盗賊改めが金の在処で待ち伏せ、駕篭が来て頼まれたと安部に手紙を渡し「他人が盗んだ金はいらぬ」と書かれ銀蔵が乗せられていた、仁左衛門は越後屋を狙っていた。


監督:斎藤光正
脚本:古田求

13:お盗め前夜(1996年3月21日)

吉五郎(石橋蓮司)は越後屋を狙い、越後屋善右衛門(草薙幸二郎)と息子・由之助(ひかる一平)は高利貸しで儲け、仁左衛門(山崎努)は吉五郎とお千代(池上季実子)と熊五郎(本田博太郎)と六之助(佐藤和久)とおもん(佐藤恵利)と治平(奥村公延)に最後の勤めと言い、吉五郎は顔が割れた六之助を外し、按摩・富の市(六平直政)が引き込み役で絵図面を作った。
仁左衛門は作戦を練り、富の市はおかね(深浦加奈子)と暮らし越後屋からおたね(ひろみどり)が迎えに来て大風で、善右衛門が由之助に仕事で文句を言い、富の市は越後屋に泊まり塀に細工し、おたねが翌朝に塀が倒れたと告げ、吉五郎が仁左衛門に塀と倉の細工を告げ、六之助が顔に火傷を付け働きたいと言い、熊五郎は盗賊改めに見られ、治平の美濃屋に行き盗賊改めが押し込み、仁左衛門の実兄・辻蔵之助(丹波哲郎)が熊五郎を天井に隠し見つからず夜まで監視し、熊五郎が出かけ密偵が尾行し富の市の家に行き美濃屋に戻り、山田(西田健)は手勢を増やし美濃屋と富の市を張らせた。
富の市はおたねが迎え越後屋に行き、善右衛門に寿命を聞かれ養生が大事というと長く勤めよと誘われ、由之助でなく若い仙太郎に譲りたいと言われ由之助が聞き、富の市は塀に細工をするが誘われたのが気になり、仁左衛門は六之助に蔵之助への繋ぎを頼んだ。
お京(増田恵子)が見張り場に行き六之助を見かけたが痣があるが気になり六之助を尾行し、熊五郎は富の市から塀の細工がまだと聞き帰りに盗賊・福右衛門(小野武彦)を見かけ尾行し堤道庵宅に行き盗賊改めも気づき監視を指示し、お京が六之助から煙草入れを掏り山田の指示で調べ、仁左衛門は押し込み日を早めお千代と堤道庵宅に押し込み福右衛門を刺し殺し去り、山田はお京から煙管は蔵之助に売ったと聞いた。
富の市は迷い、由之助は善右衛門殺しを狙い、盗賊改めは美濃屋と富の市を監視し、仁左衛門は蔵之助翌日の押し込みを話した。


監督:杉村六郎
脚本:宮川一郎

14:雲霧捕わる(1996年3月28日)

越後屋を狙う雲霧は盗賊改めが盗っ人宿・美濃屋と按摩・富の市(六平直政)とおかね(深浦加奈子)を見張っている事に気づはず、富の市はおたね(ひろみどり)に送られ越後屋から戻り、高瀬(鷲生功)は富の市が引き込みで雲霧は越後屋を狙うと考え、富の市は仕掛けを外すか悩み、山田(西田健)は安部(中村敦夫)に辻蔵之助(丹波哲郎)が横領の疑いで家名没収で一族が逃げ蔵之助と弟は不明と告げ蔵之助が雲霧と考えた。
蔵之助に仁左衛門(山崎努)は川崎で六之助(佐藤和久)と待てと告げ、高瀬が安部と山田に越後屋を狙うと言い見張りを命じられ、仁左衛門はお千代(池上季実子)に美濃屋からおもん(佐藤恵利)らの連れ出しを命じ、最後の勤めは仇討ちかと尋ねられ、お千代は六之助に不吉な予感を告げ、政蔵(不破万作)とお京(増田恵子)は美濃屋を見張り高瀬が残りを越後屋見張りに連れた。
お千代は美濃屋の治平(奥村公延)とおもんに引き払いを伝え、越後屋善右衛門(草薙幸二郎)は息子・由之助(ひかる一平)を金が不足と責め、お京は政蔵に店しまいを告げ調べ高瀬に知らせ山田は動きを知り、仁左衛門は吉五郎(石橋蓮司)と手筈を話し焦りを感じ、富の市はおたねから来ない様に言われおかねに仕掛けを外していないと告げると、盗賊改めに捕らえられ拷問にあい越後屋を狙うと白状した。
吉五郎は寺で配下を手配し、仁左衛門は熊五郎(本田博太郎)と船で出発し、高瀬とお京は越後屋の側の寺を調べ吉五郎らに見つかり斬られ、吉五郎は盗賊改めと知り仁左衛門が危ないと知り、由之助が善右衛門を刺し、盗賊改めが動き吉五郎らと争い、吉五郎は逃げ仁左衛門に知らせ自害し、仁左衛門は蔵之助と六之助に手配されたと告げると、蔵之助は仁左衛門らを仇討ちの為に逃がし身代わりになり捕らえられた。


監督:舛田明廣
脚本:宮川一郎

15(e):最後の大仕事(1996年4月04日)

盗賊改め・安部(中村敦夫)は蔵之助(丹波哲郎)を仁左衛門として調べ、辻蔵之助から藤堂藩を20年前に出て17年前に盗賊になり知らぬまに増え吉五郎(石橋蓮司)を影に使っていたと聞き、若年寄・細田伊勢守(水上保広)が来て直ぐの処刑を求められ藤堂藩が調べられては困ると考え調べを続けた。
熊五郎(本田博太郎)が治平(奥村公延)とおもん(佐藤恵利)とお松(大橋芳枝)に会い蔵之助が身代わりで仁左衛門(山崎努)の仇討ちは手伝わせて貰えないと告げると、お千代(池上季実子)とおみつ(小田切優美)が江戸に向かったと聞き、蔵之助が安部らに20年前に金の紛失を国家老・八木重右衛門(小沢象)と伊勢屋金兵衛に背負わされ脱藩したが追っ手に上意討ちに遇い、弟・伊織は5年前に病で死んだと言った。
お千代とおみつは江戸で噂を聞き、六之助(佐藤和久)が忍び聞き蔵之助が安部らに配下を話し、山田(西田健)は安部に蔵之助の返答が不審と告げると安部が武士の志を話し、安濃津の定七(桜井正一)が仁左衛門に八木の江戸入り日を知らせ藩主の老中就任工作の1万両持つと言い、熊五郎が八木の行列を尾行した。
山田と政蔵(不破万作)らが蔵之助を小伝馬町・牢屋敷に運び、六之助が襲い蔵之助を頭と呼び捕らえられ、磔の高札を見たお千代とおみつは花火屋から火薬を奪い蔵之助引き回しを見て違うと知り、狙うお千代を仁左衛門が止め、蔵之助は処刑された。
仁左衛門は八木の行列を襲い熊五郎も加わり1万両を奪い去り、藤堂藩江戸屋敷で八木が自害し、聞いた安部は山田に無関係と言い、藤堂藩江戸屋敷に書き付けと金が返され、仁左衛門は熊五郎に一党への引き金を頼み別れを告げ、お千代は蔵之助と吉五郎と六之助の墓に参り、1月後に治平とおもんとお松の店に仁左衛門が現れ、安部に仁左衛門が声を掛け、3年後にお千代は花屋をし大坂で熊五郎は仁左衛門をみかけ・・・以降の行方は判らなかった。


監督:小笠原佳文
脚本:宮川一郎

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